「プレーオフで昇格したセレッソが、折り返し1試合目でまさかの首位獲得」J1第18節 セレッソ大阪-柏レイソル

今節注目のJ1上位対決、2位柏レイソル対3位セレッソ大阪との試合は、セレッソが逆転で柏を下し、首位の鹿島がFC東京と引き分けたために、J2プレーオフで昇格したセレッソが首位に立つという驚きの結果となった。

サガン鳥栖時代からユン・ジョンファン監督はずっと高く評価していたし、セレッソがJ2で苦戦していたのは選手よりも監督の手腕が影響していると思っていただけに、今期のJ1でセレッソが健闘しているのはそんなに驚きではないと思っている。

母国の韓国ではそれほど高い評価は受けてなかったようだが、日本にあってはゾーン・ディフェンスとハードワークの徹底、そしてこの試合でも60分でエースの柿谷を交代させるなど、聖域を作らないフラットな采配は、とかくベテランやスター選手に甘くて戦術がおろそかになりがちな日本人監督とは一線を画する采配だと言える。もっとも、ユン監督も韓国だとしがらみにまみれた采配になるのかもしれないが・・・

トータルな戦力で言えば、特に守備陣においては柏のほうがやや上に見えたが、柏の攻撃がクリスティアーノに依存していたおに対し、セレッソは各選手が躊躇なく前に動いてパスコースを作り、積極的に前へ前へとパスを出す姿勢がJリーグらしくなくて印象的だった。

ただフォーメーション的には、ビハインドになってからは柿谷を下げて杉本と山村、澤上の3トップにした3-4-3にして逆転し、そこからは山村を下げた5バック、それどころか中盤も吸収された6~7バック状態で守り倒すなど、極端な采配でそれが当たりまくっているのは、他のJ1チーム監督が情けないというのもあるし、後半戦は研究されてしまうのではないかと心配になるところである。

浦和はあの状況だし、ガンバは息切れ気味とは言え、ジュビロはセレッソ並に躍進、川崎や横浜Fマリノスも安定感が出ているので、まだまだJ1後半戦は激戦が続きそうである。