「意外とテネリフェに残る選択も悪くはないのかもしれない」リーガ・エスパニョーラ 昇格プレーオフ決勝 第2レグ ヘタフェ-テネリフェ

第1戦はホームで1-0と先勝したものの、アウェイではそんな風に上手く行くわけないと思っていたし、このチーム力のままでは昇格しても絶対に1年で2部に舞い戻ると思っていたので、この結果はそんな意外でも悔しくもないのだけど、もうちょっとテネリフェに運があったらとは少しだけ思ったね。

テネリフェは中2日の3連戦目、しかも先発11人が同じメンバーという時点で既に苦しいのだけど、さらにDFラインがアウェイという事で最初からドン引き状態、ヘタフェの2点目も3点目もスカスカになったバイタルエリアを使われ、ボールホルダーにだけかろうじてマークは付いていたものの、他の選手の上がりに全く対応できず、PAの中でらくらくとパスを出されての失点で、これはどうにも防ぎようは無かった。

ただ、試合開始直後にアマトが完全に抜け出した場面はオフサイドの誤審を食らってしまったし、前半8分のヘタフェの先制ゴールはセットプレイからのこぼれ球を押し込まれたものだし、もしそこで逆の結果になっていれば、また試合の行方は変わっていたかもしれない。

そして柴崎がクロスでアシストしたロサノのゴールの後は、おそらく柴崎個人の判断だっただろうが、意図的にサイドからボランチのように中へポジションを取り、それまでやられまくっていたバイタルへのパスコースを消していたので、少し試合は落ち着きつつあった。それだけに前半の内にアグリゲートスコアで上回る3点目を取られてしまった事は大きい。

ほとんど感情が表に出ないので本当に体調不良か不明だったが、柴崎が下がってからはテネリフェに長いボールでの強引な攻めが目立つようになり、ヘタフェが引いた事もあって押しているようには見えたが、実質的なチャンスは後半17分のボレーシュートと、40分のアマトがオーバーヘッドをして外した場面のみ。最後はヘタフェも中東戦法をしまくって逃げ切り、テネリフェの夢はここで潰えてしまった。

これで柴崎に対するテネリフェの延長オプションは無効となり、今月末で契約が切れる事になってしまうわけだが、個人的には1部のチームからオファーが無ければ、テネリフェと再契約してもいいのではないかと思い始めている。まだ1年間通してプレイしていないし、プレーオフで息切れしている体力的な面も考えると、まだ2部でじっくりスペインに慣れる時間も必要ではないか。ロシアW杯を目指すなら2部では厳しいかもしれないが・・・

もちろんどこを選ぶかは柴崎の自由だし、柴崎ならブンデスリーガでもやれるかもしれないが、せっかく日本人にとって鬼門のスペインで高い評価を受けているのだから、出来ればスペインでプレイを続けてもらいたいと思うのだ。