「ドイツ代表に1点差まで迫った、”浦和システム”のオーストラリア」FIFAコンフェデレーションズカップ2017 オーストラリア-ドイツ

6/17から始まった、各大陸王者がロシアで対戦するプレW杯的な位置づけのコンフェデレーションズカップ。8月の最終予選で決戦を戦う相手であるオーストラリアが、ドイツと対戦して2-3と惜敗まで持ち込んだと聞いて、その試合をチェックしてみた。

オーストラリアのフォーメーションは、ホームのサウジ戦でも採用した3-4-3で、コンフェデでもこの形という事は日本戦でも同じ布陣で来る可能性は高いはず。だが、前半のオーストラリアはお世辞にも良い守備をしていたとは思えなかった。

ドイツが中盤でボールを持った時には、もちろんオーストラリアのWBが下がって5バック状態になるのだが、相手のギャップを作る動きへの対応が遅く、前半5分のドイツ先制点のように、サイドへのシンプルなダイレクトパスにWBが遅れてマークが間に合わず、クロスに対してはボールウォッチャーになって中へのマークが緩くなるし、ドイツ3点目のように2列目からの飛び出しにもついて行けてない。

ただ、後半になるとドイツに疲れが見え始め、オーストラリアはWBを高い位置に上げて5トップのような形でサイドを押し上げるようになると、セカンドボールをサイドへすぐ展開して、ニアゾーンを使って攻め込む迫力のある攻撃を見せていた。でも全盛期のケイヒルのような決定力のあるFWはおらず、オーストラリアの2点はドイツGKのミス絡みと誤審だったので、恐ろしさはそれほど無い。まあ、日本の場合はそのミスが怖いんだけどね・・・

ぶっちゃけ、オーストラリアは浦和レッズと同じく、WBがどれだけ高い位置を取れるかが試合の流れを決定付ける、ジキルとハイドのようなサッカーなので、日本は終始中盤の主導権を握って、イラク戦のように引いてしまって対応が後手に回らないようにしたいところ。つまりは、最終予選の日本のテーマでもある、コンディショニングが重要になって来る事は間違いない。

イラク戦では、ハリルホジッチが海外レギュラー組の蓄積疲労を見抜けず、久保や原口に頼り過ぎて自滅気味になってしまった日本だが、今度こそはしっかり動ける選手を優先して使い、サウジ戦のターンオーバーも睨んで万全な準備で臨んでもらいたいところだ。