「らしくないブッフォン、らしくないユベントス、決勝の魔力に屈する」UEFAチャンピオンズリーグ決勝 ユベントス-レアル・マドリー

昨日は淡路島まで日帰りドライブに出かけ、お疲れ状態+酒でフラフラしながら試合を見たので印象面のみでご勘弁を。

まず試合を見始めて思ったのは「ユベントスらしくない試合の入り方だな」と。レアル相手に守ってカウンターを仕掛けるかと思いきや、意外にも初っ端からハイプレスをかけて、イグアインの惜しいシュートを含めて前半20分まで3本のシュート。

逆にレアルはじっくり守りから入り、20分にカウンターから右サイドに展開、折り返しをクリスティアーノ・ロナウドがシュート、これがボヌッチの足に当たってコースが変わって先制点。このシーン、ブッフォンはニアにポジションを取っていたのもあって全くリーチが届かなかったが、もし好調だったら弾いていたコースとスピードだと思う。

ユーベは27分にマンジュキッチのオーバヘッドのスーパーゴールで同点に追いついたが、失点してからの時間はさらにフルパワーで攻めていて、前半だけでかなりのエネルギーを消耗してしまったように見えた。そして後半に入ると、既に疲れたユベントスに対してレアルが牙をむき、マルセロもガンガン上がって相手をゴール前に張り付けにすると、カゼミーロのロングシュートが決まってとうとう決壊、その3分後にはタッチラインぎりぎりで折り返したモドリッチのクロスをクリロナが合わせて3点目。これで事実上勝負は決まってしまった。

またもディフレクションで決まったカゼミーロのロングシュートはノーチャンスだったが、クリロナのシュートはブッフォンらしくない反応の遅れで、本来の出来であればこの時点でまだ同点に出来ていたはずだ。そしてユーベは、なんと後半39分に途中出場で入ったクアドラードが2枚目のイエローをもらって退場し、ここで反撃の可能性もあっけなく終わり。

あれだけバルサに対して老獪で狡猾な守備を180分続けたユベントスがここまで浮足立ち、百戦錬磨のブッフォンでさえ平常心でプレイ出来ていなかったのは本当に意外で、やはりそれだけチャンピオンズリーグの決勝という舞台は特別なのだろう。

逆にレアルは全く特別な様子は見せず、落ち着いて前半の猛攻をきっちり凌ぐと、いつものようにいつものゴールを決めての勝利。クリロナを筆頭としたレアルの選手は、まさに技術だけでなくメンタルでも「スペシャル・ワン」の集合なのだなとも思い知らされる試合だった。