「澤、宮間が率いるスターの時代から、平凡で勤勉な11人の時代へ」キリン・チャレンジカップ なでしこジャパン-コスタリカ

昨日は家族行事があって夜はお祝いで酒を飲み、半分寝た状態で試合を見たのでごく簡単に。

「キリンチャレンジカップ2017 ~熊本地震復興支援マッチ がんばるばい熊本~」と銘打ち、熊本地震の復興支援マッチとして行われた、なでしこジャパンとコスタリカ代表の試合は、前半23分の横山によるミドルシュートを皮切りに、後半29分には上野の左サイドからのクロスを中へ飛び込んだ田中がボレーで合わせて2点目、37分には長谷川のパスを後半に出場した籾木が決めて、日本が3-0で快勝した。

これまでのなでしこジャパンは、澤や宮間といった卓越したスター選手を軸に、周りが引っ張られて戦う図式になっていたのだが、今の高倉監督が率いる11人は、あえて誰かに依存するようなチームではなく、4-4-2のコンパクトな戦術、パスワークをベースに、各選手が各々の役割をきちんと全うするチームになっているなと感じる。

なでしこ黄金期から残っている選手は熊谷と阪口、宇津木、中島ぐらいで、その宇津木もボランチではなくSBで出場するなど、経験だけではなくゾーン・ディフェンス戦術に対する理解度を、高倉監督はより重視しているように思う。今後は世界で結果を残しているU-20世代も積極的に起用していくのではないだろうか。

とは言え、新しいエースとして期待されている長谷川は、この試合でもキラリと光るプレイは随所に見せるものの、全体的には安定感を欠いた出来で、まだまだ経験不足は否めない。コスタリカ戦も3-0という結果以上に苦戦した時間帯もあり、今の日本は世界的に見てトップではなくセカンドグループという位置づけが正直なところだろう。

最大の目標である東京五輪でのメダルに向けて、この小粒な原石である11人を輝けるダイアモンドに仕立て上げることが出来るかどうか、高倉監督にかかる期待と責任は非常に重いと言えよう。