「互いに攻撃は縦のスピードがキーポイント」ロシアW杯アジア最終予選・UAE戦展望

今晩の夜24時半という、勤め人には厳しい夜更かしを強要されてしまう時間帯で行われるUAE戦。

もしこれで負けてしまったら、そのまま悔しさで朝まで眠れそうにないので、ここはスッキリ勝利して翌日の仕事に響かないものにしてもらいたいところです(笑)。というわけで、恒例の試合前展望を書いてみます。

言うまでもなく、UAEとの初戦はホームなのに1-2で敗れてしまったために、最終的に勝ち点で並んだ場合の事を考えると、日本は2点差での勝利が求められる・・・のがこれまでのレギュレーションだったのですが、何故か今回の予選に関しては、総勝ち点、総得失点、総得点の次に、当該チーム同士での勝ち点、得失点と続くので、今のところ総得失点差でUAEとのを2点リードしている日本は、とりあえず勝ちさえすれば良いのです。

日本はキャプテンかつボランチの大黒柱である長谷部が欠場しますが、UAEも主力ボランチのアメル・アブドゥルラフマンが欠場、もしかするとアジジ作戦かもしれませんが、前回の試合で得点を決められたアーメド・ハリルが怪我とかで、4人の主力が出られないと言われています。心配だった主審も、アジアNo.1クラスのイルマトフさんが担当されるので、初戦のような不可解なジャッジはおそらく無いはずで、試合会場のピッチ状態は良好、それほど暑くになりそうもなく、アウェイの洗礼度合いは軽そうです。

だからと言って、楽な試合になるとは口が裂けても言えません。オマル・アブドゥルラフマンと、快速FWアリ・マブフートとのホットラインは健在ですし、国内リーグを早めに中断して怪我人以外のコンディションは日本より上と見たほうがいいでしょう。

ただ、もちろん日本も勝たなければ苦しくなりますが、それ以上に負けると厳しいのがUAEのほう。UAEは初戦と同様にコンパクトに守ってカウンターを狙って来ると思いますが、日本はその誘いに乗ってむやみに攻め立てる必要はありません。相手と同じく、日本もコンパクトなゾーンを作って守り、カウンターに繋がる中盤のスペースを封じて常に数的優位で守るようにしたいです。

前線のスタメンは、大迫の1トップに、2列目が原口、香川、久保という並びが予想されていますが、コンパクトさを保つ意味では岡崎と原口が2トップのの4-4-2にしてプレスをかけながらラインを押し上げ、後半になってスペースが生まれたところに香川を入れてバイタルで勝負する形のほうが良いのではないかと思っています。

特にエースのオマル・アブドゥルラフマンは、キープ力に自信があるためボールを持ちたがるので、岡崎のプレスバックで挟んでボールを奪ってしまいたいです。彼は守備タスクから離れて自由なポジションを取るでしょうから、そこで奪えると必ず相手の守備陣形にはスペースが生まれているはず。そこを一気に攻め切る形に持って行きたいところです。

そして朝のガンバ対浦和の試合でも書きましたが、日本に対して守りを固めるアジアの国に苦戦している大きな要因が、遠藤が代表に呼ばれなくなって以降、縦パスやサイドチェンジを出せる選手が居ない事です。吉田にしても酒井高徳にしても、クラブでは結構ビシバシ縦パスやサイドチェンジを通しているのに、アジア予選ではほとんど出せていません。

プレッシャーやコンビネーションの問題はあるでしょうが、やはり攻撃陣が前がかりになって前線とDFの間が広がっている事、パスを出せる選手の周りに誰も居ないので、そこでミスをしたら一気に大ピンチになってしまう状況も大きいのではないかと思っています。それだけに、コンパクトさを保つことが攻撃面でも重要だと言えます。

などといろいろ書いてしまいましたが、とにかく前回の「自分たちのサッカー」病に陥らない事だけを願っております(笑)。