「そして岡崎が率いるレスターだけが、プレミアリーグ最後の希望になった」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第2レグ ASモナコ-マンチェスター・シティ

これまでバルサとバイエルンで頂点を極め続けてきたグアルディオラ監督が、マンチェスター・シティでまだ期待された活躍が出来ていない理由として、ペップサッカーの根幹である精度の高いビルドアップが出来る技術を持ったDFがおらず、それなのに自陣で無理やり繋ごうとしてミスから失点、相手に先制点を奪われた後はガッチリ守られてカウンターという、ポゼッションサッカーの天敵と言えるサッカーを相手にさせてしまっている事が挙げられる。

そしてもう1つは、プレミアリーグに対する経験値不足。ただでさえ過密日程なプレミアリーグは、ウインターブレイクが無くてクリスマスから正月にかけても試合がある凄まじいスケジュールで、プレミアのチームがスター選手を抱えていながら、多くの選手が怪我や疲労でコンディションを落とし、チャンピオンズリーグで早期敗退してしまう理由だと言われている。

マンチェスター・シティはホームでの第1レグを5-3で勝利した安心感もあったのか、今週にモナコホームで行われた第2レグの前半は、とにかく選手の動きが極端に鈍く、完全にその罠に嵌った展開になってしまった。

前半8分にモナコが決めた先制点では、CKからの流れでメンディのドリブルにサネがあっさり抜かれ、シュートを1度は弾いたものの、セカンドボールをベルナルド・シルヴァに拾われてクロスをムバッペに決められ、29分にはまたもあっさり左サイドをメンディに破られ、折り返しをファビーニョが決めてモナコが2点目、ここでアグリゲートスコアでシティが早速逆転されてしまった。

後半になると、さすがに前半をシュートゼロに終わったシティも目が覚めたのか、前半とはまるで違って前から積極的にプレスをかけるようになり、アグエロやスターリングが何度もバイタルやペナルティエリアで前を向いて決定機を作り始めると、26分にデ・ブライネからのフィードを受けたスターリングがシュート、これをGモナコKスパシッチが何とか弾くものの、こぼれ球をサネが押し込んで2-1とシティが逆転する。

これでシティは一安心と思いきや、その6分後にFKからバガヨコが頭で決めて再々度モナコがトータルで逆転してしまう。その後はシティが3バックに変更してサイドからモナコを攻め立てるものの、クロスの精度が足らず失点からはシュートゼロ。モナコに逆転負けを食らってベスト16での敗退が決定してしまった。

結局、チャンピオンズリーグに4チームが出場したプレミアリーグで、ベスト8に生き残ったのはリーグ戦で16位と低迷しているレスターのみ。レスターはグループリーグの相手に恵まれたとは言え、そう考えると大変な偉業だよね(笑)。レスターが準々決勝で対戦する相手はアトレティコ・マドリーに決定したが、是非ともプレミアリーグ最後の生き残りとして互角な戦いを見せてほしいね。