「浅野の”偽ウイング”は研究されてしまい、ライバルは得点で結果を出す」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第21節 ハイデンハイム-シュツットガルト

昨日はゼロックス・スーパーカップがあったのに録画をすっかり忘れていて、仕方なく金曜に行われていたハイデンハイム対シュツットガルトの試合を観戦。DAZNの放送にもスーパーカップは入って無くて、契約外だった模様。

さて結果から言うとアウェイのシュツットガルトが2-1で勝利し、4連勝でしっかり首位を堅持したわけだが、前節のザントハウゼン戦に続いてチームと浅野はかなり苦戦してしまった。

ザントハウゼンのフォーメーションは4-4-1-1で、シュツットガルトのエースであるテロッデに対してはCBが厳しくマーク、左インサイドハーフの浅野には右ボランチのグリースベック、左ウイングのグリーンにはSB、アンカーのグルギッチには相手のトップ下がマンマークと、それまでの攻撃ルートを完全に遮断され、シュツットガルトは左サイドの攻撃が全く機能しなくなってしまった。

こういう時は、本来であればインサイドハーフの浅野は下がってボールを受けてグリーンとコンビネーションを作るべきなのだが、「偽ウイング」である浅野は前線に飛び出してボールを受ける事を意識し過ぎて、しかしグルギッチもプレッシャーを受けて浅野が動くタイミングでパスを出せず、グリーンもボールを持ったらひたすらドリブルの視野狭窄でどうしようもない。

それでもシュツットガルトは19分に右CKから流れたボールをゲントナーがシュート、1度目はハイデンハイムGKミュラーにセーブされたが、その跳ね返りをまたゲントナーが拾って2度めのシュートで先制点を奪い、その後もマネがドフリーになる決定機を迎えたがシュートミスで追加点ならず。逆に前半の42分、シュナッテラーにドリブルで持ち込まれて豪快なミドルを決められてしまう。

後半の10分を過ぎると、ようやくハイデンハイムのプレスの勢いが落ちて、攻撃陣がある程度フリーになれる時間が出来始め、浅野もウイングに移ってこれから活躍・・・と思ったところで浅野が交代。その後はシュツットガルトがボールを支配して何度もチャンスを作るが、GKミュラーが好調で決定的なシュートをことごとくセーブ、シュツットガルトにとってはジリジリした時間が続く。

しかし後半25分、浅野と交代で入ったブレカロがサイドから切れ込んでゴール右隅にゴラッソを叩き込みシュツットガルトがようやくリード。後半38分過ぎにはパワープレイ気味に押し込むハイデンハイムに何度もセットプレイからピンチを作られるが、シュツットガルトはゴール前で体を張って何とか相手の猛攻を耐え忍び、試合はそのまま2-1で終了した。

浅野は前節に引き続き、内容も結果も不完全燃焼に終わった。交代で入ったライバルが結果を出しているだけに、先発から外れてもおかしくない、まさに本当の正念場だと言える。テロッデを差し置いて1トップでの起用は不可能だし、このフォーメーションのままで行くなら、ウイングなのかインサイドハーフなのか目指す方向性をはっきりする必要がありそうだ。