「若手主体の未熟なチームを一変させたレオ・シルバ」2017Jリーグ アジアチャレンジinタイ インターリーグカップ スパンブリーFC-鹿島アントラーズ

昨日はインターリーグカップの第2戦が行われていたんだけど、鹿島はバンコクに負けちゃったし、同じチームを2回見てもしょうがないので、鹿島が初戦で戦ったスパンブリーFCとの試合を見てみた。

鹿島の先発は、GKが川俣、DFは伊東、植田、町田、三竿雄斗、ボランチが三竿健斗と久保田、SHがレアンドロと金森、2トップに田中稔也と鈴木という、若手と新加入の選手がずらりと並んだ。

攻撃の時は、ボランチの1人がアンカーの位置に下がってSBが上がる、いつものビルドアップをやっていたんだけど、やはりコンビネーションの部分が今一つで、スパンブリーのサイドが上がり気味で3バックになっている時間が多く、両サイドに結構スペースがあったにも関わらずそこを上手く使えず、選手も長い芝に足を取られてボールが足元に入りすぎ、深いタックルを交わせずロストする場面が目立っていた。

守備でも、ゾーンの形は作っているんだけど、そこからマンマークへ移るタイミングが遅くて選手の間をスパスパ通されてしまい、序盤から何度も相手にピンチを作られる始末。そして12分に、スパンブリーのFKをGK川俣が目測を誤ってハイボールをファンブル、それをデラトーレにヘディングで押し込まれて先制点を与えてしまう。

それでも徐々に攻撃のリズムが良くなってきた鹿島は、そこから何度かチャンスを迎えると、25分にCKから鈴木が後ろに流れながらのヘディングをコースに決めて同点に追いつく。が、守備の方は相変わらずで39分にカウンターからデラトーレに右サイドの角度の無いところからねじ込まれて再びリードを許してしまう。

しかし、後半からボランチに新潟から獲得したレオ・シルバ、FWにペドロ・ジュニオールを投入した事でガラリと流れが変わる。ゾーン寄りからマンマーク寄りにして早めにスパンブリーの前線での基点を潰し、レオ・シルバが抜群の嗅覚でボールを刈り取り、守備は見違えるように安定感が増した。

さらに前半で飛ばしすぎたのか、後半になるとバンコクのDFラインが下がってプレスが弱まり、鹿島はバイタルを支配して一気に戦況が変化する。13分にはペドロ・ジュニオールのミドルはセーブされたがこぼれ球を拾い、最後はPAの中で切り返ししようとた鈴木がタックルを受けてPK。17分には攻撃参加したレオ・シルバからのスルーパスを鈴木がきっちり決めて鹿島があっさり逆転。

そして24分に三竿雄斗からのロングスルーパスに抜け出した土居の折り返しを、ペドロ・ジュニオールがシュートをGKに当てながらも最後は自分で押し込んで4点目、これで勝負は決まってしまった。あとは鹿島が8人までの交代枠を使いつつ4-2で試合終了。

鹿島は柴崎のラス・パルマスへの移籍が目前に迫っているようだが、レオ・シルバの獲得でボックス・トゥ・ボックスとしての仕事はより強力になったと言えるのではないだろうか。レオ・シルバに加えて小笠原や永木といったハイレベルなボランチが揃う鹿島は、間違いなく今期も優勝候補になって来るだろう。