「五輪組の意識の高さがこのまま続けばJリーグもレベルが上がるのだが」J1 2ndステージ第9節 ガンバ大阪-ヴィッセル神戸

ここまで2ndステージ3位と優勝争いにギリギリ加わっていたガンバだったが、ヴィッセルとのホームでの試合は0-1でシーズンダブルを食らって敗戦。首位の浦和が川崎に負けて勝ち点差は5で変わらないものの、優勝を狙う上ではかなり厳しくなる結果になってしまった。

ガンバのフォーメーションは4-2-3-1だが、ダブルボランチの一角である遠藤がフリーに動くので実質的には4-1-4-1でポゼッションし、神戸は並び的には4-3-3という形だが、神戸はコンパクトなゾーンをあまり崩さずレアンドロとペドロ・ジュニオールへシンプルにボールを預けるカウンター狙いという流れになった。

前半5分にガンバが左サイドから崩して惜しいチャンスは作ったが、その後は神戸の守備にガンバが攻めあぐね、逆に神戸がカウンターを仕掛けてリズムを作り出す。すると14分にCKの流れから前残りしていた岩波がゴール前の混戦で倒れこみながらシュートを打ち、いったんはGK東口が弾いたがこぼれ球をペドロ・ジュニオールが押し込んで神戸が先制する。その後も中坂の強烈なミドルはかろうじて東口が弾くなど流れは完全に神戸のペース。

後半からガンバは左SBに藤春を投入、守備の穴になっていた遠藤をトップ下に上げて中央を固め、サイドに展開する形でガンバがペースを取り戻し、五輪では戦犯扱いにされてしまった藤春だったが、タイミングの良い攻撃参加と広い視野、スピードの早いクロスで攻撃を牽引、その流れで後半18分に今野が倒されてPKをゲットするも、アデミウソンが真ん中に蹴ったボールをキムスンギュが片手ではじき出して同点ならず。

その後もガンバが押し気味に試合を進めるものの、右サイドの突破からの折り返しを遠藤がゴール前で放ったボレーは枠に飛ばず、36分の遠藤のミドルシュートも枠をかすめるなどチャンスをものに出来ず、終了間際には逆に神戸がカウンターから大チャンスを作るがこれも得点できず、結局試合は0-1で終了した。

神戸には本番での出場は無かったが岩波、ガンバには藤春、井手口の五輪組がおり、井手口は出番が無かったが岩波、藤春とも、五輪が良い刺激になったのか気合の入ったプレイを見せていたのが気持ちよかった。この意識の高さをずっと持ち続けていられればJリーグのレベルも上がるんだけど、やっぱ多くの場合は残念ながら時間が立つとぬるま湯に馴染んでしまうんだよね・・・この機会に何とか一皮むけてもらいたいところだ。