「カヴェンディッシュの復活、エース2人がまさかの大ピンチ」ツール・ド・フランス第1~4ステージ

まだユーロは続いておりますが、毎夏恒例のツール・ド・フランスも同時並行で見ております。おかげで夜は忙しくて大変ですが・・・

さて今年は自国の世界遺産、モン・サン・ミッシェルからスタートしたツール・ド・フランス。最近は、ベルギー国境付近のパヴェと呼ばれる石畳を組み込んだりと、話題と視聴率獲得のためか序盤ステージに奇策を講じる事が多く、それでエースにアクシデントが発生して後半の総合争いが盛り下がったりしていたわけですが、今年は初日にプロローグも置かず、普通の平坦ステージを並べてきたのが少々意外な感じです。

その代わり、第5~10ステージまでが中央山塊からピレネーと連続する山岳ステージ、そして第12ステージは死の山モン・ヴァントゥが待ち受けており、そこから第16ステージまでは平坦ですが、最後はお約束のアルプスで締めと、今年のツールは山をメインに盛り上げる公算になっているようですね。

山岳メインと言うことで、ディフェンディング・チャンピオンのフルームを中心に、昨年のジロ王者で今年はツール一本に絞ってきたナイロ・キンタナ、同じく今年はツールのみ出場のコンタドール、好調のリッチー・ポートあたりが優勝候補と見られていましたが、何と初日の第1ステージでコンタドールが激しく落車してダメージを負ってしまい、最後に登りが待ち受けていた第2ステージで遅れて48秒のビハインド、そしてリッチー・ポートも同じステージでパンクのため1分45秒もタイムを失うなど、早くもエース級に大きなトラブルが起きてしまいました・・・

しかし名だたるスプリンターによるステージ争いは非常に白熱していて、かつては猛威を振るったもののの最近は勝てずにキッテルやグライペル、クリストフらにお株を奪われ、過去の選手になりつつあったカヴェンディッシュがいきなり第1ステージで快勝すると、第3ステージではグライペルを写真判定の上に退け2勝を挙げて完全復活。第4ステージで今度はキッテルが2位のコカードに対してわずか1cmの差で涙の勝利と、毎日凄まじい激戦が繰り広げられて盛り上がっています。

そして今日行われるリモージュ~ル・リオランの第5ステージは、終盤に3級と2級の山岳が5つも待ち受ける中央山塊ステージ。パンチャーと呼ばれる逃げタイプの選手にとってはチャンスの大きなステージで、残念ながら日本人でツールに出場している新城幸也は第1ステージの落車でコンディション的に逃げには加われないでしょうが、序盤から激しい展開になりそうです。同じく怪我を抱えたコンタドールにとっても辛抱どころで、ライバルがそこを狙って攻勢に出るかどうかも注目どころですな。