「デパイやマルシャルが向かう先は、マンUではなくてストーク・シティ?」イングランド・プレミアリーグ第18節 ストーク・シティ-マンチェスター・ユナイテッド

一時は首位に立ったこともあったのに、ここに来て3連敗で6位にまで落ちてしまったマンチェスター・ユナイテッド。そして18節のストーク・シティ戦でも0-2と完敗、いよいよファン・ハール監督の解任説が具体性を帯びるようになってしまった。

マンUの試合を久々にちゃんと1試合見たんだけど、なんか中途半端なチームになってしまったなあというのが第一印象。以前は3バックでマルシャルのスピードを活かしたカウンターサッカーをやっていたイメージがあったんだけど、今はマタやデパイをサイドに張らせてオランダ式のポゼッションサッカーをやろうとしている。

その割に、ボランチのキャリックとエレーラには展開力が足らず、マタのほうがよほどゲームメイクが出来るのに、サイドに置いたのではなかなかボールが回って来ない。トップ下はフェライニだけど、特にマルシャルと何かコンビプレイで出来るわけでもなく、互いに孤立してボールキープすらままならない。そしてデパイはヘディングでのバックパスをグレン・ジョンソンに奪われてボージャン・クルキッチのゴールをアシストする始末。

ただデパイもスケープゴートにされるにはやや気の毒で、今のマンUはストークと比べてもマイボールになった時の攻撃への切り替えが遅く、前線で選手がボールを持っても追い越したりフォローしてパスコースを作る動きが極めて少なく、サイドでデパイがボールを持っても単独での突破が要求されるために、どうしても無理目のプレイでロストする確率が高くなってしまう。

それにしてもストークの前線の選手であるボージャン・クルキッチ、アルナウトビッチ、アフェライ、シャチリというメンバーは、いずれもバルサやインテルといったビッククラブに在籍しながらも主力として定着できなかった選手であり、そのチームが同じくビッククラブであるマンUを破るというのも痛快な気がする。

とは言え、不調のルーニーがベンチスタートとなったマンUの前線も、マタを除けばマルシャル、デパイ、フェライニと、まだ押しも押されぬ主力としては認識されていないメンバーであり、一歩間違えれば将来はストークにいる可能性が十分あるとも言える。

マンUのフロントは、ひとまずファン・ハールの解任はせずに冬の選手補強で挽回する腹づもりのようだが、移籍期間が終わった後にマンUの前線はいったい何人残っているのかある意味注目である。