「ハリー・ケインはイングランドの岡崎?」EURO2016予選 グループE イングランド-リトアニア
ここまで予選グループリーグで4戦4勝と絶好調なイングランド、それもウェンブリー・スタジアムにおいて、人口では静岡県よりも少ないリトアニアがどれだけ健闘するか注目して見てみたのだが、やはりかなりの無理ゲー状態で、ハリー・ケインに代表デビューから79秒で初ゴールという記録までプレゼントしてしまった。
試合が始まってすぐにリトアニアが4-4-2のベーシックなゾーン・ディフェンスを敷いて来たのが分かって、「おっ」と一瞬思ったのだが、まさにハリルホジッチが言うところの近くまで寄せなければ意味が無いというディフェンスそのままで、アタックに行くスカルトゥーラの動きがあまりに弱くて間合いを開けてしまうので、イングランド3トップの両ウイング、スターリングとウェルベックがサイドでドリブルを始めるといとも簡単に振り切られてしまっていた。そうなれば失点は単なる時間の問題である。
そしてハリー・ケイン。プレミアリーグで彼のプレイを見てみた事はあるが、身長がそれなりに高い割に運動量があって、華麗なテクニックは無いけど決定力もあるという、まるで岡崎のスケールアップバージョンだなと思っていたのだが、この試合で決めた「デビュー79秒ゴール」は、左サイドから上げたスターリングのクロスにファーサイドからフリーで合わせたヘディングという、チュニジア戦で見せた岡崎のゴールと全く同じ形だったので笑ってしまった。
おそらくハリー・ケインの1トップとしての適性はルーニー以上ではないかと思うが、ルーニーが4-3-3のウイングやインサイドハーフに追いやるほどの実績はまだ無し、イングランドは中盤の能力的に弱みがあるので、ダブルボランチの4-2-3-1にはしにくいので、当面はサブ的な起用になってしまうのが少しもったいない。
まあ、どんな守備組織であっても寄せが甘いと全て台無しになってしまうという典型例なので、代表選手にも一度見てもらいたい試合ではあった。開始から15分と、ハリー・ケインのゴールシーンだけで良いけど(笑)。
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