「やはり日本には外圧が必要なのか」アルベルト・ザッケローニ インタビュー@スカパー

昨日は納会で飲んで帰ったのもあって、サッカーの試合ではなくスカパーで放送されたザックのロングインタビュー番組を見ていました。

ザックジャパンに関しては、通訳の矢野さんによる「通訳日記」が話題を呼んでいますが、個人的にはあまり買う意欲を感じません。いくら本を読んだところで過去には戻れないし、私が本当に知りたい部分である、代表メンバー選考やキャンプ地の選定に協会やスポンサーはどこまで関与していたのか、という点について真実を語っているわけではないですからね。そういう意味では、やはりこのインタビューについても以前から語られていた内容から特に踏み出した部分はありませんでした。

ザックはブラジルW杯初戦のコートジボワール戦について失敗した原因として、相手をリスペクトし過ぎてフォーメーションが間延びしてしまったと語ってましたが、この4年間を振り返るとザック自身も”日本をリスペクト”し過ぎていたのではないかと思いますね。

日本の環境を愛し、長谷部のリーダーシップを賞賛し、本田らの実力を疑っていなかったために、コンフェデで健闘した事による勘違いから東欧遠征でショートパスに固執したエゴイズムに危機感を抱くことがなかった、いやもしかすると危機感はあったのかもしれませんが、最後までザックは爆発すること無く淡々と心中して行った感があります。

消費税が大嫌いなのに社会保障を厚くしろと言ったり、原発反対なのに電気代の上昇には耐えられなかったり、少子高齢化で消費が減退しているのに移民には大反対するなど、とかく日本人は現状に安寧して変化を拒否したがる国民性だなあと思っていますが、明治維新しかり太平洋戦争後の復興しかり、例え天地がひっくり返るぐらいの変化が起こっても粘り強くフレキシブルに対応できる民族なんですよね。

そういう意味ではあまりに日本人過ぎたザックではなく、トルシエのような常に”日本サッカー”に対して外圧をかけ続けられる困った人のほうが、代表監督にふさわしいのではないかと思うのですが・・・まあ昨今のアギーレバッシングを見ていると、協会の周辺は明らかに当たり障りのない人を望んでいるようで鬱になりますなあ。