「選手は監督を選べないだけに、相性の良い関係は大事にしたい」ドイツ・ブンデスリーガ第31節 シュツットガルト-シャルケ04

世界のサッカー界はモイーズ解任で大騒ぎだけど、昨日見た酒井高徳の試合についても地味に更新。

一時は連敗が続いて残留争いにどっぷりハマり込んでいたシュツットガルトは、強豪のシャルケもホームで3-1と退けて3試合負けなし、プレイオフになる16位のHSVとは勝ち点4の差になり、安心はできないが一息つける大きな勝利となった。

内容的にはちょうどモイーズ解任の決定打となったエヴァートン対マンUの試合のようで、シャルケがボールを保持してシュツットガルト陣内で試合を進めるものの、シュツットガルトは常時ボランチを2人バイタルに置いておく強固な守備組織で得点を許さず、セットプレイから先制点を奪って追加点を重ねるという、強豪相手にはこう勝つんだというお手本のような試合。

ステフェンス監督はこの試合の1トップにイビシェヴィッチではなくカカウを使ったが、ポストプレイ中心ではなくはっきりカウンターを狙うというメッセージが伝わる采配で、カカウ自身も得点を決めて起用に答えてみせた。もともとトラオレなどカウンター向きの人材が揃っているチームだけに、守備組織さえ構築できれば中位は狙える力はあるからね。

酒井も相手ボール時には4-4-2の3ラインを揃えてスペースを埋め、高い位置に釣り出されて交わされる悪癖は2度ほど見られたが、総じて1対1でも大きな穴を開けずに前半はしっかりタスクをこなし、後半は隙を見て攻め上がる回数を増やし、59分にはスローインからカカウがスルーしたボールにオーバーラップで追いつき、ライン際をドリブル突破してハルニクへのアシストを決めるなど、長友ばりの活躍を見せてくれた。

いやしかし、酒井高徳もラッバディアやシュナイダー監督のままだったらずっとゾーンディフェンスを覚えられないままW杯に突入していた可能性が高いわけだし、本当にどんな監督の下で鍛えられるかって大事だよな~、と改めて痛感する一日なのであった・・・