「セードルフとモイーズが似ているダメな点」イタリア・セリエA第29節 ラツィオ-ACミラン

実は、今朝は5時半に目が覚めてしまったので、フィオレンティーナ対ミラン戦を追っかけで見てたんだけど、前日の夜にラツィオとミランの試合を見てしまっていたので、先にこっちをレポート。

で、簡単に試合の流れを書くと、ラツィオもミランもあまりパッとしない展開のままで前半は推移し、41分にラツィオがクロスからゴールを決めるが微妙なオフサイドの判定、その直後にカカーが左からのドリブルからクロスを上げると、これが相手DFに当たってゴールというラッキーな先制点。

後半になると、ミランはリードしているのに攻守でバランスを取っていた本田を外してバロテッリを投入。これでカカーが右サイドに移ったのだが案の定サイドの攻防で劣勢になり、16分にクロスを流されて最後はゴンサレスが決めて同点にされ、そのまま試合終了。

日本の両エースである香川と本田は、ともにチームの監督交代でもたらされた不振に苦しんでいるわけだが、わざわざチームのバランスが取れている状態から何故か追加点が欲しくておかしくしてしまったセードルフ監督の采配を見ていると、モイーズともども何故うまく行かないかの原因がよく分かるような気がする。

まずチームの戦力を把握して最適な方向性を定めて狙い、コンビネーションといった要素を浸透させようという意志が希薄で、選手を置き換えればそれだけで別の完成されたチームになると考えているところ。そして、カカーやファン・ペルシ、ルーニーといったベテランやスター選手の序列を自分で律することが出来ない事だ。

これがファーガソンなら、有無を言わさずターンオーバーし、交互にスターを使った2チームを完成させてしまうのだけれど、モイーズのターンオーバーはファン・ペルシとルーニーのどちらかが怪我をした時であり、怪我の間に他の選手が連携を深めても復帰したらまた2トップに戻って連携は元の木阿弥だからね。

セードルフはまだバロテッリを先発から外せる分ほんの少しマシだけど、この試合でも使わずじまいというのは結局無理だった。まあ、この後のフィオレンティーナ戦では少し学習したのか結果はちゃんと付いて来たが・・・その話はまたこの後で。