「少なくとも場違い感からは脱却できた」イングランド・プレミアリーグ第31節 ウェストハム-マンチェスター・ユナイテッド

出場が期待されたチャンピオンズリーグのオリンピアコス戦では出場機会がなかった香川だったが、その試合でファン・ペルシが怪我をしたために、ウェストハム戦ではルーニーとマタという香川とプレイの志向が似ているメンバーで初めてコンビを組んでの出場となった。

で、結論から言うとゴールやアシストという結果は出なかったけど、思ったよりはちゃんと機能できていたというか、今までのような香川の場違い感が感じられずチームとして溶け込んだ働きが出来ており、チャンピオンズリーグのバイエルン戦に向けて明るい材料がひとつ増えたかなと。まあ、そう皆が確信してもモイーズにはいつも裏切られているわけだが・・・(苦笑)

そうなれた理由としては、マタやルーニーとのコンビネーションはもちろんだが、ボランチがフェライニとフレッチャーだった事も大きいように思う。フェライニは、図体はでかいけどパスに関しては比較的シンプルに近くの味方に当ててくるタイプであり、香川のプレイスタイルと相性が良い。そしてフレッチャーは、マタや香川がボランチの位置まで降りて来る事が多いので、それを上手くバランスを取って攻守に穴が開かないような気配りが出来ていた。また、キャリックのCB起用もキャロルの高さに手こずってはいたがビルドアップでの貢献度は高く、降りて来るマタと香川をちゃんと使えていた。

今までであれば、香川がサイドから中や下に移動しても、そこをエヴラ以外は誰もフォローに行かないので即穴が出来てしまい、ボランチから後ろは前を向いてボールを持ったらとにかくサイドへドッカンパスをしてと、香川の動きが全くチーム全体の連携と合ってなかったのだが、この試合では香川がスペースに動いたらそこに対してちゃんとパスが出されていて、見ていてほとんどストレスは感じなかったし、ポゼッションがきちんと出来ているが故にウェストハムにほとんどチャンスらしいチャンスを作らせていなかった。

ただ、明らかに香川は自分がボールを受けたら次にどうプレイするかを決めているようで、そのアイデアに味方がついて行っていなかったり、ボールをもらうタイミングが少し遅れた時にはミスになっていたので、まだまだ連携不足というか、各選手がそれぞれ手探り状態でプレイしている状況ではあるようだが、今までのようなバラバラなベクトルを向いた状態からは脱却しつつあるのかなと。

ある程度この形で数試合やって練度を深めていければいいのだけど、香川がフル出場してマタとルーニーが途中交代で下がったところを見ると、ミッドウィークのマンチェスター・ダービーは香川がベンチなんだろうけどね・・・ああ、やっぱりモイーズが(以下ループ