「もう香川は期待すべきではない」イングランドFAカップ3回戦 マンチェスター・ユナイテッド-スウォンジー

2014年になってからの3試合は全て敗戦、クラブにとって重要なタイトルであったFAカップはわずか3回戦で敗退と、一時的な復調からまたもどん底に陥ってしまったマンU。香川がフル出場したそのFAカップスウォンジー戦を見てみたが、これがまあ結果そのまんまの酷いチーム状態であった。

確かにモイーズはチームを何とかしようと試行錯誤しているのは、今までよりもずっと高くなったDFラインを見ても分かる。しかし、やろうとしているサッカーはひたすらワイドに展開しては個人が突破するイングランド流ゴリ押しスタイルに過ぎず、その志向と選手のラインナップが絶望的に合っていない。

まずラインを上げてボールが縦方向に激しく行き交うサッカーをしたいのならCBにスピードは必須でなのにCBにはリオ・ファーディナンドを起用して、12分には案の定リオが前に出ようとしてアタックしきれず、やすやすとDFラインの裏にパスを出されて失点。クレバリーはいつものように守備ポジションから行方不明。

2列目のウェルベックとナニはひたすら個人で突っ込んでは引っかかるだけでコンビネーションを作る気がサラサラ無く、もちろん中に入って来る香川は無視されるだけで、香川の空けたスペースに上がってくるビュットナーのクロスが好調だったのは救いだったが、中で飛び込むのがチチャリートだけではゴールの確率が低くなるのは当たり前で、クロスを上げまくる割には結局1点のみ。で、80分に交代出場したファビオが早速レッドをもらって90分に逆転されてオシマイ。

今までであれば、いくらやってるサッカーが旧態依然のイングランドスタイルであっても、クロスを放り込めばファン・ペルシが何とか自分のボールにして超絶ゴールを決めてきたし、ルーニーがいれば中盤・前線と激しく動いて攻撃に絡み、その間で香川とのコンビネーションを見せる機会もあった。しかし今は2人が欠場してどちらも存在しない。

せめて香川がトップ下にいれば、そこで何とかボールを触ってクリエイティビティを発揮することは出来るのだが、サイドから中途半端に中へと入っても中の人間がワイドにボールを送ることかドリブルシュートしか考えていないので全く意味が無い。いい加減に香川はチームに自分が望むサッカーを期待するのはやめたほうが良いと思う。点が取れてない事を悩んでいるみたいだが、そもそもサイドの選手はクロスを上げさえすれば良いというサッカーなので、チームにフィットしたとしても点が取れればラッキーな立場に過ぎない。

もうマンUでやるべき事は自分の弱点克服と割りきって、真ん中で攻められようが何しようがとにかくサイドに張って、ひたすらドリブルとクロスを練習すれば良いんじゃないだろうか。香川にとって、ルーニーがいないマンUの価値ってそれぐらいしか思いつかないなあ・・・(苦笑)