「また振り出しに戻ってしまった」イングランド・プレミアリーグ ノリッジ・シティ-マンチェ-スター・ユナイテッド

傍からは未だに原因が不明な体調不良による欠場から、5試合ぶりの先発となった香川だったが、スタメンがハル・シティ戦から5人が変わり、何と言っても大黒柱のルーニーが怪我で不在だったために、チーム自体も香川自身もパッとしない試合になってしまった。

試合はマンUのほうがポゼッションを握りはするのだが、中盤から前線までほとんどパスがつながること無く前線が孤立、今までだったらとにかくルーニーの動きに合わせておけばよ良かったのが、チチャリート1トップのギグストップ下ではどうにも組み立てにはならず、香川も時折トップ下の位置まで入ったりはするのだが、周りが動いていないのでボールを受けてもそこからの展開がなくて戻すだけになってしまっていた。

逆にノリッジのほうはボールを奪ってからの動き出し、イーブンボールへの反応がマンUよりも機敏で、マンUの守備ゾーンにどんどん選手が入り込んでパスを回し、それにマンU守備陣が全然付いて行けなくて何度も決定的なシーンを作られてしまうのだが、それを外すか的なシュートミスや、GKデヘアの的確な反応で何とか無失点で前半を切り抜ける。

何とも攻撃の糸口がつかめないマンUは、後半から好調のウェルベックを投入。するとこの采配が珍しくきっちり当たり、前半には少なかった前線の飛び出しがウェルベックによってもたらされ、それでマンUの攻撃時にスペースが出来るようになり、57分には中盤でボールの競り合いに勝ったチチャリートからウェルベックへとボールが渡り、ウェルベックがそのままドリブルからゴールを決めて何とかマンUが先制。その後は選手を投入しつつ危なげなく逃げ切った。

香川は左SHに移ってその後はもっぱら守備に回る働きが多くなり、69分にはヤヌザイと交代。何度か左サイドからクロスを上げたり、トップ下の位置からスルーパスを出したりというシーンはあったが、全体的に動きのメリハリや判断の遅れが目立ち、プレイに絡む回数も少なかった。まだ体調不良からコンディションが戻りきれてない感じで、調子の波が多い今期の香川を象徴する内容になってしまった。まあ怪我人と過密スケジュールで出番はこれからも間違いなくあるので、何とか地道に調子を上げていくしか無いね。