「本田ボランチは正直微妙」ロシア・プレミアリーグ第14節 CSKAモスクワ-クラスノダール

CSKAの次の試合はもう今晩にあったりするんだけど、けが人が出まくりで本田がボランチをやった試合だというので興味があって見てみた。

何故か今頃になって世間では代表本田ボランチ説が出始めていて、この試合の解説でも木崎伸也氏がやたらとボランチ転向を進める発言をしていたのだが、正直言って出来としては微妙なところだった。

香川がマンUでは希望のポジションで起用されていないのを見て、さすがに本田もポジションのワガママをミランでは言えないと悟ったのか、以前にCSKAで嫌々ボランチ起用を強いられていた時に比べると、守備を放ったらかして攻撃ばっかりという事は無くなっていたけど、やはりポジショニングの判断がボランチとしてはさっぱり出来ていないなと。

クサビに対して競り合ったり、ボールホルダーに寄せたりという1対1は出来るんだけど、バイタルにスペースが出来た時や中盤でパス交換された時に、先を読んだ動きというものが出来ず、クラスノダールが1点を奪った場面のように、ドリブルに対してスライディングも出来ずに後から付いていくだけ、といった場面が散見された。

あと、ミランで攻撃的なポジションで使われた時にも問題になりそうなのが、もう完全に左足しか使えない事が研究・対策されてしまっている事。周りがそれをフォローする動きをしたり、本田自身が好調だったりするとその欠点はある程度カバー出来るんだけど、この試合のようにいつもとポジションが違ってコンビが無かったり、先の代表戦のように攻撃陣が軒並み不調だったりすると、本田が単独で打開しないといけなくなって右足が使えない欠点が顕になってしまう。

長~い移籍騒動がとうとう時間切れで終了し、ミラン移籍がほぼ固まってファンにとってはバラ色の未来を見てしまいがちなのは分かるけど、個人的には案外右足の問題で苦労しそうな気がする。イタリアはロシアと違ってどんな下位クラブでもその辺は抜かり無いしね。逆に、そこさえ克服できたら本当にどこでもやれると思う。あとは本人の覚悟だね。