「結果が劇的なだけに内容のしょぼさが際立つ」ドイツ・ブンデスリーガ第8節 マインツ-ホッフェンハイム

後半のロスタイムのCKで、上がってきたGKミュラーがヘディング、その跳ね返りを押し込んでの同点ゴールという劇的な結末で盛り上がりはしたが、82分に1点目が入るまでのマインツはそれはまあ酷いものだった。

それは1失点目の場面を見れば十分で、パク・チュホが1対1で抜かれた後のカバーを誰もしておらず、4人が相手のドリブルに背中を向けて追うだけで、誰もコースを消して待ち構えている選手がいない。2失点目も、またもパク・チュホとボランチがアタックで2人重なったところを抜かれて、サイドのスペースに安々と侵入されたもので、アタック&カバーの連携が全く出来ていない。

と言うか、連携じゃなくて全員がアタックに行っている状態と言えばいいのか、あちこちで3人ぐらい同じタイミングでアタックをしに行き、そこをちょっと交わされたらそれだけで横には大きなスペースが出来ていてあっという間にゴール前で持ち込まれるような状態で、互いのポジションに常時ムラが出来ているために攻撃のつながりも上手く行かず、岡崎を含む前線の選手は個人でキープや突破が出来なければチャンスらしきものも作れない有り様であった。

マインツとしては、チームプレイよりも個人技に走りがちで守備をあまりしないチュボ・モティングを先発から外してカンフル剤としたのかもしれないが、こういう攻撃では皮肉なことに彼のような選手がいないと緒すら見つからず、前半26分に早くも投入する有り様だった。

岡崎は相変わらず攻守に孤軍奮闘するものの、コンビネーションと狭いスペースのキレで勝負する選手だけに、こういうチーム状態では本当に活きない。それでも、1トップになってからはサイドのボールを受けて反転シュート、という得意なプレイを2回ほど見せたのだが、どちらもGK正面に終わってしまった。強烈なシュートを出したり繊細にコースを狙える選手ではないので、もっと近距離でそういう場面を作れるようにならないと厳しいね・・・残念だけど今年も我慢の1年になりそうだ。