「これからの息切れが怖い」ドイツ・ブンデスリーガ第3節 ヘルタ・ベルリン-HSV

ホームでHSVとの第3節も勝利し、これで開幕から2勝1分けと昇格チーム恒例の(?)スタートダッシュを決めたヘルタだが、内容的にはかなり薄氷ものの試合だったと言える。
HSVはまだリーグ未勝利でなおかつアウェイ戦という事で、かなり守備に重点を置いて激しい肉弾戦を仕掛けてきたのだが、ヘルタの前線はそれに対してほとんど策を出せず、ヘルタが中盤でマイボールになってもガッチリとパスのターゲットが抑えられているために、そこからほとんど有効な攻撃が出来なかった。
とは言え肉弾戦の守り合いではヘルタも十分な戦闘力があり、GKクラフトのナイスセーブを始めとして献身的なカバーリングできっちりとHSVの攻撃を抑え、後半の74分に右サイドのオーバーラップからサイドを深くえぐり、折り返しをラモスが流し込んで少ないチャンスをものにし、何とか最後までリードを守り切った。
細貝も、フリーな味方を探してシンプルにつなぐのは得意だけど、遠藤のように狭いスペースを見つけて針の穴を通すようなパスが出せないので、前線を塞がれると攻撃面ではほとんど良さが出せないままになり、味方が前線へ入れようとしたボールをカットされては、ファーストプレス要員として追い回す徒労を強いられていた。
それならば、彼のところでガツンと当たってボールを奪えればいいんだけど、前線が壁になった状態で後ろにポッカリ空いたスペースで追い回さざるを得ないものだから、どうしても動き過ぎて裏を取られて追っかけたりと、あまり効率が良いプレッシングには見えなかった。これで的確にボールを刈り取れれば代表でも1ボランチをやれるんだろうけどね・・・
うーん、まだ3節を経過したところだけど、ちょっとヘルタは相手に研究されつつあるなという感じ。同点のままで耐えていけばいいけど、先制された後でHSVのような守られ方をするとかなりキツいだろう。ヘルタのサッカー自体が運動量とプレッシングに大きく頼っているものなので、疲れが溜まって来た時にどうやって凌いでいくかが課題になって来そうだ。