ツール・ド・フランス第3・第4ステージ

コルシカ島でのステージも3日目になった第3ステージは、透明でグリーンの海も3日続けて見ると飽きるな、という観戦者の気持ちを組んでか(?)「ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾」という妙に長い名前がついた、奇岩が並ぶ世界遺産地域を走るコース。
しかしツールなどのヨーロッパの自転車レースを見ていていつも○○○○が縮み上がるのが、どんな断崖絶壁を走るコースであっても平気でガードレールが無かったりする事。このステージでも、曲がりくねってアップダウンがある、一瞬でも気を抜くとコースアウトしてギザギザの山肌で大根おろしにされそうな道をガンガン走って行くのですから見ていて恐ろしいです。日本じゃまずあり得ないですよね。
レースのほうは、この日もコルシカステージ本命のサガンがギリギリの差で2位に終わり、これで連続して2位という本人的にはまさかの成績。インタビューでは第1ステージで落車した影響があると語ってたそうですが、本来の姿が見られないのは残念です。
その第3ステージで勝利したのがサイモン・ゲランスで、彼のチームであるオリカ・グリーンエッジは、第4ステージのチームタイムトライアルで、チームスカイなど名だたる本命を押しのけてトップタイムをマーク。第3ステージに勝ったゲランスがマイヨジョーヌを獲得する快挙で、第1ステージでチームバスがゴールゲートに引っかかって立ち往生したトラブルが良い方に運がついた感じですね(笑)。
オリカ・グリーンエッジ以下のチームTTはかなりの接戦で、オメガファーマ・クイックステップがわずか1秒差の2位、チームスカイが3秒差、コンタドール擁するサクソ・ティンコフが9秒差と健闘し、唯一エヴァンスのBMCが25秒遅れとなったぐらいで、優勝候補選手の中であまり大きな差がつかず、今年の激戦を予測するような序盤の結果となりました。
ただ、今大会の優勝候補筆頭で、第2ステージはゴール前の坂で果敢なアタックに出たフルームがこの後はずっと大人しいのがちょっと意外ですね。スカイとしてはチームTTでまずアドバンテージを取るプランだったはずで、それが崩れた今は土曜の山岳ステージまで静かに力を溜めるところでしょうか。
これから第7ステージまでは、ややアップダウンはありますがスプリンター向けのステージが続き、第8ステージに序盤の山場、ピレネーのアックストロワドメーヌ頂上ゴールが待ち構えています。新城選手のヨーロッパカーチームはチームTTでは1分以上の差で総合では大きく脱落しましたが、何とか逃げで目立って欲しいですね。