「一筋縄ではいかないメキシコ」コンフェデレーションズカップ グループA ブラジル-メキシコ

日本と同じように、ブラジルとイタリアに連敗して決勝トーナメント進出が既に断たれてしまったメキシコだが、2-0の無得点で敗れてしまったとは言え、ブラジルとの試合を見ると軽く侮っていてはやられてしまうな、という危機感を持った。
前半こそ、ブラジルを恐れてかあまりにも早めにマンマークへと移る守備が裏目に出てしまい、9分のネイマールのボレーシュートのように、そこを個人能力で突破されてはマーキングで開いたスペースを利用されて大ピンチという場面を作りすぎたものの、ゾーン重視の守り方に変更してからは落ち着きを取り戻し、ダヴィド・ルイスの鼻骨骨折の怪我でブラジルが守備に回ったことをきっかけに勢いを取り戻した。
特に後半は、マルセロやダニ・アウヴェスが上がった後のスペースを、グアルダードや右に流れることが多いドス・サントス、途中出場だったバレラのスピードに乗ったサイド突破で突き崩し、ブラジルのCBがチチャリートを抑え込んでいたので失点にはならなかったが、35分以降にブラジルが盛り返すまではほぼメキシコのペースで試合が進んでいた。
日本との相性を考えると、サイドの突破合戦に持ち込まれると分が悪くなってしまうので、いかにして中盤での争いを制することが出来るかどうかが鍵になる。メキシコは華麗なパスワークこそ無いものの、個人のキープ力と粘りがあり、引き気味のブラジル程度ならジリジリとサイドまでボールを持って行ける能力を持っている。日本が間延びして終始1対1での対応を強いられると厳しくなるのは明白だ。メキシコは高地で選手の心肺能力が高いので、ここまでの試合で疲れたメンバーよりも、よりフレッシュで走れる選手を揃えたいところ。
一番のキーポイントは、ドス・サントスをどう抑えるかというところか。チチャリートはあくまでボックスプレイヤーで、前線での基点作り、チャンスメイクはほぼドス・サントスを経由している。特に右サイドに流れてボールを受けることが多いので、マッチアップをする選手の働きが重要になる。と考えると、いくらフレッシュだったとしてもサイドが両酒井ってのはズタズタにやられそうで怖いんだよね・・・あと1年で彼らの守備力が何とかなってくれるのかなあ・・・(苦笑)