「南米のようで南米でない?」ブラジルW杯南米予選 アルゼンチン-ベネズエラ

ドイツW杯の決勝トーナメント1回戦で戦ったパラグアイや、引き分けに終わった2年前のペルー戦、そしてトルシエジャパン時代に酸化したコパ・アメリカなど、昔から日本代表は南米勢を苦手にしてきた。
それは1対1を仕掛けても巧みにボールをキープされてパスを回され、したたかな演技力でファールを誘って流れを切られと、いつまで経っても自分たちのペースでサッカーをさせてもらえず、最後は経験の差で根負けしてしまうというのがパターンになってしまっている。
なので、アルゼンチンとベネズエラの試合もそういった玄人好みな駆け引きが見られるのかと思ったのだが、コパ・アメリカで4位に入り、現在も南米予選で出場枠の4位をキープしているチームとは言え、かつてはメジャーリーグに多くの選手を排出する野球国家だったせいもあるのか、ベネズエラの他人とは思えないナイーブな試合運びに少々驚いてしまった。
相手は絶好調のメッシが率いるグループ首位のアルゼンチン、それも会場はブエノス・アイレスのモヌメンタルという超アウェイなのに、ベネズエラはメッシに特別なマークを付けること無く、ラインを上げた4-4-2で臨んで来たのだ。そりゃサンドニで、ジダンやアンリ、ピレスがいたフランスにフラット3で挑んだトルシエ並みに無謀だよね。
で、案の定29分にプレッシャーがかかってないメッシから、DFラインのど真ん中をマークされずに抜け出したイグアインにスルーパスが渡って失点すると、前半終了間際にはワンツーで抜けだしたメッシに渡りそうになった浮き球をベネズエラの選手が手ではたき落としてしまって当然のPK。アルゼンチンは後半もメッシのアシストで3点目を決めるとそのまま余裕で逃げ切った。
そのメッシは結局1ゴール2アシストと全得点に絡む大活躍。まあベネズエラが専属のマークを付けなかったとは言え、当たり前のように活躍してしまうのは凄いというしか無い。以前はバルサあってのメッシと言われていたのに、そんな揶揄はどっか飛んでっちゃったよね(笑)。ブラジルW杯の決勝で、ブラジルとアルゼンチンが対戦したら凄い事になるだろうなあ~。