「試合を見れば分かる、中村俊輔がFマリノスから去った本当の理由」2017Jリーグ アジアチャレンジinタイ インターリーグカップ バンコク・ユナイテッド-横浜Fマリノス

2017/01/26 | Jリーグ, 未分類

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タイで1次キャンプを行っている鹿島と横浜Fマリノスが、タイのバンコク・ユナイテッドとスパンブリーFCと交互に2試合を行うインターリーグカップ。その録画がDAZNであったので、昨晩はその試合を見てみた。

前半の横浜は若手を多く起用してきて、まだコンディションもコンビネーションも整っていないのか終始ギクシャクした連携で、守備から攻撃への切り替えが遅くてスムーズな攻撃は出来ていなかったが、それだけに監督のやりたい事ははっきり見えていたように思う。

基本的に守備時は4-4-2のゾーン・ディフェンスで、攻撃時は4-2-3-1になって両ウイングがワイドに張った形になる。そしてボールを奪ったらウイングにサイドチェンジを通し、相手の守備を引き寄せて中央にスペースを作らせ、そこに中盤の選手が入って来てチャンスメイクをする。前半19分の富樫のゴールも、前田、中島とまさにその形から生まれたものだった。

ところが後半から、中澤、扇原、喜田、山中と今期の中心になるであろうメンバーが入って来たとたんに、ゾーン・ディフェンスらしさがチームから失われてしまう。ボールを持ったバンコクの選手に全員が引き寄せられすぎて自陣のあちこちにスペースを作ってしまい、そこに次々に入り込まれてパスを繋がれピンチを作ってしまう。後半6分の同点ゴールはFKを直接叩き込まれたものだが、そこに至るファールは苦し紛れの守備から生まれたもので、前半よりも明らかに全体がバタバタしてしまっていた。

最終的には、中島のインサイドで狙いすましたシュートと、扇原のロングパスに抜け出した仲川がロビングで合わせたゴールで3点を奪って逃げ切りはしたが、前半に見えていたサイドチェンジがすっかり影を潜めてしまい、せっかくサイドでオーバーラップをしているのに中央から無理に崩そうとしてボールを奪われる場面が目立った。特に山中とかね。

本当はかっちりとしたゾーン・ディフェンスのサッカーがやりたいのに、ベテランを入れれば入れるほどカオスなサッカーになって行くのはモンバエルツ監督にとっても頭が痛い事だろう。と言うか、逆に今までのなんちゃってゾーン・ディフェンスで今までの2シーズンをよく我慢してきたなと思う(笑)。

特に中村俊輔が入ると、彼は自身の判断でポジショニングを自由に変えてボールに絡むので、とたんにゾーンの守備組織が機能しなくなってしまう。欧州でも、メッシやイブラヒモビッチのように組織から離れてプレイする選手はいるが、あくまで前線の選手であるし、何より毎試合1点以上取れるスペシャルな存在だからこそ許されるわけであり、中村が欧州の戦術家とは水と油の関係になるのは当然の事だろう。

こういう場合、欧州では監督の立場が優先されるのが常識である。香川を育てた恩人として「良い人」のイメージが付いているクロップも、マインツ監督時代は絶対的エースとして頼っていたモハメド・ジダンを、ドルトムントに移ってからは新加入の香川を重用し、ほぼチームにいないかのごとく徹底的に干してしまった。そこまでどれだけ貢献したベテランであっても、監督にとって必要が無くなればゴミのように捨てられるのが当たり前の世界なのだ。そしてクラブも、監督と契約している以上は方針に口を出さない。

中村俊輔の磐田への移籍については、マスコミによってマリノスを崩壊させた悪者のシティ・グループフロントとモンバエルツ監督から逃げ出した中村を、磐田の名波監督が救ったみたいな美談仕立てにされているが、まあ相変わらずだなと言うしか無い。

えてして日本の場合は、ファンとマスコミ、時にはクラブの首脳でさえ、監督よりも選手のほうが立場が上と思っている場合が多く、監督も自分の戦術よりも選手の希望や都合を優先しがちである。そのため、成績が不振になっても原因があやふやになりやすい。もちろん、そんな日本的ななあなあのやり方で良いとする方向性もアリだが、ACLやCWCなど世界を目指すには困難な道であることは覚悟すべきである。

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