2012年05月17日

「ロスタイムの観客乱入で昇格は白紙?」ドイツ・ブンデスリーガ 入れ替え戦第2レグ

ベルリンアウェイでの初戦を2-1で勝利するという素晴らしい結果で折り返したフォルトナ。しかしホームで迎えた第2戦は天国と地獄を行ったり来たりするジェットコースター状態となってしまった。

まず最初の波乱は、いきなり試合開始1分にドリブルで抜け出したバイスターが強烈なミドルを決めた事に始まる。これで、いきなり守りに意識が大きく傾いてしまったフォルトナが、第1戦とは打って変わってパスワークがスムーズになったヘルタの猛攻を受け続け、23分にFKからベン=ハティラをフリーにしてしまって同点。

その後も、2点目を入れられたら2試合でイーブンに持ち込まれてしまうフォルトナの厳しい試合が続くものの、後半10分に先制点を決めたベン=ハティラが足の裏を見せるタックルで退場すると、その3分後には左サイドの突破からのクロスを、後半から入ったヨバノビッチがピンポイントのヘディングを決めて再びフォルトナがリード。

これでさすがにフォルトナで決まったかと思われ、発煙筒がピッチに投げ込まれてお祭り騒ぎ状態のスタジアムになったのだが、85分にその隙を突くようにしてラファエウに同点ゴールを決められると戦況は一変。もしヘルタが3点目を入れるとアウェイゴールで逆転されてしまう状態になり、そこにロスタイムが7分と表示されたことで、スタジアムの緊張の糸が切れてしまった。

その後は御存知の通り、ピッチに観客が乱入して発煙筒が巻かれ、選手と審判がロッカーに逃げ込まざるをえない事態に。何とかフォルトナの選手が一緒になって観客をなだめたりしながら、ようやく20分を過ぎて試合は再開され、そのままフォルトナが逃げ切ったが、ヘルタ側は当然これを不服としてドイツサッカー協会に上訴。その審理が受理され、フォルトナの昇格は白紙になってしまった。

フォルトナフロントの瀬田さんのブログでも顛末が書かれているが、その文面には非常な悔しさと無念さに満ち溢れている。公聴会はKickerのサイトによると金曜日に開かれるそうだが、土曜日に予定されていたフォルトナのパーティは延期になったそうだ。

無事にフォルトナがブンデスリーガ1部昇格になるのを祈ると同時に、Jリーグにとっても他山の石としなければならないと痛感する次第である。何とか、週末に良いニュースが伝わることを期待したい。

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2012年05月16日

「名古屋らしい戦い方が復活?」ACLグループG 名古屋グランパス-セントラル・コースト・マリナーズ

グループ2位で迎えた最終のホーム戦とは言え、エースケネディを怪我で欠いた状態、セントラル・コーストに負けてしまうとグループ敗退が濃厚になってしまう苦しい立場だったグランパスだったが、きっちりと3-0で勝利を飾った。

試合は、意外にも勝たなければならないはずのセントラル・コーストが大人しい立ち上がりを見せ、名古屋も当然ながら無理をして攻める必要が無いので、互いに近くでパス回しをしながら隙を見せて攻める慎重な展開が続く。

と、いきなりPA付近で名古屋側がハンドしたように見えた場面で、逆にセントラル・コースト側がファールを取られ、玉田が壁に出来た隙間をちょうど通すFKを決めて名古屋がラッキーな先制点をものにする。

その後は、さすがにセントラル・コースト側もサイドが高い位置を取って攻める姿勢を見せるものの、ドリブルやワンツーといったスピードに乗った攻撃をやる能力を持っておらず、名古屋はとりあえずDFラインで4人を揃えていればそこから抜かれる心配が無いので、徐々に名古屋も2列目がプレスの強度を増やし始める。

すると36分に、楢崎のゴールキックから高い位置取りをした2列目がパスをつなぐと、小川のスルーパスに藤本が完全に抜け出し、GKとの1対1を余裕のロビングゴールを決めて2点目。

これで名古屋は後半が楽になったかなと思いきや、DFラインや中盤での危ないミスパスを連発、セントラル・コーストは常に4人ぐらいを前線に配置してしまっているので、そのこぼれ球が易々と相手に渡っては、数的優位の中で攻められる展開が続くものの、何とか守護神楢崎がしのいで失点を許さない。

62分に永井を投入してから、ようやくカウンターからいくつかチャンスを作れるようにはなったものの追加点はなかなか決まらず、試合終了間際に闘莉王が上手くコースに飛ばすヘディングでダメ押し。内容はかなりグダグダながらも結果は良いという、久々に名古屋らしい勝ちパターンのゲームだった(笑)。

ただ、この後の試合で城南一和も天津に3-0で勝ってしまい、名古屋は結果的に2位通過。名古屋が対戦するのはグループEの1位チームだが、現時点では1位のアデレード、2位の浦項、3位のブニョドコル全てと当たる可能性がある。名古屋としては、アウェイであれば韓国やウズベキスタンよりもオーストラリアのほうがいいはずだが、アデレードの最終戦はガンバが相手だけに、何とも意見表明は難しいところか(苦笑)。

まあ、この試合では田中輝希や田口といった若手がそこそこ使えたのは良かったけど、ずっと前から若手についてはそこそこが続いている様子だし、どちらにせよもうちょっと全体的にチーム状態を上げて行かないと、名古屋はどこが相手であっても厳しいだろうね。

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2012年05月15日

「盾と盾のぶつかり合い」J1第11節 サンフレッチェ広島-横浜Fマリノス

森保新監督になって好調の広島と、絶不調状態から脱して3連勝中のFマリノスという対戦だったが、昨日見た鳥栖と大宮の試合とは一転してリトリート合戦のような試合であった。

いきなり前半の6分に、広島の青山がセンターサークルの後ろから、推定60mの超ロングシュートを決めるという度肝を抜くゴールで試合は始まったのだが、その先制点を大事にしようという意識が強く出たのか、その後は5バック気味で守備ブロックが低くなってしまい、攻撃の勢いがすっかり消えてしまう。

横浜のほうも、4-4-2の2ラインを組んでしっかり守る意識が強くて、サンフレッチェの誇る1トップと2シャドーに対してDFとボランチでスペースを与えず、マルキーニョスとドゥトラの超ベテラン外国人のキープ力で攻撃の時間を作ろうとするものの、5バックで守る広島の前ではなかなか連続した攻撃につながらず、その後はすっかり膠着状態に。

しかし、38分位広島の守備がガッチリ整っている中で上げた何の変哲もない小野のクロスに、マルキーニョスがマークの後ろから高さで勝ってヘディングを決め、横浜はワンチャンスを個人の力だけでもぎ取ってしまう。

後半になると、それまでは全く鳴りを潜めていたミキッチを中心に、広島がサイドを使って積極的に前へと出てくるようにはなったものの、この日素晴らしいプレイを見せていた中澤がことごとく危ない1対1の場面で競り勝ち、広島に追加点を許さない。

逆に広島は攻めにでていた分、横浜の攻撃に対してフォローが遅れるようになり始め、77分に右サイドでこれまた人数がいたにも関わらず、小野にフリーでクロスを上げさせてしまい、大黒のヘッドはGKに弾かれたものの、こぼれ球を斎藤が押し込んで横浜が逆転。6分後にはCKから富澤がヘディングゴールを決めて勝負有り。横浜が一気の4連勝を飾った。

広島は開幕から好調だっただけに、ここに来ての失速は意外。もともと攻撃的なサッカーに守備意識を森保監督がうまくブレンドしたと思っていたのだが、どうも運動量の低下からそのバランスが崩れてきた感がある。これが単にバイオリズムの波によるものなのか構造的なものなのかは不明だが、もっと球際の激しさを出さないともっとスタミナの消費を増す事になるので、個々の意識の引き締めは必須だろう。

横浜は、守備もサボらずボールがキープできるマルキーニョスの加入が非常に大きい。それで小野が厳しいマークから離れられるし、中村や斎藤が前を向ければぐっと攻撃は楽になる。問題は、ドゥトラも含めて夏場などのコンディション維持がどこまで出来るかという部分だろうか。彼らに変われる新戦力が、どのみち必要な事は確かである。

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