J2第12節 福岡-熊本(2-4)
合計6点、しかも高橋秦のハットトリックと九州ダービーらしい派手な結果の試合となったが、そう喜んではいられないぐらい福岡の状態は深刻だよね。
福岡のサッカーは、リティ監督が横浜FC時代になっていたサッカーと全く同じで、各選手が均等な感覚でワイドにポジションを取り、その間をダイアゴナルパスでつないで攻める典型的ドイツスタイルのサッカーなのだが、ミドルパスの精度と強さ、そして何よりCBの1対1での強さが求められるサッカーなので、案の定J2の選手ではうまく行かず、この試合でもCBのミスを突かれて熊本に失点を重ねてしまった。
逆に熊本は完全にモダンサッカー志向で、攻撃ではボールを奪うと逆サイドが早いタイミングで上がってそこにサイドチェンジを通すといった、運動量を生かして早くスペースを使うやり方が徹底されていて、見ていてなかなか気持ちが良かった。
ただ、こういうサッカーはミスを少なくしてある程度ポゼッションを稼げるようにならないと、上がったところですぐにボールを奪われるような展開になってしまうと、どうしても中盤が間延びして選手の疲労を招いてしまいがちになる。この試合でも2点目を奪うまでは落ち着かない試合になっており、より一層のレベルアップが無ければ夏場は苦しくなりそうだ。
それにしても福岡は修正の仕様が無いぐらいに監督の理想と現実がかけ離れていて、現状ではまるで希望が見えないのがつらい。もっと現実的にコンパクトで運動量を生かすサッカーにするか、守りを固めて外人中心のカウンターで行くかしないと、このままずるずる行ってしまうだろうね。最も手っ取り早い処方箋は、ショック療法も兼ねて監督を解任することだが・・・
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J1第11節 横浜Fマリノス-大宮(1-1)
ゴールデンウィーク中の連戦のおかげで、両チームの弱点が一気に浮き彫りになった試合だったね。
前半の横浜はとにかく人に動きが無く、いつもよりさらに動きの悪いロペスが完全に蓋になってしまい、2トップは完全に大宮DFに狙われてボールをキープ出来ず、たまに山瀬や小宮山が単発で上がってみたりするだけで、連動した攻めというものが全く見られなかった。
しかも、ほぼ1ボランチの松田だけは上がっても(笑)3バックがそれほど高い位置取りをしていないために、コンパクトで押し上げの早い大宮に次々とボールをカットされ、16分にはサイドでボールを受けた藤本に小宮山がドリブルで交わされ、クロスをマルケスに合わされて失点する始末。
さすがにこの惨状には桑原監督も我慢できなくなったのか、後半に兵頭を入れてからは内容が一変。山瀬がトップ下に入って大宮DFにプレッシャーをかけ、兵頭が惜しみなくフォローに行く動きで横浜のDFラインが押し上げられるようになり、高い位置でカットして素早く攻めに転じる攻撃が実って同点に追いつくことが出来た。
とは言え、本来桑原監督が目指しているはずのポゼッションサッカーと、3バックなのに山瀬を中心とした縦に早く中央突破する現状のサッカーはあまりに乖離しており、この辺の折り合いを付けて行かないと優勝争いに加わって行くのは難しそうだ。つーか、中村を獲得してどうすんのって感じ(笑)。
大宮は、前半はまさに山形ハードワークスタイルの完璧な内容だったけど、後半はさすがにバテが来てしまって横浜のシフトチェンジに対応できなかった。前半の終わりごろに圧倒していた時に2点目が決まっていれば、というところだろうがまあ仕方あるまい。大宮も、横浜のように後半から投入して前線で走り回れるような選手が欲しいところだったが、そういえばペドロはどうしたんだろう?
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J1第10節 神戸-浦和(1-1)
内容が伴ってないと揶揄されながらも、9試合連続負け無しと勝ち点を積み上げてきた浦和だったが、着実に積み上げがなされている事を証明する試合を見せてくれた。
浦和は戦術=闘莉王と言っても良いくらい、闘莉王が時間帯によってDFになったりボランチになったりFWになったりという正にリベロシステムと呼ぶべき体制が目を引くが、ボールを奪われた後はきっちりと近くの選手がプレスをかけて奪い返しに行き、試合の序盤こそ戸惑いはしたものの、速攻を狙いたい神戸のパスを封じ込めて前半途中からは浦和のペースに持ち込んだが、最後は息切れしてしまって同点弾を吉田にねじこまれてドロー。
ただ、攻撃面でのコンビネーションはまだまだバラバラの状態で、永井・エジミウソン・高原の3トップの間には全くコンビネーションが無く、ボールを支配して神戸を上回るシュート数を放っていながら、決定機の数はそれほど多くなかった。が、高原も徐々にプレイの切れが戻りつつあるようだし、時間が経っていけばコンビの効果は出てくるはずで、ACL次第ではあるが今年のエンゲルス浦和は相当強そうな感じである。でも梅崎はもっと使って欲しい感じだけど。
神戸は、吉田の得点以外にもカウンターからシュートがポストやバーをたたくシーンはあったが、精度の高いパスはボッティだけしか期待できないし、このカウンター一辺倒のシステムで行くならレアンドロが復帰しても中位争いが現実的なところか。ただ、大久保は見るからに体が絞れていて、クラブでも代表でも期待できそうな雰囲気だね。
つーか、2日ほど海外組の試合を優先していたら、今日もJがあったんだね。明日はACLだし、GWで疲れと精神的なだらけが染み込んだ体にはきついなあ(苦笑)。
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J1第9節 横浜Fマリノス-千葉(3-0)
サポーターの方には悪いが、千葉は本当に勝つ気があるんだろうか、と真面目半分以上冗談半分以下で聞きたくなるような試合だった。
千葉は名古屋戦であれだけコンパクトで完成度の高い4バックゾーンディフェンスを見せていたのに、横浜が3-5-2だったのに合わせたつもりなのか3バック+3ボランチの守備的布陣にしてしまい、案の定前線で溜めが作れなくてDF陣が押し上げられず、それほど完成度が高いとはいえない横浜のパスワークを食い止められずに中盤で自由にプレイさせてしまい、その上前半終了間際と後半開始直後という、最も集中しなければならない時間帯にあっさり失点ではどうしようもない。
馬場や工藤を入れて攻撃的な選手を増やしてからは何とか互角の展開に持ち込めたが、何故最初からそうしなかったのが本当に不思議だ。おそらくクゼ監督はアウェイという事を意識しすぎたのかと思うが、日本のチームで守備的に戦って1-0で勝ちきる試合がやれるところはほとんど無いのに、それであっさりセットプレイから失点していたのでは本末転倒もいいところである。
横浜は、鹿島やガンバ、名古屋といったような分かりやすい強さは無いけれど、攻撃的な山瀬をボランチに置いていても、中澤と守備的ボランチとして定着した松田を中心とした守備が安定しているのが強みか。ただ、FWのロニーがいまいちフィットしておらず、大島もスピードタイプではないだけに、坂田との使い分けはもっと考える必要がありそうだ。
また、BS中継ではやたらと山瀬をプッシュしていたけど、山瀬が守備に戻って攻撃で飛び出す縦の役割で、ロペスがパスと散らしを担当しているのはどうも逆のような気が(笑)。まあそれが流動性を生んでいるのかもしれないけど、もっと中盤からパスを展開できるようになればサイドも生きてくるとは思うんだが。
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J1第8節 川崎-柏(3-2)
点数的には僅差の攻防だったが、何より前半いいところなく2失点、後半怒涛の勢いで3得点という川崎の一人相撲の感が強かった試合。
その原因になったのが川崎の先発フォーメーションで、いつものトップ下に誰かを置く3-4-1-2ではなくて、イタリア式に逆三角形の3ボランチにした3-5-2にしていたのだが、もともとはマンマークでしっかり守るための3バックと、3-4-1-2ではどうしてもサイドが1枚になってしまう欠点をカバーするために、本来は3ボランチの両脇が積極的にサイドにからむ戦術なんだけど、谷口も中村も中で右往左往するばかりで、アンカーに入った菊地も効果的な散らしが出来ず、いつものスピードある攻撃が全く作れなかった。
柏は、4-1-4-1でひたすらゾーンをコンパクトにしてショートカウンターを狙うサッカーで、前半は川崎の遅い攻撃にうまくはまって狙いどおりにボールを奪ってからの速い攻撃で2得点をゲットしたのだが、後半に川崎が大橋をトップ下に入れた3-4-1-2に修正して早いパス回しを見せ始めると、柏のボールキープを一手に担っていたフランサが怪我でいないおかげで前線や中盤で全くボールを落ち着かせる事が出来なくなり、一気に流れを川崎に持っていかれてしまった。
川崎は最初から3-4-1-2にしとけよという感じだったが、谷口も中村も攻撃での飛び出しに強みを見せる選手で、菊地のポテンシャルを考えると面白い試みだとは思うが、ちゃんと形になるまで辛抱できるかどうか。柏はフランサがいないのでこの形は仕方ないにせよ、後半は足まで止まってしまったのは痛かったね。雨でボールが滑りやすくなってしまったのも不運だった。
ま、何よりも体調問題で辞任が決まった関塚監督への気持ちが逆転を生んだ試合だったね。早く全快されて、再びサッカーの仕事に復帰されるのをお祈りしております。
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J1第7節 名古屋-千葉(3-2)
J1首位と最下位のチーム同士の試合とは思えないほど、内容的には拮抗した試合だった。
千葉は、以前に見たときに比べるとはるかに守備組織の完成度が上がっており、4バックのゾーンを構成している各選手が、自分のエリアに入ったボールに対して激しくプレッシャーをかけ、前半は名古屋得意のオーバーラップやサイドチェンジをほぼ封じ込めてしまっていた。また攻撃でも、巻の運動量と高さを生かして長いボールを中心に起点を作り、そこに青木や谷澤といったテクニシャンがフォローする形が機能しており、何度も名古屋のDFラインの裏を突く場面を見せていた。
しかし、やはり千葉がなかなか勝てないのは理由があって、後半になるとガクンとプレスに行く勢いが落ち、名古屋に余裕でサイドチェンジのパスを回させる展開を許してしまい、切り札杉本が投入されるともう彼のスピードについて行くことが出来ず、カウンターから楽々と決勝点を喫してしまった。
千葉は決して悪い方向にチームが向かっているわけではないので、前半に見せたような良い時間帯のサッカーをどれだけ長い時間持続させられるかが課題だろう。そして、負けが込んでいる今の状況で、精神的にめげずに監督選手が一丸になって戦術の完成度を高められるかどうか。
名古屋は、前半は過密日程の影響なのか調子は決して良くなかったが、そんな試合でも選手が慌てずにきっちりと追いついて逆転できるあたり、勝者のメンタリティを備えた本物になりつつあると言える。以前から気になっていたバイタルエリアでの守備の弱さも、代表に選ばれて発奮したのか中村直が素晴らしい出来で、シュートさえ入ればセスクのようだった(笑)。いや~、ピクシー監督恐るべしだね。
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J1第7節 鹿島-G大阪(0-0)
Jリーグの中でもパスワークという点で間違いなくトップに並ぶ両チームの対戦で、期待に違わずスムーズなパス回しで互いに決定機を多く作りあうスリリングな試合内容だったが、結局どちらも数多くあったチャンスに決められずにスコアレスドローで終わってしまった。
もちろん、この試合での両チームの課題は決定力に尽きるわけだが、内容をつぶさに見ていくと、やはり互いにまだ足りない部分というものが浮き彫りになったとも言えるだろう。
鹿島はバランスの取れたポジショニングからスペースを幅広く使ったパス回しで、ガンバの安田らが上がったスペースを何度も突いてチャンスを作っていたが、逆に言えば最短距離でのカウンターではなく、常に大きな展開からの攻めだったために、ガンバディフェンスの穴の多さの割には決定的な場面の数が少なかったように思う。
逆にガンバは、選手個々の技術では鹿島を上回りながら攻撃は中央に偏ったパターンが多く、安田や橋本が高い位置をキープしたリスクフルな形の割には、鹿島ほどの幅広いスペースメイキングが出来ていなかったのはもったいない。右SHのルーカスと遠藤のコンビも相変わらず機能しているとは言いがたく、それでも佐々木を山崎に代えてFWに投入したように、西野監督はルーカスをSHとして固定したいようだが、果たしてそれが吉と出るか凶と出るか。
まあ、どちらも来週はACLの大一番が待っているので、ゴールはそこに取っておいたと思っておくのがいいかもね(笑)。
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J1第6節 清水-名古屋(0-2)
清水はとにかく前半のサッカーがもったいなかったね。
名古屋のサッカーは前回見たときよりもさらに進化しており、ボールを持ったらポジションにかかわらず選手がサイドを中心にスペースへと走り、フィールドの中央では決してボールをキープせず、とにかくワンタッチでサイドとパス交換をしつつ攻める攻撃が美しく、9分の小川の得点はまさにそれがピタリとはまった形からサイドを抜け出して決めたものだった。
守備では、開幕からの課題であるバイタルでの弱さをカバーするために、ボールを奪われたら近いエリアにいる選手が素早く戻ってアタックし、相手に余裕を持ったパス出しをさせない意識が徹底しており、リズムに乗っているときはまさにプチ・アーセナルと呼べる小気味良さを出していた。
逆に清水はサイドまでボールを運ぶのはいいが、そこからどうやってシュートまで持っていくのかという部分に迷いがあり、チョ・ゼジンがいたらとりあえずクロスを上げて競ったところを拾う、という形が今は出来ないだけに、何となくドリブルで切れ込んでみたりタイミングの合わないワンツーをしてみたりと、どうにも消化不良気味な攻撃に終始してしまった。
それでも、清水は原、岡崎とフレッシュでスピードのある選手を投入して前線からのチェイスを強化し、DFも押し上げて名古屋とがっぷり四つのサッカーを展開し始めてからは清水に勢いが傾き、サイドの攻防で優位に立って名古屋を攻め立てたが、戻りの早い名古屋の守備を最後まで崩せず、最後はカウンターから杉本にあっさり決められ終戦。
清水が後半のサッカーを最初からやっていればとは思うが、それでも高さのあるヨンセンがきっちりとチーム戦略の中に収まっている名古屋と、マルコス・アウレリオがまるでフィットしてない清水では得点力の差を埋めきれないのは確かだろう。名古屋は、アーセナル同様に今の運動量を必要とするサッカーで夏場を乗り切れるかどうか。ピクシーの若手起用が当たっているだけに、うまく人材を回して乗り切れるようなら優勝が見えてくるかもしれない。
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