2009年12月22日

「アルゼンチンのしたたかさ」FIFAクラブワールドカップ2009決勝 エストゥディアンテス-バルセロナ(1-2)

試合を見る前に結果は知っていたけど、得点経過までは知らなかったので、いつバルサは追いつくんだろうかと思いながら見ていたら試合終了間際の時間まで得点が入らなかった事に驚いてしまった(笑)。

確かにバルセロナはCLやクラシコで見せる姿に比べるとコンディションはあまり良くないようで、前半から後半最初の時間帯にかけては各選手のフリーランやパスコースを作る動きが少なく、特にアンリなんかは左サイドでぼーっと立っているだけでパスワークにほとんど参加する事が無い状態ではあったが、エストゥディアンテスの守備が良かったのも特筆すべき点だった。

エストゥディアンテスの守備は、3バックを主体としつつも選手の動きは非常に流動的で、常にサイドのスペースをケアしながらもボールホルダーへの激しいチェックを怠らないハードワークぶりとベロンから繰り出される長短のパスによるカウンター戦術が徹底され、オフサイドっぽかったとは言えワンチャンスで得点を決めて守り切るという、彼らにとってはコレしかない展開に持ち込む事に89分間までは成功していた。

ところが、最後の最後でヘディングクリアミスがピケに渡ってしまい、ペドロが冷静にボールを浮かせて決めたところは、当然エストゥディアンテスにとっては不運であるのだが、数々の修羅場を潜り抜けてきているバルサの底力、経験を感じざるを得なかった。

延長になると、足がつったベロンを初めとしてエストゥディアンテスの足が止まってしまい、バルサの攻撃を止められなくなって敗戦を喫してしまったが、決勝点を決めたメッシが、そこまで110分を戦ってきたのにファーサイドで長い距離を走り、相手の守備を振り切ってゴールへと飛び込む執念、嗅覚を見せられると、才能があってもそこまで貧欲に努力しないと世界の頂点には立てないのだなあと痛感せざるを得なかった。

やっぱりこういう試合を見てしまうと、バルサの才能にしてもエストゥディアンテスのしたたかさ、個人守備戦術にしても日本は遠く及ばないわけで、これで世界4位ってどーすんのって思ってしまうよなあ・・・つーか、中村もメッシのように体のどこに当ててもゴールを決めるんだという気持ちとプレイを見せて欲しいものだよなあ。

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2009年04月02日

「波乱なし」アジア最終予選各グループの展望

さて、4/1の試合も終わってこれで最後の連戦まで一休みですな。と言うわけで、明日は出張で更新できないので今日のうちに各グループの展望を。

4/1の試合では戦評にも書いたようにオーストラリアがきっちりウズベキスタンに勝利し、バーレーンもホームで1-0とカタールに勝利する波乱の無い結果。これでオーストラリアは勝ち点1、日本は勝ち点3を残り試合で挙げればW杯出場決定。

とは言え、他の国で2位の可能性があるのはバーレーンしか無く、得失点差を考えるとオーストラリアはほぼ確定、日本もどこかで大敗しない限り、2引き分けでも通過という事になりそうです。でもまだ3位以下の国全てにプレーオフ出場の可能性が十分残されているし、オーストラリアもホームで無様な試合は出来ないでしょうからどこも日本戦はガチンコで来るでしょうけどね。

そしてグループ2では半島ダービーの大一番を韓国がしぶとく制し、一気に中東勢に対して有利な立場に立つことができました。サウジもUAEに苦しみながら勝利で結果はこちらも順当。韓国はこれでUAEに取りこぼしさえしなければ、イランとサウジの残り2試合はホームだし、連敗してしまう可能性は非常に低いでしょう。イランは次の北朝鮮戦で負けてしまうとほぼ絶望、北朝鮮も負けると2位争いの泥沼にはまり込んでしまうので、この試合は死闘になりそうで他人事として楽しみです(笑)。

まあ、グループ間の力関係を考えると日本が3位に来ない限りはグループ2のほうがプレイオフでは圧倒的に有利でしょうけど、一発勝負は何があるかわかりませんからね。

しかし南アフリカW杯本命と見られているアルゼンチンは高地のボリビアで敗退して4位かあ・・・まあ何だかんだで出場は堅いだろうけど、アジアのグループ1以外はどこも大変だよなあ。

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2008年12月21日

クラブW杯3位決定戦 パチューカ-ガンバ大阪(0-1)

これが真の世界との差なのか。と、今頃はガンバの選手も痛感している頃じゃないだろうか。

アルアハリとの試合では、ショートパスをとことんつなぐプレイスタイルに衝撃を覚えたが、Jのガンバとの試合になると中盤でゴチャゴチャ人が集まってなかなかパスがきちんと通らなくなってしまうなど、とたんに試合のレベルがJリーグになってしまい(笑)、パチューカにフリーでDFラインの裏やサイドでボールを持たれてもマンUとの試合のように冷や汗を感じるような場面がほとんど無かったね。

マンU戦ではMVP級の働きを見せていた遠藤も、基本的に周りの動きを利用して自分を活かすプレイスタイルだけに、相手のレベルによって出来が大きく変わってしまう選手ではあるんだけど、マンU戦に比べるとパススピードも運動量もダウンしていたなというのが正直な印象。

つーか、中澤や藤ヶ谷でさえ精神的な余裕を感じるプレイ振りだった事を見ても、いかに本物の世界レベルとの経験が重要なのか、それを得られるチャンスそのものが極めて少ないかを痛感せざるを得ないし、それはガンバの選手全てに共通する思いではないだろうか。

海外移籍でスタメンを取れずに代表選出うんぬんとの話は大久保の移籍話でも散々話題に上がっているが、移籍が成功するかどうかは単に運と経験の確率の問題が高いわけで、情報をいくら収集して周到に準備をしたからと言って必ず成功が収められるとは限らないのだ。

とにかく日本に必要なのは、失敗も成功も含めた経験の数。それが選手やクラブ、ファン全てに蓄積されなければW杯もクラブW杯も栄冠は決して近づいてこないのだ。

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2008年12月19日

ガンバとマンUの試合を冷静に振り返る

エンターテイメントとしては満腹な試合ではあったが、それだけで終わってしまうと「感動をありがとう」な人達と変わらないので(笑)、課題は課題としてきちんと検証しておかないとね。

まず勝負にこだわるのであれば、いくら高さでは勝てない相手とは言え、あそこまでセットプレイでフェアに守っているのでは厳しい。これが南米やイタリアのチームだったら、ユニフォームをつかむ、足を踏んづけるなどして決して楽に飛ばせたりする事はやらないはずだ。この試合で選手にも本気で欧州に勝ちたいという欲望が出てくるだろうし、代表での結果という意味でも、そういう「汚い」プレイを取り込む必要があるだろう。

そして5分で3点取られた守備。まあルーニーの1点目は、あんなフィジカルとスピード、ボディバランスの化け物がJにいないのだから仕方ないにしても、その後の2点は中盤が相手の飛び出しをマークしていればある程度は防げたはず。遠藤は攻撃面ではマンUの誰にも劣らない素晴らしいプレイを見せていたが、あそこで守備のカバーに集中を回せるかどうかが世界レベルとの差でもある。

あとGKはねえ・・・遠藤とのPKで事前に一歩も動かずに蹴ってから指が届くところまで反応できたファンデルサールと比べると酷ではあるけど(笑)、最初のセットプレイの2失点で体にすら当てられない藤ヶ谷は情けなかった。まあオシムも言う通り、日本のGKのレベルはフィールドプレイヤーに比べてさらに落ちるので、早急にどうにかなるものではないんだけどね。

守備に比べると良かった攻撃も、マンUの正確なサイドチェンジとGKからのフィード、スピードアップした時の流れるようなパスワークに比べると、ガンバは遠藤以外の全てで見劣りがしていた。二川が橋本の代わりに出ていれば若干変わったかもしれないが、ポストなどに奮闘していたルーカスもパスの精度は物足らなかったし、まだまだ改善しないといけない余地はたくさんある。

とは言え、昨日の試合でマンUに2-1になった直後の5分間だけしか本気にさせられなかった事を恥じる必要は無い。確かに、マンUが最初から猛然とプレスをかけて来なかった時には、ここまでガンバは舐められているのかとガッカリしたが、5分の間にガンバがシュート3本を放ってからは、多少はマンUもアクセルをかけてきたので、相手が完全に手抜きをしていたわけじゃない。

それに、クラブに比べれば世界を経験している代表でさえ、世界のトップクラスを本気にさせた場面というのは、ハッサン二世カップで西澤がフランスから2点目を取った直後と、サンドニで0-5と惨敗したフランス戦、そしてドイツW杯でブラジルから玉田が先制点を奪った後の30分ぐらいでしかないしね。しかも、どの試合も3点は取っていないのだから、ガンバはもちろん日本のサッカーファンは十分に胸を張っていいと思う。

とにかく、是非ガンバはこの経験を天皇杯に生かして、来年もこの舞台に立てるチャンスをゲットして、次こそは楽しむのではなくて「勝つための試合」を欧州や南米に対して見せ付けて欲しいものだ。

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2008年12月18日

今年最高の試合!

いやもう、マンUの本気は見られたし、遠藤のPKは決まったしでエンターテイメントとしては最高の試合。

もうお腹いっぱい。

今日はこの余韻に浸りたいので、じっくりとした戦評はまた明日(笑)。

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再掲(汗)クラブW杯準決勝 パチューカ-リガ・デ・キト(0-2)・マンU対ガンバの展望

うっかり間違って別のサイトのほうに戦評乗っけちまった・・・(汗) なので遅ればせながらこっちにコピペ。


いやしかし、パチューカのサッカーは別の意味で衝撃的だったね(笑)。

何しろ、中盤で選手が動きながらボールを受けると言う場面は皆無で、徹底的に足を止めた選手への足元足元へとショートパスをつなぎ、ゴール前でも3人目の動きというものがもちろん無くて、一発の動きでフリーになった選手にパスをつなげてクロス、という攻撃「しか」無いという、オシムが見たら卒倒しそうなサッカーだった。

こんな、悪い時のヴェルディ以上に選手が動かない攻撃でここまで勝ち上がってこれたのは、攻撃とは全く逆にとにかく労を惜しまずプレスをかけ、DFラインもずるずると下がらない守備をやっていたからに他ならない。

パチューカはキトに何度も横パスを奪われたりしていたが、その都度素早い出足でセカンドボールを拾ってはまたパスをつなぐというマッチポンプをやっているうちに、いつの間にかボールをなかなか持てないキトのリズムが乱れ始め、後半は完全にパチューカペースになっていたのだから、ある意味サッカーの常識を覆すような恐ろしいチームだ(笑)。

それだけに、開始わずか4分でボールロストからサイドを破られてほとんどオウンゴールのような失点を食らい、26分にもFK1本で力関係を考えると決定的な2点目を取られ、キトに試合の狙いをカウンター一本で絞られてしまったのは残念だった。

おそらくマンUも、試合の序盤は徹底的に高い位置からプレスをかけてガンバのミスを誘い、素早くCロナウドにパスを渡して1対1での対応にガンバ守備陣が引き付けられている間に、PA内へと何人もの選手を飛び込ませて数的優位の状態を作って先制点を奪う事を狙ってくるはずだ。

そして一旦マンUがリードを奪ってしまえば、あとは昨年のミラン同様に決勝を睨んでペースを落とし、ガンバが攻めてくるところを待ち構えてカウンターから効率良く得点する狙いに切り替えてくるだろう。

ガンバとしては、とにかく序盤は相手の攻撃に耐えつつロングボールとクサビのパスでせめてファールをもらい、相手の波状攻撃のリズムを作らせない事だ。序盤の猛攻に耐え、若干スペースが出来れば日本人の機敏さを活かしたパス回しで相手のDFラインの裏を取れる場面も多少出てくるだろう。まあ、あくまで「多少」だけどね・・・(笑)

理想を言えば、マンUが何か凡ミスを犯して遠藤のコロコロPKでファンデルサールはもちろん世界中のファンとマスコミとをスッ転ばさせて、マンUが本気で襲い掛かるような試合が見たいかな(笑)。何にしても楽しみだ!

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2008年12月15日

クラブW杯準々決勝 ガンバ大阪-アデレード・ユナイテッド(1-0)

ACL決勝でのアデレードは、本来のアデレードではなかったとここでも何度か書いていたが、まさにそれを実証するようなガンバの苦戦だった。

アデレードはガンバがボールを持つと2-4-4の形で激しく前線からプレスをかけて来てガンバに余裕のあるパス回しを許さず、しかもそれを90分間押し通すスタミナを見せつけ、鹿島を破った実力がフロックで無かった事を証明した。

ガンバは23分に播戸の飛び出しから落としたボールに遠藤が素早く反応し、まさに遠藤の真骨頂と言えるGKの股を抜く技ありシュートでワンチャンスから先制したが、特に前半は横パスを相手に掻っ攫われる場面が多く、ハイペースを続けたアデレードよりも最後は運動量が落ち気味になってしまう始末で、ロスタイムの決定的な場面はもちろん、前半のうちに3度はあったアデレードの決定機に決められていたら、どっちに転んでいたか分からない紙一重の内容だった。

ただ、ガンバが鹿島と違ったのは常に縦へ縦へとクサビのパスを入れようという意識で、前半の横パスのミスを修正してプレイスピードを高く保ち続ける事で、アデレードの攻勢に対してペースを与えさせず、悪い内容なりに試合をコントロールできた事が大きかった。

これでガンバは何とかノルマであったマンUへの挑戦権をゲットしたが、絶好調時に比べると全体的な運動量が落ちていて、ミドルシュートにも正確性を欠いていたのが気になるところ。しかも二川と佐々木が怪我で出場が絶望的と、このままだとマンUから金星は限りなく不可能に近い。

今一度、日本の強みである運動量と機敏な動きをスケールアップさせ、マンU相手に絶対に走り勝つんだという強い気持ちで一丸になって戦って欲しいところだ。

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2008年12月12日

クラブW杯 アデレード-ワイタケレ(2-1)、ガンバ戦の展望

昨日は今度こそ入れ替え戦の録画を見る予定だったけど、CWCが始まっているのに気付いて、どうしてもアデレードの出来が気になってしまったのでこちらを観戦。

が、試合を見始めてすぐに「やっぱやめときゃ良かったかな」と後悔(笑)。

オールアマチュアのワイタケレは、とにかく自陣に選手を固めてひたすら引きこもるだけのサッカーで、カウンターになりそうな場面でもアバウトなロングボールをほとんどカットされるだけで全くアデレードの脅威にはならず、ひたすらアデレードが一方的に攻めるだけの展開になってしまう。

が、アデレードも左SBのジャミーソンを中心にサイドの深い位置までは攻め込めるのだが、フィジカルと高さだけを見ればアデレード以上のワイタケレ守備陣にことごとく跳ね返され、ワイタケレGKギレスビーが当たっていたのもあって、点がいつでも取れそうなんだけどなかなか取れないもどかしい状況が続く。

そんな中で、35分にようやくワイタケレが得たFKにアデレードGKガレコビッチとワイタケレの選手が交錯、こぼれ球を押し込まれて何とワイタケレが先制してしまうが、逆に4分後にはCKからアデレードが追いついて試合はイーブンに。このあたりでようやくこちらも観戦気分が湧いてきた(笑)。

後半になると多少ワイタケレに自信が出たのか少しずつワイタケレが攻めに出る場面が増えていくが、同時にスペースも生まれてしまうのでアデレードの攻撃もスムーズになってしまう。そして83分にまたもFKからドッドがワイタケレのマークを外してニアに飛び込み、頭で合わせてやっとこさリードを奪う。その後はワイタケレもさすがに2度のラッキーは無く、一応順当にアデレードが勝ち上がった。

次に対戦するガンバとしては、このアデレードの苦戦にますます楽勝ムードが持ち上がってくるかもしれないが、ワイタケレはフィジカルと高さという面ではアデレードの強みが生きない相手であり、名手ガレコビッチが2度もハイボールの処理をミスするぐらいに強烈だった、まるでラグビーのハイパント争いのようなセットプレイのシーンを見ても、アデレードがガンバの選手を潰す覚悟でガツガツと来られたら、ガンバのペースを乱されて一気にモメンタムを持っていかれてしまう可能性は決して低くないだろう。

決勝でのアデレードは、鹿島に完勝した余裕や大舞台での経験不足もあってか、鹿島に対する戦い振りとはガラッと変わった中途半端なサッカーだったが、今度は徹底したフィジカルプレスでガンバのパスを寸断し、カウンターからクロスやセットプレイで高さを生かす戦いをして来るはずだ。

ガンバとしては、常にリスク管理の共通理解を徹底し、大きく蹴るところは蹴る、つなぐ時は確実につないでミスをしないプレイをする事が重要。攻守のポイントとしては、切れとスピードを持つジャミーソンがいるアデレードの左サイド。ここで主導権をガンバが握る事が出来れば、ぐっと展開は有利になって来る。

ま、何にせよマンUばかりを見て油断せず、しっかりとコンディションと整えて出てきて欲しい。

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