「鹿島は協会と岡田監督の被害者?」ACL2010ベスト16 鹿島アントラーズ-浦項スティーラーズ(0-1)
う~ん、鹿島はグループリーグを無敗のダントツ1位で勝ちぬけていただけに、ホームでのこの内容と結果はショックと言うしかないよねえ・・・
リーグの前節でセレッソに負けていたので嫌な予感はしたのだが、案の定鹿島選手のコンディションがかなり落ちていて、全体的な運動量や球際の気迫、パスやトラップの集中力が強いときの鹿島からは考えられないぐらいの低レベルだった。特に、普段では一番目立つ働きをするはずのエース、マルキーニョスの存在感が皆無で、ほとんど興梠が裏へ抜け出す動きでしか前線にパスが通っていなかった状態だった。
しかも、ガンバ対城南の試合のように、相手に数多くのチャンスを作られての敗戦ならあきらめも付くが、この試合の浦項はほとんどの時間帯で固く守ってカウンターを仕掛けるだけで、鹿島の失点は相手のワンチャンス、それもシュートが内田の足に当たってコースが変わってしまったものだけに、つくづく状態が万全であればと思わざるを得なかった。
ただ、ガンバと鹿島がともに敗退してしまった遠因は、岡田監督が本来の登録期限の前に23人を決めてしまった事ではないかと思っている。
韓国代表は、まだ予備登録を含めた30人を決めているに過ぎず、当然30人の中に入っている選手は6/1までに必死のアピールをせざるを得ないわけで、浦項にはその代表候補が4人も入っていたのだ。
逆に23人が決まってしまっている日本の場合は、23人に入っている選手は怪我を恐れてプレイが消極的になるだろうし、7人の選手はアピールしようがしまいが自分の立場的には変わらないし、かと言って怪我をしてしまうわけにも行かないという、プレイに集中できない状態になってしまうわけだ。
この試合でも、さすがにベテランの小笠原はちゃんと頑張っていたが、シャルケへの移籍も控えている内田のプレイぶりは、相手が鹿島のサイド攻撃を研究していたとは言え無力だったし、岩政については自身の出来はそんなに悪くは無かったけどイジョンスとの連携ミスによる失点の責任は逃れられないだろう。
早めに23人を決めてしまったほうが、監督の構想と広告の作成には都合が良いのかもしれないが(苦笑)、ナビスコを無視して予備登録7人を南アフリカに帯同させる事よりも、そっちのほうがよほどJリーグに対する背信じゃないかと思ってしまうんだけどね。まあ、所詮はタラレバだけど。
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「負けるべくして負けた」ACL2010ベスト16 城南一和-ガンバ大阪(3-0)
確かに、西野監督や選手が言うように、審判は終始城南よりだったし、1点目のPKは誤審だった。が、それでもガンバ自身の出来が勝利に値したとは言えない試合だった。
前半15分までと、後半開始から先制点を奪われるまでは、ガンバは良く前に出て相手の攻撃を寸断、そこからパスを細かくつないでゴール前まで持ち込むガンバサッカーで攻め込んだものの、ルーカスや宇佐美のヘディングはコースが甘くて防がれてしまい、今までのアウェイであればこういう場面できっちり先制点をモノにする事で展開を有利に進めていたガンバにとって、そこが第一の誤算になってしまった。
そして一旦ガンバのペースが落ち始めると、DFラインの押し上げの無さに加えて中盤との連携不足で相手に自由なポストプレイをさせてしまい、そこからサイドに展開されては1対1での対応の甘さを突かれてボールを奪えず、セカンドボールでの出足でも劣ってしまって、ほぼ一方的な城南ペースに持ち込まれ、前半のうちに3点を取られてもおかしくない内容だった。
確かに、PK以外でもボディコンタクトの場面では、城南の選手が倒れると7割がたはガンバのファールに取られてしまう状況だったので、強く当たりに行けない事が出足の鈍さにつながった面はあっただろうが、城南の選手はルーカスや二川の足技に対しても、ギリギリのタイミングで体を投げ出してボールカットを試みていたのを見ると、彼らに比べて何が何でも止めるという気迫に欠けていたのではないかと思う。
また、攻守の要である遠藤の出来も非常に悪くて終始存在感が薄く、CSKAのクラシッチじゃないが、W杯の事しか頭に無かったのではないかと言われても仕方の無いプレイぶりで、事実上のチームリーダーである彼がそういう状態では、やはり勝てる試合も勝てないのは当然である。しかしW杯に向けてこそ、こういう真剣一発勝負における球際でのギリギリの攻防や、慣れないピッチでの試合を1試合でも多く経験する事が重要なのではないだろうか。
かなり厳しい事を書いてしまったが、西野監督は日本人監督の中ではトップと目されている監督だし、選手のタレントも含めてJリーグを代表するチームなだけに、単にガンバというJのいちクラブが負けたじゃなくて、日本が負けたという重みを感じてもらいたいのである。
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「全勝は全勝だけど」ACL2010グループF 鹿島アントラーズ-全北現代(2-1)
これで鹿島はACLのグループステージ全勝という偉業を引っさげてベスト16へと駒を進めることになったわけだが、ちょっとその結果からは恥ずかしくなるような内容だったかな。
鹿島は、1位通過のために勝たなければならない全北が、前に出て来るところを1対1で厳しく当たり、つなぐところと蹴り出すところをうまく使い分ける、ウェルバランスな立ち上がりを見せて序盤にいくつかチャンスを作ったが決められず、徐々にミスが増えて全北のペースになりかけたところで2点をポンポンと取った時には、これは鹿島の楽勝になるかと思われた。
しかしそれ以降は、以前から指摘している鹿島のコントロール癖というか、ペースを落として慎重に対処しようという気持ちがプレイに出てしまう傾向が出てしまい、鹿島のDFが相手の前線を置き去りにしてラインを上がることが出来ず、相手ボールに対してズルズルとラインが下がってセカンドボールを支配され、後半途中から興梠が下がると全くカウンターのチャンスすら作り出すことが出来なくなってしまった。
連戦の疲れというものもあるんだろうが、小笠原と中田のボランチが後半になるとほとんどプレスをかけられなくなって、中盤でのボールコントロールもままならなかったのは、W杯を狙う選手としては物足りないプレイになってしまったと言える。
さて、これで鹿島のベスト16は予想通り、浦項との監督兄弟ダービーとなった。広島との試合を見る限りでは全北ほどの強さは浦項には無く、鹿島の優位は揺るぎそうにないが、今までの結果を見るまでも無く、そういう時ほど罠が待ち構えているのがサッカーと言うもの。とりあえずはメンバーとコンディションをきっちり整える事だろう。
オリヴェイラ監督には是非ともACLでも結果を出して、ブッフバルト次期日本代表監督というたわけた噂を一掃して欲しいところである。ってのは今の協会に対しては極めて淡い期待だけど(涙)。
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「何よりも川崎だけは嫌?」ACL2010グループG 河南建業-ガンバ大阪(1-1)
西野監督は勝つ気だったようなコメントをしてたけど、本当に勝つつもりなら二川と遠藤を両方外して、アウェイでルーカス実質ボランチに安田SBとかあり得ませんから(笑)。
まあ、ガンバとしては川崎が来たら最悪とは言え、さすがに城南アウェイのほうがいいとは考えなかっただろうけど、Jリーグ次節の鹿島との試合と、ACLで最悪のカードが来るかもしれないリスクを考えたら、温存策であわよくば一位突破できればというところだったのだろう。
試合は、最初から勝ちだけを狙ってガンガン攻めてくる河南の前に、パスワークの要がいないガンバは当然押され気味になり、しかもリーグとの連戦で全体的にお疲れムードで守備の寄せがいつもより一歩遅くて危ない場面が多く、すっかりルーカスと息が合っている宇佐美の技ありシュートを守ってロスタイムまでリードできたのはラッキーな面があったので、ガンバとしてはちょっともったいなかった結果だったけどね。
これで次は城南相手に決定したけど、城南対策は、すなわちラドンチッチ対策に尽きるだろう。彼のポストプレイと高さ、意外と上手くて素早い足元は要注意である。ガンバのCBはあまり安定感があるとは言えないだけに、ここで劣勢に立たされるとかなり厳しくなるかもしれない。
と言うか、まずは中国での死闘になりそうな川崎の試合が先だよね。これで川崎が勝たなかったら日本勢としては元も子もないので、怪我人が多くて大変だろうけど何とかしてグループリーグ突破を決めて欲しいなあ。
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「サッカーはメンタルゲーム」ACL2010グループH サンフレッチェ広島-浦項スティーラーズ(4-3)
浦項が1位抜け争いでプレッシャーがかかっているのに対し、広島は失うものが全く無い気楽な立場だったとは言え、グループリーグで最初からこういう試合が出来ていれば、と思わざるを得ない気持ちのよい内容だった。
グループリーグ序盤では、中盤にパスを出すのでさえ足を止めておっかなびっくりだった広島の選手が、この試合では少しでも前にスペースがあればドリブル、思い切りの良い縦パスとサイドをからめて2~3人目の動きを交え、急造チームゆえの守備連携にこそミスが多発して3点を奪われてしまったが、前半に関してはどっちが上位だか分からないほどに広島が浦項を圧倒していた。
後半になって、浦項もお兄さんそっくりのオリヴェイラ監督に発破をかけられたか、それまでとは全く違うフィジカルの優位性を生かした強引な攻めで広島から2点を奪って同点にまで追いついたが、広島も気持ちを切らさずに最後まで運動量を切らさず攻守に積極的な姿勢を見せたことが、後半36分のPKにつながったと言える。
そのPKで、広島はまたも佐藤がちょんと蹴って後ろから走りこんだ槙野がインサイドで流し込むトリックプレイを見せて話題になったけど、あれなら普通に蹴ったほうが確実だと思うのは私だけだろうか(笑)。
これで広島のACL初陣は終了したが、後半3戦を3勝で折り返したこの経験を来年に活かせないのは非常にもったいない。レギュラーから7人を変えた急造チームがこれだけやれるのは、広島というチームのポテンシャルの高さを物語っている証拠でもある。現在、リーグは現在6位で3位まで勝ち点4とチャンスは十分にあるので、是非来年の切符をもぎりとって欲しいところである。
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「自力勝ち抜け条件復活!」ACL2010グループE 川崎フロンターレ-城南一和(3-0)
完全崖っぷち状態だった川崎だったが、この城南戦に勝利し、メルボルンと北京が引き分けに終わったおかげで、とにかく北京に勝てばいいというグループリーグ条件をゲットする事ができた。もし北京が勝っていたら、総得失点差を考えると3点差で勝たないといけない羽目になっていたからね。
その城南戦だが、一応城南の面子はベストメンバーだったとは言え、やはり首位突破を決めているのでモチベーション的には高くなかった様子で、韓国らしくなく前からガツガツと来なかったし、城南の攻撃はほぼラドンチッチにロングボールを預けて後はよろしくだったし(それでも危ない場面は作られたけどね(笑))、川崎の2点は明らかにGKのミスでもらったようなものだった。
とは言え、そういうサッカーであればあるほどスコッと負けてしまうのがJクラブだったりするんだけど、さすがに川崎は経験のあるところを見せ、終始セカンドボール狙いの相手に対して出足と集中力を切らさなかった事で、ペースを相手に渡す隙を与えなかった。川島も非常に安定感のあるセーブぶりで、楢崎のセルビア戦での出来を見ると、本番でも競わせていいんじゃないかと思ったりもする。
そして話題として外せないのは中村憲の復帰。よほどチームメイトが待ち望んでいたようで、中村がボールを前向きに持った瞬間に、今までとは全く違う勢いで周りの選手が走りこみ、中村自身もその中から一番難しくて危険なパスコースを選ぶのだから、それまでのサッカーとのあまりの質の違いに笑ってしまったよ。その分、危ないカウンターのシーンもあるんだけど、やっぱりそっちのほうが川崎らしいよね(笑)。
さて、鹿島のほうは長春アウェイで無難に勝ち点3を積み上げたようだが、全北が8-0でペルシプラに大勝したので得失点差では全北が上回り、鹿島は最終戦引き分け以上で1位、負けなら2位という、そちらも分かりやすい図式になった。川崎は通過するとしても2位確定なので、ガンバとの対戦になる可能性は高そうだよねえ・・・ガンバもベテランが揃えば相手が出て来るアウェイのほうが得意そうだけど、若手主体ならホームでやったほうがいいだろうし、2位にするって事は考えないだろうなあ。
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「怪我の功名、宇佐美覚醒」ACL2010グループG ガンバ大阪-水原三星(2-1)
レギュラーから5人が欠場して、まさに総二軍状態での出場と大ピンチになってしまったガンバだったが、今や遠藤に代わるエースとなりつつある二川と、新しいスターへの階段を登りつつある宇佐美の2得点で、首位の水原を破る殊勲を挙げるという、選手層が厚そうで薄いガンバにとっては、まさに怪我の功名と呼べる勝利となった。
前半と後半の序盤は、水原がラインを上げて前から激しいプレスをかけて来たところは、広島に対する山東の姿勢と同じではあったが、ボールを大きく蹴り出すところとつなぐところを使い分け、つないで苦しくなった場面でも、上手く相手に体を預けたり姿勢を入れ替えてからボールを受けてファールをもらったりで、足が止まりだしてから危ないミスを作りまくった広島とは、経験の差を見せる落ち着きが守備陣にあった。
それでも後半の水原の勢いに負けて、ガンバはセットプレイから先制点を許してしまったが、先制点後には守備を固めてきた水原に対し、ガンバの若手攻撃陣が臆することなくドリブルやワンツーといった積極的な仕掛け、数的優位を作るフリーランを続けた事が、二川の同点ゴール、そしてロスタイムが尽きるギリギリの時間に、右からのクロスに対してピッポばりの飛び込みで決めた、まさに劇的と言うしかない宇佐美の逆転ゴールにつなげられたように思う。
ただ、大塚に代えて佐々木を投入したのはいいが、彼の動きが裏に抜けるだけの単調な動きになってしまい、縦へのパスがカットされてロングボールを放り込まれた苦しい場面を作ってしまったのは、采配として裏目に出てしまうところだったけどね。そういう面でも、ガンバには運もあった。
この試合で1得点1アシストの宇佐美だが、今まではガンバのベテランに対して遠慮したようなプレイを見せていた事が多かったが、この試合では動き出しの良い大塚との2トップだった事もあってか、狭いスペースでも絶妙のボールタッチとドリブルで切れ込んでいった思い切りがあり、二川の得点もその切り崩しから生まれた得点だったし、攻撃陣を引っ張る原動力となっていた。まだまだ韓国の選手とは胸板の厚さも違うし、フィジカルで負ける事も多々あるが、し合い毎に良くなっていっているのは確かなので、このまま使い続けて欲しいところだね。
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「アウェイ勝利の重み」ACL2010グループH 山東魯能-サンフレッチェ広島(2-3)
残念ながら、勝ち点で6離されたアデレードと浦項の試合が談合スコアレスドローに終わってしまったおかげで、広島のグループリーグ突破は試合終了を待たずに終了してしまったが、それでも中国アウェイを勝利で飾れたのは、今期の成長を証明する嬉しい結果だったように思う。
とは言え、内容的にはかなりの割合で負けゲームになり得る展開だった。
序盤は、ラインを高くしてハイプレスに来る山東のプレッシャーをうまく交わして活発なフリーランから相手の裏を取る攻撃が機能したものの、佐藤と山崎が決定的な場面を決められずに先制点を挙げられず、徐々に運動量が落ちて無理なパスからボールを失う場面が増え、前半の終わりにこぼれ球を決められて先制を許すところまでは、典型的な内弁慶チームのパターンだった。
後半も、守備時にはべったり引いて固める山東にうろうろと緩くボールを回すだけの、いつもの見慣れた風景が展開される時間が続きはしたが、森崎弟の2列目からの飛び出しにスルーパスが合った得点で同点に追いつくと、そこから山東の反応が遅れるようになって広島が攻撃面で数的優位を作る場面が多くなり、途中出場の李が逆転ゴールに成功。
しかし後半40分に、いつもなら相手やボールを見る前に決め打ちで反応する西川が、その場面のFKでは何故か動かず(笑)、バウンドしたボールがそのままゴールに吸い込まれて再び同点、そして最後は石川からの折り返しに李が合わせて逆転で終わることが出来た。
おそらく、グループリーグ序盤の広島だったら、最初の逸機にアウェイで先制点を食らうとそのままズルズル行ってしまった可能性が高かったと思うが、その後の攻め倦みにも気持ちを切らさず、最後まで走って逆転につなげた結果は、間違いなく今後につながる良い経験になったのではないかと思う。
欲を言えば、アウェイでもミス無く素早くパスを回す広島らしいサッカーが出来るようになって欲しいところではあるが、それは次の浦項相手の3連勝劇で見せてもらいたいところである。
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