2010年03月12日

「誰もがかつて通った道」ACL2010グループH 浦項スティーラーズ-サンフレッチェ広島(2-1)

ネットでは広島がボロカスに叩かれていたので、どんなに凄い試合をしていたのかと思ったんだけど、いざ見てみたら韓国ホームでの試合としては想定内という感じだったね。

確かに内容はやられっぱなしだったけど、アウェイで一応終盤に追いついて勝ち点1を取れるチャンスがあったのだから、そんなに恥じる必要はないと思う。ただ、ロスタイムのあの西川の飛び出しは全く不要だったけどね・・・

広島の敗因はある意味はっきりしていて、中盤の選手がビルドアップからボールをもらう時の瞬間を狙って浦項の選手が当たりに来るため、バランスを崩してボールを何度も失ううちに、ミスをしないようにしないようにと無理なペースの判断とプレイになってしまって、それがさらにミスを誘発するという悪循環。

でも、それは日本のテクニシャンチームが海外勢と対戦した時に必ず待ち受ける踏み絵みたいなもので、ACL王者として知られるガンバが、2006年に初参戦したときは1位抜けのみのレギュレーションでグループ3位に終わる惨敗で、その年のA3チャンピオンズカップでは現代に0-6で敗れるという恥辱を味わっている。そして今期2連勝の鹿島に至っては、何と2003年はグループリーグ0勝1分2敗の最下位になっているのだ。

Jリーグではファールの基準が厳しく、アタックよりもリトリートする守備が主流なので、代表に選ばれでもしなければこういうサッカーに慣れる機会が無いのだから、逆にこれを自分の成長の糧と考えられるかどうかが重要なのだと思う。アデレードも強いだろうし、今期の広島はコテンパンにやられて終わるだけかもしれないが、是非これをACL出場権獲得のモチベーションにしてもらいたいものだ。

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2010年03月11日

「勝てなかったと見るか負けなかったと見るか」ACL2010グループG ガンバ大阪-河南建業(1-1)

ガンバは11人で引きこもる河南相手に19本のシュートを放ちながらPKによる1点のみと、決定力が無かったゆえのドローと見られがちなスタッツだったが、個人的にはよくこれで負けなかったなという内容だったように思う。

Jリーグの開幕でも状態の悪さが目に付いたガンバだったが、この試合では何人か先発を交代させた効果が全く見られず、先発に復帰したペドロ・ジュニオールとチョジェジンは前線の蓋となってスペースメイクが出来ずに二川が埋没、遠藤は亡霊のように存在感無く中盤の底に張り付いたままで、サイドに飛び出しての早い崩しがほとんど出せず、岡田ジャパンのように相手の守備が揃ってからチンタラサイドチェンジをしてアリバイクロスを上げてみたり、無理な中央突破を試みては河南に跳ね返されるループが延々と続いてしまっていた。

ただ、河南が最初からハイペースのプレスをかけてくれたので、ガンバがPKで同点に追いついてからはひたすら引きこもって守るだけになってしまったので、ポゼッションで圧倒して相手を走らせているはずなのに先にバテてしまったガンバにとっては、あまりカウンターの脅威に晒されなかったのはラッキーだったと言える。

後半からは仕上がりが遅れていたゼ・カルロスが入ったが、チェイシングなどのチームプレイを厭わないところは好感が持てたが、当然コンビという面ではまだまだなので、FWの組み合わせが確定するにはまだまだ時間がかかりそう。そして左サイドでは下平が先発したが非常にミスが多く、安田に交代したらさらにミスが増えたというオチ(苦笑)。つーか、ガンバは何でFWに平井や宇佐美を使わないのかねえ。西野監督は日本人が嫌いなんだろうか?

まあ、ホームで勝ちを逃したのは痛いけれど、河南はホームでアームド・フォーシーズ相手にスコアレスドローに終わっているし、この試合でもさほど攻撃力に脅威は感じられなかったので、これからアームド・フォーシーズ相手の2連戦でガンバが取りこぼさなければ、2位以上の通過にはそれほど問題は無いだろう。今のガンバは、とにかく相手の事よりも自分たちの事を考えないとなあ。

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2010年03月10日

「天にも見放されて視界ゼロ」ACL2010グループE 川崎-北京国安(1-3)

しかし、この時期この日に川崎で猛吹雪って、フロンターレはどんだけ天に見放されてるんだろうと変なところで感心してしまったよね。

こんなボールが転がらずに雪ダルマになってストップし、下はビチャビチャの状態では川崎自慢のドリブル攻撃は全く役に立たず、黒津やレナチーニョは存在感を失ってしまい、1度はCKから同点に追いつきはしたけど、SBの裏のスペースに抜け出される同じパターンのゴールを立て続けに食らって2連敗と、悲惨を絵に描いたような試合になってしまった。

天候が味方してくれなかったのは確かだが、それならそれで戦いようがあるはずなのに、フォーメーションやスタメンは今までの通り、試合の運び方も特攻前がかりでスタート、後半は息切れという今期のパターンでやっていたのでは、そりゃ北京に勝ってくださいとプレゼントしているようなものだろう。

4-3-3は、前にも書いたとおりに1ボランチの横のスペースをどうカバーするかがポイントなのに、3トップがあまり守備をしない割には、連携を取るはずのSBとMFが上がりっぱなしで、1ボランチの稲本が仕方なくサイドにつり出されて中央が2枚だけという場面の実に多いこと(苦笑)。稲本も、縦には強いけど横にはそんなに強くないし、スタミナは並なのでどうしても後半には穴が開いてしまう。

その分、川崎はラインを上げて対応しようとしている様子なのだが、昨日みたいに北京のFWと2対2でよーいドンして何度も負けそうになっているのだから、なおさら雪のときにそういう戦い方をするべきではないように思うのだが・・・

まあ、今年は監督が代わってカウンターからポゼッションへと基本的な戦い方を変えている最中な上に、ジュニーニョと中村がいなくなって、鹿島のようにベースが固まっている中で相手に細かく対応するやり方をやる余裕が無いのだろうが、それでもこの内容と結果は平日の雪の中でも押し寄せたサポーターが気の毒だよね。

とは言え、ここから1つも負けられないというか、最低でも城南と北京に2点差以上で勝つという高いハードルが待っているが、あきらめずに頑張って欲しいところだ。

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「決勝トーナメントへ視界良好」ACL2010グループF 鹿島-全北現代(2-1)

初戦は長春相手に手堅く勝利した鹿島は、最大のライバルである全北との難しいアウェイ戦に臨んだ。

韓国勢のホームと言えば、とにかく長いボールを放り込んで前からガンガンプレスをかけてくるイメージがあるが、全北は珍しく自陣からきっちりとパスをつないで来るチームで、フィジカルプレスに弱い面がある鹿島にとっては、ピッチの滑りやすさもあってミスは多かったが、比較的落ち着いて試合に入る事が出来ていた。

が、全北は守備の戻りと中盤のチェックが早く、鹿島は相手陣内ではなかなかスペースと時間を与えてもらえず、興梠とマルキーニョスのコンビで単発でチャンスは作るものの、SBが上がってもサイドをケアされてボールが渡らないので、完全にペースを握るというところまでは持って行けていなかった。

すると、42分に右サイドから全北にダイレクトパスをつなげられ、攻撃参加してきたエニオへのマークが外れてしまい、あっさりと失点を喫してしまう。

後半になると、今度は全北のほうにペースが移ってしまい、セカンドボールを拾われて何度か決定的なシュートを打たれるが、ACLでは珍しく曽ヶ端が当たっていて(笑)、片腕や足一本でかろうじて相手の追加点を防いでいく。

そう我慢していると何故かサッカーの神様が味方してくれるもので、69分にセットプレイのセカンドボールを拾ったフェリペから、オフサイドラインをくぐって抜け出した中田にクロスが渡り、中田はワントラップを入れてから落ち着いてコースを狙って待望の同点ゴールを決める。

しかし、そこからは鹿島の悪い癖で、一息つきたいがためにスローペースに持っていこうとしてわざとファールをもらいに行ったり、見切ったつもりになった軽いプレイが続くようになって自ら押し込まれる原因を作ってしまう。

そこも相手の拙攻などで何とかしのいだところで、ようやく85分になってからオリヴェイラが動き、ジウトンと遠藤を投入した策が大当たり。ロスタイムに入ったところで右サイドから小笠原が粘って抜け出し、中央に走りこんだ遠藤にスルーパス。遠藤は絶妙のトラップでDFを置き去りにすると、冷静にゴールへ流し込んで値千金の決勝点を決める大殊勲。

いや、とにかくアウェイで先制されながらの逆転勝利にはお見事と言うしかない。これでインドネシアのペルシプラ・ジャヤプラとの2連戦で取りこぼさなければ、グループリーグ突破は堅いところだろう。ま、そういう時に限って苦戦したりするものだし、消化試合をサブ主体で戦って余裕しゃくしゃくで決勝トーナメントをホームで迎えて負けたりするのもサッカーではお約束なので、どういう時でも気を抜かず最後まで集中しておいて欲しいところだね。

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2010年02月26日

「東アジア選手権の再現」ACLグループH サンフレッチェ広島-山東魯能(0-1)

直接的な敗因としては、怪我人が続出している上に新戦力がまだフィットしておらず、自慢のパスワークに冴えが見られなくて守りを固める相手を崩しきれなかったというところだろうが、例えそれが復活したとしても、今後の苦戦は免れそうに無いなと思ってしまった。

広島のサッカーは、悪い言い方をすれば岡田ジャパンの進化系みたいなものであり、チビッ子の前線が上下に激しく動いてスペースを作るところと、セカンドボールを拾ったDFが積極的に攻撃参加(代表の場合は単なる闘莉王の自由意志だけど(笑))するところが似ているんだけど、この試合の山東のようにハーフラインを超えてもプレスせずに徹底してドン引きするような戦い方はJではまず見ることが無く、いつもの有機性が完全に失われてしまっていた。

それでもDFラインから大きなサイドチェンジが出るところは代表よりマシな部分で、この試合でもかろうじてサイドチェンジからの切れ込みによって広島がチャンスを作りはしていたが、やはり相手がしっかり人数をかけて守備体勢が崩れていないところにクロスをいくら上げても、高さの無い前線でそうそう得点が決まるはずは無く、真ん中はガッチリ固められてシュートも打てずで、逆に90分間を通じて全く怖さが無かった山東がセットプレイから得点してそのまま逃げられるという、まさにいつもの岡田ジャパンパターンで敗戦を喫してしまった。

同じパスワークのサッカーでも、緩急を付けられるガンバとは違って一本調子な部分があるので、東アジアでの日本を見ていたであろう中国の選手にとっては守りやすかったのかもしれない(笑)。

このグループには、前回王者の浦項がいるが、その浦項は初戦でアウェイとは言えアデレードに0-1で敗れてしまっており、その意味でもこのホームでの敗戦は非常に厳しい結果だったと言える。

とは言え、下を向くにはまだ早い。グループリーグ突破のためには、とにかく次の浦項アウェイで勝ち点を落とさない事である。平日にも関わらず、この日12000人も集まったサポーターの期待に何とか応えてほしいところだ。

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2010年02月25日

「何故かアジアでは堅実」ACLグループG 水原三星-ガンバ大阪(0-0)

ガンバは、シーズン初戦でいきなりグループ最大のライバルである水原とのアウェイ戦という難関を迎えたが、何故かアジアでは堅実さを見せるガンバがここでもしっかり勝ち点1をゲットする、まずまずの滑り出し。

ガンバがアジアで好成績を残す事ができるのは、相手のプレッシャーがあってもパスワークでプレスが薄い位置まで確実につなげる事が出来る点で、フィジカルに勝る相手だととたんに慌ててバックパスをするか蹴り出してしまう他のJチームとは明らかに違うと言えよう。

そして、どこぞの代表とは違って遠藤と二川の縦パスホットラインが冴え渡り、水原相手に5度の決定機を作ったところはさすが外弁慶の面目躍如だった。つーか、平井や橋本はあれだけの超決定機は決めなきゃいかんだろ(笑)。

ただ守備面で言えば、無失点に終わったのはこの日当たりまくっていた藤ヶ谷のおかげであり、高木は昨シーズンを考えたらまずまず安定したとは言え、安田は相変わらずいい攻め上がりからのクロスを見せたと思えば次の瞬間にはボールを失ったりしているし、遠藤は攻撃面ではともかく守備はザル状態だったし、加地もまだ本調子でないのか存在感が薄かった。

まあ、この試合の前にも試合中にも、ガンバには怪我が続出してレギュラーCBが2人ともいなくなり、さらには3人の交代枠を使い切った後に明神が怪我をして動けなくなって実質10人での戦いを強いられた事を考えれば良くやったというべきだろう。その副産物として平井や菅沼、そして宇佐美といった若手も経験を多少は積めた。とは言え、下平や佐々木、武井もレギュラーには定着していないし、今年は誰かがブレイクしないとJでもACLでも厳しいかも。

その注目の宇佐美については、オフザボールや守備のチェイシングはまだ物足りない感じなので、先発で使われるのはまだまだという感じ。先発した平井はシュートに落ち着きが出るようになれば今後面白い存在になると思った。

しかしこのグループは河南とアームドフォーシズもドローで引き分けているようだし、意外と混戦になるのかも?

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2010年02月24日

「まずはノルマスレスレのスタート」ACL2010グループF 鹿島-長春亜泰(1-0)

ガッチリと守りを固めて身体能力に任せたカウンターという、もろに鹿島が苦手とするタイプのチームとのACL初戦だったが、何とか鹿島が1-0で勝利してひとまず無事にスタートが切れたというところか。

とは言え、鹿島の核である小笠原と本山を欠いた鹿島の攻撃はお世辞にもスムーズとは言えず、縦へのパスには厳しく当たられてなかなか中盤が前を向けず、基本的にはベタ引きだけどバックパスにはプレッシャーをかけてくる長春に対して、安全にプレイしようとする意識が強すぎて、前半はほとんど鹿島らしい攻撃の形が出来ていなかった。

それでも、ようやく35分を過ぎると長春のプレスが落ち始めて鹿島がゴール前でボールを持てるようになり、そこからのCKを中田がきっちり決めて先制したところは、さすがに鹿島らしい抜け目の無さで今年の鹿島のACLは違うなと一旦は思ったのだが・・・

後半からは当然長春も攻めに出て来ざるを得なくなり、鹿島もこれでスペースが出来てカウンターのチャンスが増えるかなと思ったら、長春とは逆に相手のポストプレイを止められず、個人のキープ力とスピードで中盤の守備網を次々と突破され、相手の詰めの甘さに助けられはしたが、今後はもう少し手綱を締めてかからないとまずいだろう。まあ、その辺は小笠原が言わなくてもやるだろうが。

鹿島の収穫としては、イ・ジョンスの加入で層が薄かったCBの戦力が確実にアップしたところと、途中で足が攣ったとはいえ新戦力のフェリペが、いかにもオリヴェイラ好みな献身性と技術を見せ、時間は短かったがジウトンもポテンシャルの高さを見せ、若手の遠藤も落ち着いたプレイを見せたところで、新戦力や若手をそつなくまとめて来るところはさすがである。

ただ、ACLで優勝するにはチームはもちろんだが個人能力でもアジアレベルを超越する事が求められる。マルキーニョスの伸び代にはもう期待が難しいだけに、興梠や大迫はもちろん、野沢や青木といった中堅選手も含め、もう一皮も二皮も剥ける必要があるだろう。

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2009年10月29日

「とにもかくにも経験不足」ACL2009準決勝第2レグ 名古屋-アル・イテハド(1-2)

4-0以上で勝たないと次には進めない名古屋は、11人の選手のうち7人を攻撃的な選手で揃える、2-4-4とも言うべき超攻撃的布陣で臨んだが、結果的には返り討ちにあってジ・エンドという結末になってしまった。

序盤の名古屋は、当然ではあるがとにかくハイペースで攻め込んでサイドから巻とケネディのツインタワーにクロスを徹底的に放り込み、クロスバーに当たったケネディのヘディングなどのチャンスを多く作り出したのだが、20分ごろからは徐々にそのペースも落ちてしまい、何故か中盤で弱気なパスをつないではミスをしてカウンターを食らうという嫌な流れになってしまった。

そして、43分と後半14分に、アル・イテハドに単発のチャンス、しかも選手が注意深くプレイしていれば十分防げた点を決められてしまったのも、名古屋の試合運びのまずさ、経験の少なさが如実に現れていたといえる。特に1点目の場面で、多分巻だったと思うが、軽率な浮き球のワンタッチパスをミスした時に、一瞬ガックリと頭を垂れて立ち止まり、それから思い出したようにアリバイ守備に戻って行った場面にはガッカリさせられた。

Jリーグでは攻守共に忙しい試合が多いので、1つのミスからカウンターを食らって失点という場面は、試合の流れの中では単なる偶然の一場面にしか過ぎない感じではあるが、中東のようにチーム自体がカウンターを得意とし、前線にスピードと決定力を備えた選手がいる相手では、自分のミスを決して他人任せにしてはいけないという事を学習しておく必要があったはずだ。

まあ、名古屋のほうにはバヤリッツァや楢崎の欠場という大きなエクスキューズはあったにせよ、とにかく個人能力でも経験でも、今回は素直にアル・イテハドのほうが上だった。名古屋はまだ監督もチームも経験が浅いし、ボランチの実力や選手層の薄さを考えると、良くここまで来れたと思う。次のACLは事実上天皇杯の優勝しか道が残されていないし、天皇杯を取って来年のACLに出られたとしても、今年以上の失速が待っているかもしれないけど、地道で計算高い戦略はピクシーには似合わないし(笑)、是非天皇杯でガンガン行って欲しいところだね。

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