2010年03月05日

「オランダに勝つヒントが見えた?」国際親善試合 オランダ-アメリカ(2-1)

言うまでも無く、W杯での日本の対戦国であるオランダが、ホームでアメリカと対戦した親善試合を見た。が、予想通りガッツリ絶望的な気分にさせられた(笑)。

この試合でのオランダは、1トップにカイト、2列目にエリア、スナイデル、ロッベンを並べた4-2-3-1という形で、どこぞの代表とは違っていつでもどこでも両ウイングに正確なサイドチェンジが渡り、エリアやロッベンはスピードと個人技で1人だけのマークなら軽々ぶち抜ける能力を持っているし、サイドを守ろうと守備が外に釣り出されると、スナイデルや中盤がどんどんPA内に入り込んで来る。

アメリカは世界でもトップクラスに堅い4-4-2のゾーンディフェンスを誇っているが、サイドの高い位置でボールをキープされると当然ゾーンを下げざるを得なくなり、プレスでボールを奪って速い攻撃という得意のパターンを完全に封じ込められてしまっていた。そして、サイドへ中央へと散々パスで振り回されたところに、SBが攻め上がってマークが混乱し、PAへと切れ込んだスナイデルを引き倒してしまってPK。うーむ、これは手に負えんわ。

その中でも最も危険な人物は、インテルで早くもエースの座をゲットしてしまったスナイデル。高い位置ではアイデア豊富なチャンスメイク、中盤に下がると長短正確無比なパスを繰り出し、完全にオランダの攻撃の中心となっていた。しかも、彼の代わりにはファンデルファールトがいるし、ファンペルシは怪我でいないにも関わらず、他のサブメンバーにはフンテラール、バベルなんかも控えていて、お前ら贅沢過ぎるだろふざけんなとマジで怒りたくなる。いや、こんな攻撃陣を相手にして、中村と内田のサイドなんてもはや冗談にしか聞こえないよね(笑)。

とは言え、日本にも勝ち点を奪える可能性は0ではない。この試合でも、2点と取った後は気が緩んだのかセットプレイであっさりマークを外して1点差に追いつかれると、終盤にアメリカが人数をかけてオランダ陣内に攻め込むとあたふたする場面も見かけられ、ある意味オランダの伝統とも言える詰めの甘さ、集中力の欠如という場面が少しは見られたのは事実だ。

従って、日本が本気でオランダ戦に勝負をかけるなら、昨年のオランダ戦のようなペースを考えないバカプレスは封印し、SBは当然長友と徳永で堅く守らせ、前半は長谷部にスナイデルをすっぽんマークさせた上で他の7人で粘り強くスペースを潰し、後半途中で相手に疲れが見られたところから一気にペースアップし、慌てた相手からゴールを奪えなくてもFKを狙える位置でファールをゲットという作戦しかないだろう。

でも、これが実際にW杯になったら、「自分たちのサッカー」なんて言いながら、オランダ相手に竹やりで突っ込んでいくんだろうなあ・・・(苦笑)

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2009年09月16日

南アフリカW杯欧州予選グループ6 イングランド-クロアチア(5-1)

イングランドのW杯出場がかかったグループ1位2位対決、しかも2年前のユーロ予選で本戦出場を逃した因縁のクロアチアが相手とあって注目された試合だったが、結果はあっけなくイングランドがクロアチアを5-1で一蹴。カペッロ・イングランドの強さだけが目だった試合だった。

イングランドは前線のへスキーとルーニーから始まって、とにかく全員が攻守に渡って汗かきを厭わない。特にイングランドの4点目が象徴的なシーンで、イングランドがクロアチア陣内で執拗にボールを追い回し、しまいに相手の根が切れてボールを奪うと、すぐさまそこから前線に2人が飛び出してルーニーがタッチライン沿いからクロス、クロアチアの人数は揃っていたけどジェラードが高さを生かして難なくゴールを決めてしまった。

そして全員が運動量とフィジカル、規律、高さに優れているのに加え、最初のPKをゲットしたレノンのスピード、ドリブルがアクセントになって強力なサイド攻撃を形作ってると来れば、へスキーの決定力不足を除けば(笑)今のところイングランドにはほとんど穴がない。まあ、穴がないと言われるチームほど本大会のトーナメントでコロリと負けてしまうのがW杯の法則ではあるのだが、現時点で間違いなく優勝候補に挙げられる国である事は疑いない。

クロアチアは、確かにイングランドが良かったのは事実ではあるが、最初の安易なPKといい、その後のマークするでもなく積極的な押し上げをするでもなく、何度もプレスがかかってない状態での中途半端なオフサイドトラップでピンチを量産したり、人数は足りているのにランパートやジェラードのマークについていなかったりと、完全にウェンブリーの雰囲気に飲まれていたのか地に足が着いていない戦いぶりだった。

これでイングランドは出場を決めたが、プレイオフ争いはウクライナがクロアチアより1試合少ない状態で勝ち点2差、しかもウクライナの相手はアンドラと既に出場を決めたイングランドという対戦で、クロアチアの残りがカザフという事を考えれば、イングランドの胸先三寸でクロアチアの運命が決まってしまうわけで、これはなかなか微妙で見逃せない展開である。

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2009年06月30日

「アメリカの恐ろしさ」FIFAコンフェデレーションズカップ2009決勝 アメリカ-ブラジル(2-3)

確かに後半になって2-0から逆転したブラジルの底力は凄いけど、それよりもそこまでブラジルを追い詰めたアメリカの地力に驚異を感じた試合だった。

確かに、アーリークロスのコースを変えて入った先制点の場面では明らかにブラジルはアメリカを舐めていたが、そこからは完全に2バックの状態になって攻め始め、しかしそれでもアメリカは終始コンパクトな2ラインディフェンスを崩さずに耐え忍び、一瞬の隙に2本の長いパスをダイレクトでつないだ完璧なカウンターを決めてしまった実力は決してフロックのものじゃない。

後半になると、さすがのアメリカの組織でもブラジルの個人技を止めることが出来なくなり、ゾーンに空いた穴から守備網が破られる場面が増えて逆転を許してしまったが、ドノバンを除けばそれほどテクニックがある選手が揃っているわけではないのに、統率された組織と豊富な運動量、強いフィジカルがあればここまでやれるという見本だった。つーか、アメリカにリードされて逆転できる岡田ジャパンが想像できないし(笑)。

まあ、国内では決して人気スポーツじゃないアメリカがここまで強いのも、アメフトに象徴される徹底した合理主義があるからじゃないかと思っている。どんなメンバーがいても徹底して同じ戦術、同じスタイルで勝つことだけにこだわる姿は、監督が変わればがらりとスタイルを変えてしまい、「自由」とか「創造性」とかの言葉遊びが強さの物差しに置き換わってしまうどこぞの国とはえらい違いだ。

2006年のW杯では日本と同様に悲惨な結果に終わってしまったアメリカだが、アメリカが出場権を獲得して日本と同じグループになるような事があれば、相当な苦戦を覚悟しなければならないのは確かなようだ。

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2009年06月23日

「バカンスへGO!(笑)」FIFAコンフェデレーションズカップ2009 グループB イタリア-ブラジル(0-3)

昨日のスカパー事件続報ですが、メールでチューナーをリセットしては?と提案してくださった方もいらっしゃいましたが、当然リセットは最初に試してしまっており、昨日は一応念のためリセットボタンに加えてICカードも抜き差してみましたが状況は全く変わらず・・・

まだアンテナ側に原因がある可能性もゼロではないし、とりあえずマンションにデジタルCSの信号は来ている様なので、まずは月額240円のスカパーSDチューナーをレンタルで借り、今のDVDレコーダーもいつ寿命が来てもおかしくない状態なので、それの買い替えのときにスカパーe2への鞍替えを検討する、という方針で固めました。ツールまでにチューナーが来てくれるといいんですがねえ・・・

と余談はさておき、21日は関西にしては珍しく民放地上波でコンフェデの放送があったので、スカパーが無くてもイタリア対ブラジルの試合を見ることが出来たので軽くレポートを。

ブラジルが世界チャンピオンであるイタリアから3点取って大勝したという事で話題になった試合だが、W杯予選で既にお腹いっぱい、本音は早く大会を終わらせてバカンスに入りたいイタリアと、どんな試合であっても華麗に勝つことが求められるブラジルとの立場の違いが明確に浮き彫りになった内容だった。

前半のイタリアはほとんどやる気が感じられず、レッドカードをもらう事以外のあらゆる手段を駆使して相手の攻撃を止めるはずのイタリア守備陣が、あっさりとカカーやロビーニョにボールを持たせて前を向かれるという、通常ならあり得ないシーンが何度と無く繰り返されてしまっていた。

前半の途中からロッシやペペといったサブの選手が出始めてからは、彼らから他の選手にも少しやる気が伝染したのか、後半はイタリアが攻め込むシーンが見られるようになったが、勝敗そのものは既に決着してしまっており、結局イタリアはアメリカにも抜かれて計算どおり(?)のグループリーグ敗退。

まあ、イタリアが手抜きだったとは言えブラジルの強さがそれで霞んでしまうわけではない。ロビーニョとカカーの加速度と推進力、マイコンとラミレスがコンビを組む右サイドの攻撃は強力そのもので、これでダニエウ・アウベスが戻ってきたら誰を先発にするか、ドゥンガにとっても嬉しい悩みだろう。つーか、どっちかが左もやれたらブラジルは本当に恐ろしいことになるなあ(笑)。

このブラジルの好調ぶりを見ると、もうロナウジーニョに出番は無さそうだねえ・・・アドリアーノも復活しそうな気配は無いし、ブラジルも一つの世代が終わった感じがするね。しかし、FWがいない日本からすると、ブラジルはとんでもなく贅沢な状況だよなあ・・・

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2008年09月13日

南アフリカW杯アジア最終予選グループ1 カタール-バーレーン(1-1)

すいません、バーレーン対日本でのバーレーンをカタールに置き換えて書いていいですか?と言いたくなるぐらい、ユニフォームの色が同じだったら全く見分けがつかないぐらいに似通ったタイプのチーム同士の試合だった。

つまり、カタールもバーレーン同様にパスワークで相手を崩すという発想は無く、パスは基本的に足元のみで前にスペースが空いた時には個人のドリブルやシュートになるという、まさに湯浅氏が見たら吐き気を催すであろう内容で(笑)、ウズベキスタンに3-0で勝ったチームという先入観を見事に覆してくれるような有様だった。

しかもカタールは先制点の直後にPKによる2点目のチャンスを逃してしまうと、バーレーンのマルズーキが2枚目のイエローで退場したにも関わらずに後はすっかりペースが落ちてしまい、1人少ないバーレーンに対して最後まで互角の試合を演じてしまったのは、まだまだカタールがW杯に出場出来るほど成熟したチームでは無い事を証明してしまったと言えよう。

ただ、アジアカップの日本戦でもゴールを決めたセバスチャンは、この試合でも単純なロングボールに反応して角度の無いところから先制点を決め、そのすぐ後にはバーレーンのマルズーキに倒されてPKを得るなど、相変わらず日本にとって危険な選手である事は変わりが無い。

日本としては、常に守備でカタールの先手を取って相手にペースを握らせず、セバスチャンに対してはフリーで自由なプレイをさせて気分を乗せるような真似をしなければ、カタールはそれほど恐れる相手では無いはず。そういう意味ではオフサイドトラップを効果的に仕掛けられる戦術が一番手っ取り早いだろうが、岡田戦術ではあまりそれは期待できそうに無いので(苦笑)、バーレーン戦と同様にセットプレイからの先制点で精神的な優位を得た試合運びが望まれるところだ。

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2008年09月12日

南アフリカW杯アジア最終予選グループ1 ウズベキスタン-オーストラリア(0-1)

ようやく2試合目にして、次の相手であるウズベキスタンの試合を観戦。

3次予選でどの国よりも早く最終予選への突破を決めたという事で、非常に不気味な存在だと思われていたウズベキスタンだったが、さすがにプレミアリーグ所属の選手がずらりと並ぶオージー相手には力量不足を露呈し、後半こそウズベキスタンが押し込みはしたがクロスはことごとく中央を固めたオージーDFに跳ね返されて決定機を迎えた場面はほとんど無いに等しく、内容的にはほぼウズベキスタンの完敗といっていい試合だった。

とは言え、日本が舐めてかかっていい相手かと言われるともちろんそんなはずは無いのは当然で、選手個々の技術レベルは大した事は無いものの、ロングボールを相手陣内に蹴ってからのセカンドボールを狙う攻めあがりの鋭さ、そしてどんな体勢でもパスを受けられればシュートまで持っていけるシャツキフの能力には目を見張るものがあり、不用意なパスミスを拾われてからすぐにシャツキフまでフリーでボールが渡れば、あっという間にシュートまで持っていけるだけの怖さを持っているのは確かだ。

とにかく日本は、まず確かなポゼッションでフィードのミスや中盤でのパスミスを起こさずきっちりとつなぎ、相手のゾーンが前に出てきたところでDFラインの裏を取るような動きが見せられれば、それほど恐れる相手ではない。2連敗で絶対に勝ち点3が必要な相手のはやる気持ちを逆に利用するようなしたたかさが欲しいところだ。

そしてオーストラリアに対しては、まあ総合力を上げて行くしかないのかなと(笑)。あえて隙らしきものを探してみるならば、ウズベキスタン戦の後半で守勢に立たされたように、海外組が主体なので常に時差との戦いがあってコンディション面でベストを維持する事が難しく、各選手の高さについては申し分ないが、スピードについてはアジアでも並のレベルで、足での決定力は日本同様にあまり期待できないところだろうか。

日本としては、オージーの高さへのケアはもちろんだが、とにかくどんな状況でもしっかり中盤でつなぎ、相手DFラインの裏で何度も勝負できるようになれば、オージー相手に勝ち点で上回る事も夢ではないだろう。

さて、明日は今一番勢いに乗っているカタールの試合を見てみるかな・・・

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2008年07月01日

EURO2008決勝 ドイツ-スペイン(0-1)

ユーロ2008の決勝は、スペインが得意のパスサッカーでドイツを圧倒し、44年ぶりの欧州王座の座に着いた。

ドイツは、前半15分まではダイレクトパスを使った早いサイド攻撃でスペインを守勢に立たせたが、その後はセナを中心としたスペイン守備陣に対応され、自慢のクロス攻撃やセットプレイもこの日は全くの不発に終わり、後半半ば以降は運動量も落ちてパスミスが増え、何度もスペインにカウンターから決定機を作られるなど、ゲルマン魂のパワーがあまり感じられなかったのは残念だった。

2006年のW杯では、決勝に進出したイタリアとフランスが見せたような、4バックでコンパクトなゾーンを作ってしっかりと相手の攻撃を絡め取り、そこから手数をかけない早い攻撃で攻めるカウンターサッカーが猛威を奮ったが、今回のスペインの優勝によって、FWが動き回ってスペースを作り出し、そのFWと中盤で織り成す早いパスワークでポゼッションする事で、ゾーンを高い位置に押し上げつつトータルでの運動量を節約し、カウンターを受けた場合にもオフサイドトラップのリスクを犯さずに全員素早く戻るスタミナをキープする、いわば「逆カウンター」とも言えるサッカーがトレンドになった事を証明したのではないだろうか。

それにしても、スペインやアーセナルのサッカーが世界を席巻しつつある事実を見るにつけ、アジアカップであれほど批判を浴びながらもパッサーを並べ、彼らにひたすら走る事を要求していたオシムの先見性には驚きを通り越して恐れすら覚えてしまう。

ただ、日本がベースとすべきなのはスペインスタイルである事は確かなのだが、今の選手がすぐスペインのサッカーをやれと言われても不可能である。それよりも今の日本に欠けているのは、スペインよりも技術が劣っていることを認識していながらも、自分達の武器であるサイド攻撃を磨き上げ、狭いスペースを思い切り良く駆け上がって何度も突破を見せたドイツの姿勢である。

前方に広大なスペースがあるにも関わらず、遅い攻め上がりでサイドチェンジのチャンスを逃し、少しでもスペースが狭まったら立ち止まってバックパス、こういったホームバーレーン戦のようなサッカーをしていたのでは、スペインはおろかロシアの領域に達する事も不可能だろう。

岡ちゃんや代表選手ももちろんこの試合は見ているだろうが、スペインのプレイにばかり注目しないでもらいたいところだ。

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2008年06月25日

EURO2008準々決勝 スペイン-イタリア(0-0PK4-2)

一昨日は一日中寝ていたおかげで体調も徐々に戻ってきたので、昨日はようやくスペイン対イタリアの録画を観戦。

ピルロが欠場したイタリアが腹をくくって完全に守備を固めて臨んできたために、FWトニを残して全員が素早く自陣に戻ってきっちりと守備ブロックを構築するイタリアに対して、スペインがどうやって崩して行くのかという構図が続く展開となった。

案の定、プレスをかけてこないイタリアに対してスペインは途中までパスは回せるものの、ビジャやトーレスは完全に押さえ込まれ、攻撃ではシウヴァが一人気を吐いてドリブルや鋭いシュートを見せはするのだが、PAの付近では必ずイタリアDFの足が2本3本と伸びてくるのでミドルシュートに頼るしかなく、そうなるとブッフォン相手ではよほど幸運なコースにシュートが飛ばないと決まるはずも無く、スペインが押していた割には決定的な場面はほとんど作れなかった。

しかしイタリアも、ピルロがいないせいでまともなビルドアップや大きな展開が出来ず、中盤でのパス回しもスペインのセナに要所を押さえ込まれ、結局ロングボールやアーリークロスをトニに当てる攻撃しか無く、何とかファールをもらってセットプレイはゲットするのだが、マルチェナとプジョルの両CBは最後まで集中力を切らさずにトニに食らいつき、後半16分に訪れたこの試合唯一の超決定機もカシージャスが左足一本でカモラネージのシュートを弾き、イタリア得意の蜂の一刺しを許さなかった。

試合の決着は、ご存知のように120分間無得点で終わった後のPK戦でスペインが勝利を収めたのだが、主力のCBをことごとく欠いていたにも関わらず、ブッフォンとキエッリーニを軸として守備の完成度を高めてきたイタリアと、マケレレに展開力をプラスしたようなセナの活躍と、トニを最後まで自由にさせなかったCB陣、そしてイタリアのシュートを全て弾き飛ばしたカシージャスを中心としたスペインの守りは実に見ごたえがあったと言える。

このユーロでのイタリアは戦力的に見てまずまず健闘したように思うが、中盤のクリエイティビティはピルロ頼み、そして前線はスピード不足と、ポゼッションを高める事でトータルの走る距離を縮め、コンパクトなDFラインの裏を取って攻撃のクサビを作る現代サッカーのスタイルに、今のままでは合わない人選なのは明らか。W杯2連覇を狙うのであれば、若手を抜擢して新たなチームを作り上げる覚悟が必要だろう。

スペインは勝ちはしたものの攻撃陣については不満の残る出来で、特に後半はほとんどビジャやトーレスが消えてしまっていたのは残念だった。準決勝以降にビハインドを追う展開は十分にあり得る事で、ここまで逆転を決めたのは勝敗がかかっていないギリシャ戦のみだったスペインが、ヒディンクパワー炸裂のロシアに対して果たしてこの経験を生かせるかどうか。

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