「変幻自在に光るユベントスのダイアモンド」欧州CL準決勝第2レグ レアル・マドリー-ユベントス

ユベントスホームでの第1レグを2-1で終えて迎えた、サンチャゴ・ベルナベウでの第2レグ。レアルは先制点を取ればアウェイゴールで逆転するとあって、ほどんどの予想がレアル有利であったが、蓋を開けてみれば1-1のドローに終わってユベントスが勝ち抜け。チャンピオンズリーグ連覇というレアルの野望は潰えることになった。

レアルが敗退した第一の原因はやはり油断。特に前半20分まではユーベの守備がバタバタしていて、その間にベイルのヘディングやベンゼマの抜け出しからシュートという決定的な場面があったのだが、そこの詰めが甘くて早い時間で特典を奪えなかった。そして前半23分にハメス・ロドリゲスがPA内でタックルを受け、PKをクリロナが決めて先制点を奪ったのだが、そこからレアルは明らかにペースを落としてカウンター狙いに切り換え、確かにチャンスは生まれたのだがそこでも決められず。

すると後半12分にセットプレイのこぼれ球を拾ってからのクロスをポグバが折り返し、このボールに対してレアルの守備陣はウォッチャーになってしまい、モラタがシュートモーションに入った時も詰めたのは1人だけという遅さで、至近距離からバウンドしたボールはカシージャスの反応を持ってしても間に合わなかった。これでアグリゲートスコアでは一転してユーベがリードとなる。

そこからハビエル・エルナンデスを投入してレアルはクロスを上げまくるものの、完全にカテナチオモードに入ったユーベの牙城は崩せずそのままタイムアップ。点を取れるべきチャンスをものにできず、1点取ったら安心して待ち受けモードになり集中力を切らして失点、そこから慌てて攻めたが時既に遅しという典型的な取りこぼしパターンだった。

ただしそのレアルの失態の裏には、同じ中盤ダイアモンドの4-3-1-2フォーメーションながら、相手の出方によって守備の仕方を流動的に変えるユベントスの巧みなディフェンスがあった事は見逃せない。

レアルが先制点を取るまでと、同点から終盤までの守備は、相手がボールを持つとトップ下のビダルがボランチまで下がり、インサイドハーフが開いた中盤のフラットの4-4-2となり、ボールホルダーにはFWの1人がしっかりマークについて攻め上がりまで見る4-5-1の形になる時もあるカテナチオ。

しかしいったんレアルがリードすると、ラツィオ戦のインテルのようにファーサイドのインサイドハーフがボールを奪った後の基点を意識して高い位置にポジションを取り、SBがボランチの位置まで押し上げて中盤のプレスに参加していた。そしてレアルがアタッキングサードに入ったら速やかに中盤フラットの4-4-2で固めていた。

ゾーン・ディフェンスの標準的な4-4-2だと、攻撃モードと守備モードの切り換えはラインの高さやプレスの開始位置になり、イタリア式3-5-2はWBが5バックになるかどうかで、いずれもモードの切り換えは大ごとになりがちで、一度変えてしまったらなかなか元に戻すのが難しくなるのだが、この4-3-1-2だとラインの位置はそのままで攻守のバランスを臨機応変に変えられる感じで、各選手に対する戦術理解の要求度は高いが、マスターしてしまえば強いというのはいかにもイタリア好みという気がする。つーか、ハリルホジッチもやってくれないかな(笑)。

とは言え決勝の相手バルサはこの戦術を持ってしても分が悪いのは明らか。とにかくメッシを死に物狂いで封じ込めれば多少の可能性は出て来るので、テベスのカウンターで少ないチャンスに賭けるしか無いだろう。

↓よろしければ、応援の2クリックよろしくお願いします。

サッカー ブログランキングへ
にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村
スポンサードリンク

関連記事

「化物ぶりを見せつけたディアワラだが、アンカー対決の軍配はカゼミーロに上がる」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ レアル・マドリー-ナポリ

4-3-3や4-1-4-1、最近では3-1-4-2など中盤の底を1人で...

記事を読む

「この守備で7年連続ベスト16というのは、アーセナルは別の意味で驚異的」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ バイエルン-アーセナル

今週行われたチャンピオンズリーグベスト16のもう1つのビッグマッチ、バ...

記事を読む

「世界に誇るバルサの中盤を、PSGの中盤が完璧に破壊したという衝撃」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ パリ・サンジェルマン-バルセロナ

いや~、いくら公式戦11試合負け無しで好調だったとは言え、リーグアンで...

記事を読む

「サウジ戦の”アシスト”が、香川が復活するきっかけになったのかもしれない」UEFAチャンピオンズリーグ グループF ボルシア・ドルトムント-レギア・ワルシャワ

既に決勝トーナメント進出を決めているドルトムントと、逆に敗退が決定して...

記事を読む

「岡崎の値千金のゴールシーンに込められた、今期のレスター不調の理由」UEFAチャンピオンズリーグ グループG レスター・シティ-クラブ・ブルージュ

プレミアリーグでは降格圏内まで勝ち点2差しかない14位に沈んでいるレス...

記事を読む

新着記事

「浅野の”偽ウイング”は研究されてしまい、ライバルは得点で結果を出す」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第21節 ハイデンハイム-シュツットガルト

昨日はゼロックス・スーパーカップがあったのに録画をすっかり忘れていて、...

記事を読む

「化物ぶりを見せつけたディアワラだが、アンカー対決の軍配はカゼミーロに上がる」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ レアル・マドリー-ナポリ

4-3-3や4-1-4-1、最近では3-1-4-2など中盤の底を1人で...

記事を読む

「この守備で7年連続ベスト16というのは、アーセナルは別の意味で驚異的」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ バイエルン-アーセナル

今週行われたチャンピオンズリーグベスト16のもう1つのビッグマッチ、バ...

記事を読む

「世界に誇るバルサの中盤を、PSGの中盤が完璧に破壊したという衝撃」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ パリ・サンジェルマン-バルセロナ

いや~、いくら公式戦11試合負け無しで好調だったとは言え、リーグアンで...

記事を読む

「大型台風ライプツィヒを、”正面衝突”で打ち破ったHSV」ドイツ・ブンデスリーガ第20節 ライプツィヒ-ハンブルガーSV

2部からの昇格組ながら、一時は首位に立つなど今期のブンデスリーガで猛威...

記事を読む

スポンサードリンク

総計カウント数 td:本日のカウント数 yd:昨日のカウント数

蹴閑ガゼッタ(旧TOP)
RSSフィード
PAGE TOP ↑