「バイエルンが強いというよりグアルディオラの計算が恐ろしい」ドイツ・ブンデスリーガ第10節 バイエルン・ミュンヘン-ボルシア・ドルトムント

香川が先発した試合はこれまでバイエルンに対して無敗という事で、最悪のチーム状態の中で奇跡を期待された試合だったが、ドルトムントは先制点をゲットしたものの香川が退いてから立て続けに2点を奪われ、奇妙なジンクスは保ってしまったものの順当な敗戦を喫してしまった。

それよりも試合を見てまず震撼させられたのはバイエルンの戦術。3-3-3-1という、ビエルサ監督や一時期の富山ぐらいしか見かけることがない変態的なフォーメーションな上に、バイエルンの場合は3バックの左側にアラバが入った攻撃時には実質1-3-3-3となって4人で守って6人で攻めるという超攻撃的サッカーを展開してきた。

ドルトムントもそれを読んで、フォーメーション的には4-3-1-2だが事実上は香川がトップになった4-3-3-0のゼロトップにし、バイエルンの攻撃のタクトを振るうシャビ・アロンソを香川にマークさせ、ロイスとオーバメヤンが左右のSBとインサイドハーフを見る形にし、前半はそれが非常に機能した。

特に香川の仕事量は絶大で、常時シャビ・アロンソにプレッシャーをかけてバイエルンの展開力を制限し、逆に攻撃の時はシャビ・アロンソの両脇にあるスペースでボールを受けてターンを仕掛けて基点を作り、そこから両サイドにつなげる形でバイエルンを攻略、オーバメヤンの落としから香川のスルーパス、そしてオーバメヤンのクロスにロイスが飛び込んだ先制点もまさにその狙い通りの得点だった。

ところが、後半になるとドルトムントは運動量の問題でプレスをかけられなくなったのか、急に自陣にブロックを引いた4-4-1-1のような形で守り始め、ボールは完全にバイエルンが支配するようになる。そして香川も前半に飛ばした影響からか攻守にあまり存在感が無くなってしまって71分に交代。

クロップ監督は香川に代えてグロスクロイツを入れて守りを固めようと思ったのかもしれないが、それが通用するほどバイエルンは甘くなく、またフンメルスが怪我で居なくなったドルトムントにも無理があり、香川交代前に投入されたリベリが左サイドで暴れまくり、72分にスポティッチのクリアを拾ったレヴァンドフスキに同点ゴールを決められ、86分にはまたもリベリの突破をスポティッチが引き倒してしまってPKであっさり逆転。そして試合はそのまま終了。

グアルディオラ監督が敢行している3-3-3-1は確かに穴はあるんだけど、それを有り余る選手の余力でカバーしつつ、相手が弱って来るのをじっくり待ってから前の6人の攻撃能力で粉砕してしまうという恐るべき力技を見せつけられ、選手を交代するに従ってチーム力が落ちていくドルトムントとの落差に愕然とさせられる試合だった。これ、来期ロイスまで取られたらどうすんだろうね・・・ブンデスリーガに独占禁止法とか不正競争防止法とかは適用されないんだろうか。

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