« 2008年04月 | メイン | 2008年06月 »

2008年05月30日

トゥーロン国際ユーストーナメント2008 準決勝 イタリア-日本(0-0PK4-5)

昨晩に行われた3決のコートジボワール戦は、日本がリードしていながらロスタイムに追いつかれ、またもPK戦で敗れて日本は4位に終わったようですな。ま、シドニーを思わせるような日本らしい結末だけど、くれぐれも本番で繰り返さないように。

というところで空気を読まずにイタリア戦のレビュー(笑)。

イタリアの日程が中1日だった事は考慮しないといけないが、既にあちこちで書かれているとおり、反町ジャパンになってからはベストとも言える試合内容だった。

前半の森本がGKと1対1になった場面が決まってればとは思うが、あれは変にコネたと言うよりも、味方が森本のすぐ前にいたので、本能で味方をDFと認識してしまって交わしにかかった感じだったね(笑)。とにかくいろんな意味で、フル代表を見渡してみても日本にいないタイプという意味では貴重な存在だ。

確かに、前半25分まではまたもジョビンゴというワールドクラスのタレントとマッチアップさせられた(笑)中村北斗が苦しめられ、日本の運動量が落ちた後半残り15分は、アバーテのスピードに左SBに入った森重が翻弄させられて、何度か決定的なピンチを招きはしたが、それ以外の時間帯では日本が豊富な運動量で多くの選手が攻守に絡み、日本の強みである中盤でのパスワークでイタリアゴールに迫る場面を何度も作っていた。

そのポイントは、やはり本田圭と谷口、梶山を2列目に並べた、5ボランチとも言える選手起用にあった事は間違い無い。中盤の5人が常に守備意識を高く持ってDF陣をフォローしつつコンパクトな守備陣形を保ち、ボールを奪ったら流動的にポジションを変えて縦に動きつつシンプルにボールをつないで行く。特に、ボランチの位置ではいまいち存在感の薄いプレイしか出来ていなかった梶山は、プレッシャーの緩いサイドでプレイする事で、松井チックな持ち前の変態ドリブル&パスが活き、思わぬ形でチームへの適性が発見されたと言える。

この試合を見ていて、奇しくも同じイタリアが相手だった2001年のトルシエジャパンで、フォーメーションこそ3-5-2だったが、パルマでボランチとして開眼しつつあった中田が積極的に守備にからみ、同じくフェイエでボランチとしてプレイしていた小野や稲本と、攻守の切り替えが早いスムーズなサッカーでサンドニ以降のベストと呼べる試合をやっていた事を思い出させた。

まあ、2002年の本大会では、結局ベルギー戦の後に裏を取られるリスクを恐れたDF陣が下がってしまい、中田はトップ下で孤立しチーム戦術から浮き上がったプレイを連発し、イタリア戦の内容はどこかに忘れ去られた結果となってしまったが・・・

ただ健闘とは言え、まだまだ課題は多い。特に、DFのパス回しとビルドアップは、イタリアに比べるとパススピード、ポジショニング、前でのフリーランとの連係は雲泥の差があった。あと、日本選手が海外に行くとまず最初に修正させられると言われる(笑)ヘディングクリアの下手さはどうにかしないと。

イタリア戦でも後半にはまずまずDFのパス回しは出来ていたし、今の岡田体制ではすっかりダメになってしまったが、オシムジャパンでもビルドアップは結構スムーズに出来ていたので、彼らが決して出来ないわけじゃないと思っている。これから本番までに、いかに練習で相手からのプレッシャーを想像した意識の高い練習が、反町監督に出来るかどうかだろう。

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 日本代表

2008年05月29日

パス選択の順序

昨日は、トゥーロンのイタリア対日本の試合を見ようと思ってHDRの録画を再生してみると、そこに映ったのはなんとチリ対コートジボワールの試合・・・いったい、何をどう間違ってこの試合が録画されてしまったんだろうか(苦笑)。

仕方ないので、溜まっていた試合の中からダンディーU対セルティック、つまりセルティックが優勝を決めた試合を見ていましたが、同じリーグのライバルチームのサポーターはともかく、優勝を決めるまでのハラハラ感や試合の趨勢が決まった後のウキウキ感というものは独特な楽しさがありますよね。でも、放映権の関係なのか、試合終了後の表彰式の場面が遠目からのカメラのみで、しかも途中でカットされてしまっていたのはガッカリですが。

それはともかくとして、キリンカップの後にこのスコットランドリーグの試合を見てみると、やはり同じスポーツとは思えないほどパスワークの方法論が違いますよね。

まずセルティックの選手は、ドリブルが仕事のマクギーディを除けば、FW以外の選手はボールを受けるとまずゴールに近いところの選手を見て、フリーで走りこんでいればそこに長いパスを出す事が1番の優先順位なんですよね。そしてそこにパスの選択肢が無ければ徐々に近いところにいる選手を探し、どこにも出すところが無ければ横パスかバックパスをする。

でも日本の場合は、まず近いところにフリーでいる選手を探し、遠くにいる選手にパスを出すのは相手に詰められて余裕が無くなってからという場合が非常に多いです。遠い選手にパスを通すにはキックの正確さはもちろんですが、長いパスはボールの到達時間がかかるので、速く判断をしないとフリーになっている選手に相手が追いついてしまうんですよね。

キリンカップで中村は長友に対して、「蹴って走って俺の方を見ろ」と言っていたそうですが、中村と長友の関係に限らず、日本の選手全員がそういう意識を持たないと、オマーンはもちろんこれから対戦する中東のチームを崩す事は難しいでしょうね。

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 戯言’08

2008年05月28日

キリンカップ 日本-パラグアイ(0-0)

いや~、南米の強豪相手にドローでキリンカップ優勝とは、これからの3次予選にとって大きな自信になるだろうね(棒読み)。

確かに、プランとしてはそれほど間違ってなかった。プランだけはね。

巻にDFのマークを集めて山瀬に飛び出させ、中村のキック精度を生かすために長友を左に置いてサイドチェンジで展開、長友の上がりをカバーするために遠藤を2列目にしてCBとしても使える阿部を右SBにするのは理にかなっている。

しかし実際は、試合の序盤こそ、出方を見ていたのかパラグアイが受身でいたので、日本は中村・遠藤の2列目がバイタルエリアに入って攻撃を組み立てられていたが、長友の上がりが警戒されて封じ込まれ、日本の前線に対するプレスが強化されると、日本はとたんに攻め手を失ってパスの出しどころを迷ってはミスを連発する始末。

後半になって松井が入ると、ようやく前線の動きが増えてボールが収まるようになりはしたが、今度は大きな展開が無くなって足を止めての細かいパスだけになってしまい、パスは回せても結局シュートまでは持って行けずにボールを奪われてカウンターを浴びるのはあまり前半と変わらず。

後半30分を過ぎてから、一応キリンカップを勝ちに出たパラグアイが前に出て来たのでスペースが出来、大久保や長谷部らがDFの裏に抜けてクロスを上げる場面はあったが、結局中が足らないので得点にはならず、日本が得た唯一の決定機が闘莉王が上がっていて至近距離からヘディングを放った場面だけというのは、これぞ正に皮肉と言ったところだろう(苦笑)。

ま、コートジボワール戦から先発を大幅に入れ替えて連係もクソも無い状態で試合に臨んだら、いくらプランが完璧でもこうなるのは当たり前で、来週の3次予選本番では当然また先発は変わるだろうから、がっちり引いてくるオマーン相手に綺麗に崩して点を取るのは、残念ながらかなりの望み薄だろう。

ただ、初代表の寺田のマーキングは安定していたし、松井と中村の足技はパラグアイが相手でもキープ出来る事をある程度証明したし、長友は顔もプレイもふてぶてし過ぎてかえって恐ろしかったし(笑)と、個人レベルではそれなりに収穫があったので、組織としてオマーンから点を取る事は無理にしても、個人の力で打開して、セットプレイや幸運な得点につなげてもらいたいところだ。

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 日本代表

2008年05月27日

ジロ・デ・イタリア2008第16ステージまで

昨日はいつもの月曜疲れでサッカーを見るのはパスしてジロの山岳TTをのんべんだらりと眺めておりました(笑)。

14、15、16ステージと3日間続いてきたドロミテ山系の山岳ステージの仕上げのTTは、平均勾配こそ10%前後ですが、最後は未舗装でしかも最大勾配24%というウルトラ激坂。同じくステージレースの激坂で知られるゾンコランやラングリルでさえ22とか23%のレベルですからね。

そんな坂はどんなコースなのかと思って中継を見てみたら、普通に雪が残っていて人が滑っているスキー場の中を走っていたので笑ってしまいました。そりゃ普通にゲレンデの中級者コースを走るのだから未舗装の激坂は当たり前ですよね(笑)。当然道が悪いのでチームカーはコースに入れず、バックアップの自転車をかついでチームメカニックがオフィシャルバイクの後ろに載っていて追走してましたし、主催者もよくこんな無茶しますよね。

この3連続山岳ステージで輝いたのは、14・15と逃げで勝利を挙げ、TTも僅差で2位になったセッラなのは間違いありませんが、あまりに登りが強力すぎて「例のアレ」をやってなければいいんだけどと、つい心配してしまいます(苦笑)。そして、それほど脚質と外見的に登りが強くないように見えたリッコとブルセギンの健闘も光ります。ディフェンディングチャンピオンのディルーカはTTで遅れてしまったので、今年は最終ステージもTTだけにこれからの巻き返しは厳しそうです。

そして現在総合トップのコンタドール。直前にチームのジロ出走が決まったので、全くコースの試走はしてないそうですし、チームメイトのライプハイマーやクレーデンといったエース格の選手が軒並み失速しているのに、山岳は粘り強くライバルに食らいつき、TTで点数を稼ぐ走りはさすがに安定感があります。

優勝争いは、コンタドールと40秒差で2位のリッコ、1分20秒差のシモーニにほぼ絞られたとみていいでしょう。コンタドールの調子は、まだハードな山岳でアタックできるほど上がってないようですが、残り2つの山岳、19と20ステージでリードを保てれば、まずコンタドールの総合優勝は堅いでしょう。他のライバルも、一発逆転のアタックでレースを盛り上げて欲しいですね。

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 自転車

2008年05月26日

トゥーロン国際ユース 日本-チリ(0-2)

土日の疲れで途中寝落ちしながら録画を見ていたので、ざっと印象のみの感想で(笑)。

反町監督や選手は完敗だとコメントで語っていたが、個人対個人の勝負としては、特に試合前半はオランダやフランスよりもまだ対抗できていたように思う。

チリの場合は、体格やスピードでオランダやフランスに劣っている分、ボディシェイプとテクニックを生かしたキープ力、判断の質が日本よりも少しずつ上回っていて、その合計が日本とのチーム力に表れてしまい、日本がチリのパス回しに走らされてしまった結果、後半に運動量が落ちてチリの得点を許す事になってしまった。

日本は初戦で出来がよくなかった本田圭と水野がSHに入り、李とエスクデロの2トップだったが、エスクデロのボールキープからサイドの上がりに展開する形が作れていて初戦よりも攻撃の流れは良かったが、それも前半30分まで。しかしエスクデロは日本人に無い体の強さを持っているけど、あまりに早く動きが止まりすぎだよね(苦笑)。

ま、とにかく五輪本番でのオランダやナイジェリアは確実にこのチリよりも強く、アメリカも決して弱くは無いだろうから、出来ればイタリアといい試合をして自信を持ち帰って欲しいところだね。

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 日本代表

2008年05月25日

キリンカップ2008 日本-コートジボワール(1-0)

まあ簡単に言うと、岡ちゃんらしく最大公約数のチームは仕上げてきたのかなと。

長友の起用がサプライズと取られていたようだが、今日のメンバーでは中村憲を押しのけて入った岡ちゃんの愛弟子である今野を除けば(笑)玉田や大久保、楢崎といった国内組は今のJリーグのベストに近いメンバーであり、彼らがそれほどポジションを崩すリスクを犯さずコンパクトな守備を保つ事を最優先にすれば、コートジボワールに対してもこういう試合が出来るという意味では価値があったように思う。

しかしその価値は守備の面だけであって、攻撃では日本の選手が決定機を作れたのは点を取った場面ぐらいで、あとは高い位置でボールを奪えても他の選手のフォローが遅く、シュートに持って行けるところまで持ち込んだ時にはコートジボワールの選手に寄せられているといった場面の連続だった。松井も、ほとんど前を向いて得意の変態ドリブル&切返しや最近目立っているゴール前への飛び込みは見せられなかったしね。

まあ、オシム時代も最初は守備の構築から入っていたのは確かで、岡田ジャパンの初戦とも言えるこの試合でパーフェクトな内容を求めるつもりはもちろん無いが、岡ちゃんに与えられている時間ははるかに短いわけだから、次のパラグアイ戦では固い守備を誇る相手に対して、どれだけシュートまで持っていける形を作れるのかという部分について厳しく見ていく必要があるだろう。

とりあえずこの試合で語れるのはこれぐらいかなあ。次はもっとワクワクさせてくれる内容が見たいね。

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 日本代表

2008年05月23日

トゥーロン国際ユース グループA フランス-日本(1-2)

日本はメンバーが初戦からほとんど変わったが、積極性という意味ではオランダ戦よりもずっと向上し、それゆえにオランダよりも明らかに強い相手に対して欠点を大きく露呈してしまったが、そういう意味では非常に収穫があった試合だった。

日本は中盤が高い位置からボールを取りに行こうとしていたが、最初のアタックは相手にほとんど交わされてしまい、2人で挟みに行こうとしてもタイミングが揃ってしまって間を抜かれる場面が多く、日本がボールを奪うのはほぼ相手のミス待ちというような状態になってしまっており、西川のファインセーブ連発と相手のイージーなシュートミスが無ければ、3点は軽く入れられていたような守備だった。

攻撃面では、初戦の森重・水本コンビとは打って変わって、吉田を中心にクサビを入れようとする意欲が高く、フランスがDFラインでのパス回しを許さないぐらいにプレッシャーをかけていた面はあったにせよ、タイミングの早いパス出しが日本のリズムを良くしていたのは確かだろう。

しかしその点以外はオランダ戦同様にまだまだのレベルで、実質1トップ状態だった森本は、DFのダブルマークを受けながらもポストプレイを頑張ってはいたが、ワンタッチではたいて素早く裏に抜けることは出来ても、がっちりボールをキープして後ろからの上がりを待つのはさすがに無理があり、日本のゴール前でのシーンには必ず顔を出すゴールへの嗅覚を持っているだけに、やはりもったいなさは残る。

後半に細貝が入ってからは森本とエスクデロの2トップになったが、この2トップだと組み立てには全く期待できないだろうが、とりあえずパスを通せば彼らだけで1試合に1点は取ってくれそうなワクワク感を感じさせてくれた。ま、日本がそこまでカウンター狙いでチームを固めるとは思えないけどね(笑)。

ついでに軽く選手評を書いてしまうと、中盤の上田・本田拓・青山敏の実質3ボランチは、それぞれ攻撃参加・守備・展開という持ち味を出しはしたものの、プレスをかけられた状態ではミスが多すぎて世界レベルを考えれば非常に微妙。中村北斗はそういう星回りなのか(笑)、フランスの強い側のサイドに置かれてやられっぱなし、伊野波は左じゃかなり無理があった。梅崎は得点は決めたが無理なドリブルが多く、もう少し落ち着いて攻撃の起点としての働きが欲しかった。

ま、今はマイナスを悲しむよりも見つかったことを喜ぶべき時期だし、次もビエルサ監督率いるチリという事を考えれば単なる消化試合にはならないだろうから、是非貴重な経験を積んで欲しいところだね。

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 日本代表

セルティック逆転優勝、日本はトゥーロンでフランスも破る!

ってタイトルに書いておきながら、試合は両方ともまだ見てないんですけどね(笑)。

しかしセルティックは、一時の実質勝ち点10差からよく逆転しました。レンジャーズが過密日程の中でUEFA杯を落としてしまった事が逆転の理由としては一番大きいのでしょうが、セルティックも中村の復帰とロブソンの中盤定着でやっとこさチームが固まった事も連勝につながった大きな理由だと思います。

これで来期はCL本選からのスタートですし、この優勝はもちろん、オールドファームでの活躍など、中村がセルティックにとって必要不可欠な選手である事は、来期もまず変わらないだろうなと思います。子供の教育の問題などもあるでしょうが、是非1年でも長くセルティックでプレイして欲しいですね。

さて、それでは昨日行われたCL決勝を・・・と言いたいところですが、HDRの自動入力をONにし忘れて録画失敗(涙)。なので仕方なく昨晩のフランス戦で得点を決めたらしい森本が出場していた、カターニャ対ローマの試合を後半から見ていました。

スカパーの放映権の問題と、森本が基本的にサブという立場から、セリエについては今期はあまり見る機会が無かったのですが、最終節で降格決定のリボルノを除いた2枠を争う(?)チームのうち、カターニャが勝ち点36、パルマが34、エンポリが33となっていて、セリエは勝ち点が同じだと当該成績が問題になるらしく、カターニャとパルマが並べばカターニャ、カターニャとエンポリが並べばエンポリという状況で、つまりカターニャはローマ相手に引き分け以上で残留が決まるという、当事者にとってはしびれる試合だったんですよね。

後半の試合は、1点ビハインドのカターニャが引き分け以上を目指してローマを攻め立てる展開だったのですが、森本はゴール前での嗅覚を発揮して、2度の決定的なフリーでのヘディングとPA内でのシュートを放ったのですが、GKドニのスーパーセーブやクロスバーに阻まれ、最後にようやくPA内の角度の無いところから打ったシュートがDFに当たってマルチネスの前に転がり、マルチネスが押し込んで同点に追いつきましたが、もし負けていたら戦犯扱いされた可能性がありましたね(笑)。

点を取った後に投入されたオランダ戦と、イケイケのローマ戦では全く状況が違いますが、バルガスやバイオッコらの中盤と、日本の中盤では攻撃面のバイタリティ、前への推進力に雲泥の差があり、PAの中でこそ最も生きる森本の能力を考えれば、スーパーサブで使うのが五輪代表では適しているかもしれません。

土曜にはキリンカップコートジボワール戦があって、ジロ・デ・イタリアも地獄の山岳ステージが始まるし、見たいものがたくさん溜まってきて大変だ・・・

kobayashi : Permalink | トラックバック (0) | 戯言’08