「詰めの甘さを露呈したアルゼンチン、一歩間違えばブラジルだった」カタールW杯準々決勝 オランダ-アルゼンチン

スポンサーリンク

いよいよ今晩から準決勝が始まるが、ベスト16でアメリカを3-1で破ったオランダと、オーストラリアに2-1で勝利したアルゼンチンとの準々決勝をまだ見ていなかったので録画で観戦。

オランダのフォーメーションは3-4-1-2で、2トップがデパイとベルフワイン、トップ下が売出中のガクポというスタメン。アルゼンチンは3-1-4-2で、ポジション的にはほぼマッチアップする形。2トップがアルバレスとメッシで、イップス気味のラウタロ・マルティネスはベンチスタート。

試合はどちらも慎重な立ち上がり。アルゼンチンはなかなか前線にボールが来ないので、10分を過ぎるとボランチまで下がったり、サイドに流れたりとボールをもらいにポジションを移す時間が多くなる。オランダはメッシに対して決まったマークは付けず、近くにいる選手が受け渡して務めている様子。

前半22分にようやくメッシが前を向いてミドルシュートも大きく外す。アルゼンチンは34分にデ・パウルがGK正面のシュートを放つと、35分にメッシがドリブルでオランダの守備を引き付けると、オーバーラップした右WBモリーナに絶妙なスルーパス、ファン・ダイクがカバーに入るが間に合わずにゴールが決まりアルゼンチンが先制。

オランダは前半終了間際に、アルゼンチン陣内で立て続けにFKのチャンスを得るが、アルゼンチンの守備がことごとくボールを跳ね返す。このあたりから、主審がピッチのみならずベンチの選手やスタッフにもイエローカードを大盤振る舞いし始める。

後半はオランダがボールを支配する形で始まる。アルゼンチンは5バックで中をガッチリ締める守備で、ボールを外に追い出してリスクを減らす狙い。16分にアルゼンチンはカウンターからメッシのドリブルをファン・ダイクが倒してゴール前でFK。しかしキックは惜しくもバーの上。

ここでオランダは4-2-3-1にフォーメーションを変更、交代で入ったルーク・デ・ヨングを1トップに据える。しかし26分にアルゼンチンはアクーニャがドリブルで左サイドへ侵入、切り替えしたところをダンフリースに足を引っ掛けられてPKの判定。これをメッシが決めて追加点、さすがにこれで試合は決まったかに見えた。

ところがオランダは37分、シンプルなアーリークロスに途中出場のウェクホルストがニアで競ったボールがゴールに飛び込み1点差。そこからはひたすらパワープレイで押しまくるオランダ。ロスタイム3分にはゴール前でFKを得るが、アルゼンチンの壁に当たる。さらにロスタイムの10分を過ぎようかという場面でまた同じような地点でFKをゲット、今度はサインプレイでウェクホルストにパスを通し、股間を抜くシュートが決まってまさかの同点、そして延長戦へ。

延長はどちらも失点したくない気持ちが見えてジリジリした展開。アルゼンチンはオランダ陣内ではFK狙いでファールをもらいに行くプレイが多い。後半5分にはメッシがカットインからシュートも宇宙開発。ここでアルゼンチンはディ・マリアを投入。

後半9分、アルゼンチンは右サイドでエンソが縦突破からクロス、ラウタロが合わせるもシュートはファン・ダイクの胸に当たる。そのショートコーナーからメッシが中へパス、フェルナンデスが放ったシュートはDFに当たってわずかに枠を外れる。11分にはCKからニアでペッセーラがフリーでヘッドもバーの上。

14分にはカウンターからラウタロがターンからシュートもGKがセーブ、16分にはエンソのシュートがゴールポストを叩くなど、最後はアルゼンチンが畳み掛けるも最後までスコアは動かず2-2のドローで終了、PK戦に突入する。

オランダの1人目、ファン・ダイクのキックはアルゼンチンGKエミリアーノ・マルティネスがコースを読んで止める。メッシはGKの逆を突いて決める。オランダ2人目ベルハイスも失敗。オランダは3人目と4人目は決め、アルゼンチンは4人目のエンソが失敗。そして5人目はどちらも成功してアルゼンチンがベスト4進出を決めた。

アルゼンチンは結果的に勝ち上がったからいいものの、試合後のオランダに対する挑発といい、どうも緩んでる部分があるというか詰めが甘いというか、このままでは老獪で抜け目のないクロアチア相手に負けるんじゃないかという気がしてならない。ラウタロはイップス気味、アルバレスやデ・パウルも疲労が見えるようになって来た。メッシの爆発が起こるかどうかが勝敗を左右しそうだ。

タイトルとURLをコピーしました