「前田大然のプレッシングは陰のMVP、旗手は得点に絡むも疲労困憊」スコットランド・プレミアリーグ第32節 レンジャーズ-セルティック

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レンジャーズのホーム、アイブロックスで行われたオールドファーム・ダービー。セルティックは復帰が期待された古橋はベンチ外で、日本人では旗手が4-3-3の左インサイドハーフ、前田が左ウイングで先発。対するセルティックは4-2-3-1のフォーメーション。

試合は前半3分にいきなり動く。レンジャーズのケントが左サイドで裏を取ってクロスを上げると、中にいたラムジーが合わせてシュート、これがセルティックGKハートの手を弾いてゴールイン、ホームのレンジャーズが先制する。

レンジャーズが前からプレスを仕掛け、旗手にも相手のボランチ、ランドストラムがほぼマンマークに付いた状態で、ほとんとボールに触らせてもらえない。が、6分にCBのマクレガーが上がってクロス、そのこぼれ球を旗手がミドル、これはGKマクレガーが止めたものの、ロギッチが冷静に押し込み同点に。

前半15分ごろからようやくセルティックがボールを持てるようになる。36分には前田の飛び出しにパスが出て、相手を交わしたところでGKに防がれ、こぼれ球をロギッチが拾ってシュートも相手に当たってゴールならず、40分にもパスカットからスルーパスに前田が抜けるが、シュートはGKに防がれと、2度も惜しいチャンスを作る。

すると43分、左サイドからFKを相手がクリアミス、カーター=ビッカーズが前にこぼれたボールを蹴り込みセルティックが逆転に成功する。そしてロスタイムはゼロで後半へ。

後半はレンジャーズが激しくプレスをかけてセルティックの攻撃を寸断、セルティックはマイボールにしてもすぐミスが生まれて自分たちの流れに持っていけない。17分には疲労困憊の旗手、ロギッチが交代。

その後もセルティックは防戦一方、25分にはPA内に押し込まれて連続攻撃を受けるが何とか跳ね返して耐え忍ぶ。そんな中、後半40分に前田が奪ったボールからの展開で、最後はこぼれ球をゴール前でフリーになったアバダのシュートはレンジャーズGKマクレガーが手に当てるスーパーセーブ。

後半のロスタイムは5分あったが、レンジャーズも攻め疲れて攻撃が雑になり、そのまま1-2でセルティックがリードを守りきって試合終了。これで両チームの勝ち点差は6に広がり、セルティックはリーグ優勝が完全に見えて来た。

前田は決してベストな状態じゃなくて直接は得点に絡まなかったが、運動量だけは相変わらず凄まじく、後半の一方的な展開にあって彼のプレスバックやスプリントがどれだけ味方を助けた事か。攻撃面で言いたいことはたくさんあるが、この試合では陰のMVPだったのではないか。

旗手は代表帰りでコンディションが悪いのもあるが、本来はスペースに動いて周りを使ってボールを動かすプレイが持ち味なので、ベトナム戦もそうだがマンマークで自分も味方も封じられると、とたんに存在が消えてしまう。そしてかつての中田や稲本がそうだったのだが、全部の場面でクソ真面目にプレスやカバーに走ってしまうため、いざ攻撃に転じた時にスプリントする余力が無くなる悪循環。上下に速いブリテンのサッカーでは、間に合わないのに走っても無意味で、走る時とサボる時のメリハリが付けられないと、ひたすら消耗するだけになってしまう。今は体も頭も動いてない状態なのだろう、早く切り替えて欲しい。

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