「貧乏くじの臭いを感じて(?)チームを離れる原口、残される宇佐美の運命は」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第34節 ニュルンベルク-デュッセルドルフ

ともに来期はブンデス1部への昇格が確定しているチーム同士の今期最終戦。勝ち点はともに60で、得失点差では大きくニュルンベルクが上回っているため、デュッセルドルフが優勝するにはアウェイでの勝利しか無い状況。

ニュルンベルクのフォーメーションは4-4-2、デュッセルドルフはヘニングスの1トップに、2列目が左SH原口、トップ下宇佐美、右SHがラマンという並びの4-2-3-1でスタート。

試合は序盤からイーブンな展開が続いたが、7分にニュルンベルクはFKからGKヴォルフが前に弾いたボールをマルクライターが押し込んで先制点をゲットする。さらに12分、デュッセルドルフの右サイドを切り崩されると、SBのギーセルマンがセルフジャッジで倒れたところをフリーでクロスを上げられ、オーバーラップしたライボルトに押し込まれて2点目。

前半27分、右サイドを抜けた攻撃からのクロスをファーにいた原口がヘディング、ゴールインかと思われたのだがノーゴール、そこから味方が押し込もうとするもGKペトラクが反応してこれも弾いてしまう。その直後にも、宇佐美が中へ切れ込んでからシュートを放つもGK正面。

すると前半38分、右サイドからのクロスをファーで拾った原口が中へ返し、ギーセルマンがダイレクトで上げたクロスを中でジャンプした宇佐美がヘディング、これが上手くゴールマウスの左ギリギリに飛び込んでデュッセルドルフが1点を返し、前半を終了する。

後半もしばらくはデュッセルドルフが攻めあぐねる展開が続いたのだが、15分にインナーラップして原口からパスを受けたギーセルマンが、そのまま強烈なミドルシュートを決めてデュッセルドルフが同点に追いつく。

その後はニュルンベルクが中盤へのチェックを強化してデュッセルドルフはなかなか攻撃を組み立てられなかったが、25分にバイタルでボールを受けた宇佐美が枠外になったがミドルシュートを放つと、27分にもトップ下でボールをキープした宇佐美から右サイドを上がった原口にパス、惜しいクロスという場面を作る。

後半19分のロヴレン投入から右サイドに回っていた原口は、攻撃ではこの場面で目立ったぐらいで結局31分にニールセンと交代。デュッセルドルフではヘルタとは違って高い位置で攻撃に絡む事が出来たが、同格のニュルンベルク相手ではやっぱり守備に回る事が多かった。原口はデュッセルドルフから離れるという噂が出ているけど、このまま残っても同じ苦労をするだけだと思ったのかもしれないね。

ここからニールセンはトップ下に入り、宇佐美は右SHへとポジションを移したのだが、トップ下では消えていた宇佐美にボールが良く入るようになり、ニールセンに多くのチャンスを提供するが、宇佐美もパスを出すだけで足が止まってフォローが出来ず、完全な決定機を作るまでには至らず。

ニュルンベルクもこのままドローで逃げ切る体勢に入り、同点のまま試合終了かと思われたロスタイム、ロヴレンのアウトサイドでのクロスをニュルンベルクの選手が全く予測しておらず、アイハンが完全にフリーで抜け出し、デュッセルドルフが劇的な逆転ゴール。そしてそのまま2-3で試合終了、デュッセルドルフはブンデス2部を優勝で飾り、試合後はどちらのサポーターもピッチに降りての大団円となった。

宇佐美は来期もデュッセルドルフに残ることを熱望しており、復帰オファーをしたと報道されたガンバは即座に否定、おそらくチームもアウグスブルクから獲得を目指す相思相愛状態だが・・・この試合でもトップ下にいた時は存在感が無く、サイドに移ってから活躍したけど、必ずパスをくれる原口はいなくなるし、1部であんなにスペースを与えてもらえる機会があるのかどうか。そんな心配が杞憂になる事を願いたいけどね。