「昇格を決めた試合で、とうとう宇佐美が原口よりも優先される」ドイツ・ブンデスリーガ2部 第32節 ドレスデン-デュッセルドルフ

昨日はたまたまDAZNを見てみたら、ちょうどデュッセルドルフの試合がリアルタイムで行われていたところだったので、時系列で記録しながら試合を見てみた。

残り3試合で3位に勝ち点7差で、この試合で勝利すれば自力での昇格が決まるデュッセルドルフは、残留争いを戦っているドレスデンとのアウェイ試合。

デュッセルドルフのは前節と同じメンバーの4-1-4-1フォーメーションで、原口と宇佐美はもちろん両SHでの先発出場。対するドレスデンもフォーメーション的には4-1-4-1で同じ形。

試合はホームのドレスデンがやや押し気味で、デュッセルドルフはじっくり守ってカウンター狙いで始まったのだが、いきなり前半8分にそのカウンターから最後はノイハウスが中央でパスを受け、左サイドに狙いすましたミドルシュートを決めてデュッセルドルフが先制する。

その後はさらにデュッセルドルフがフォーメーション的には4-4-1-1のように下がった形になって、宇佐美と原口はWBのようにDFラインまで下がって守備に忙殺される展開に。

前半21分、宇佐美の右CKからボルムートが完全にフリーでゴール前に飛び込むがヘディングが上手くフィットせず。その後はイーブンな展開になり、互いにゴール前でのシーンが増えるものの、ともにラストプレイでの精度を欠く展開。

前半36分、宇佐美がワンツーから右サイドを抜け出し、角度の無いところからGKの股を狙ったシュートを放つも体に当たってしまう。前半終了間際にはドレスデンにゴール前で釘付けにされるが、何とか体を張った守りで前半を折り返す。

後半からはドレスデンがFWにコネを投入、フォーメーションを4-4-2へと変更。デュッセルドルフは特に変更なし。

後半7分、宇佐美がワンツーからPA内で相手を股抜き、ギリギリクリアされる。11分、原口はカットインからシュートもニアに外れる。

デュッセルドルフは何とかペースを落とそうと、ファールを誘ったり後ろでパスを回したり、セットプレイで時間をかけたりとするが、18分にデュッセルドルフのセットプレイ後のカウンターから1対3の場面を作られてしまい、コネに決められ同点。

後半31分。ロングボールから繋がれてコネにシュートを打たれるがロビングはバーの上で助かる。直後の32分には宇佐美じゃなくて原口がラマンと交代。確かに原口の出来は悪かったが、アクシデント無しに宇佐美よりも原口が先に退いたのは初めてじゃなかろうか。

後半38分、宇佐美がライン際でスライディング、相手のボールを上手くカット。さらに42分、セットプレイなどドレスデンの連続攻撃から最後は真ん中でシュートを打たれるもGKヴォルフがファインセーブ

相手の猛攻をしのいだ44分、デュッセルドルフはカウンターから最後はヘニングスがニアへ針を通すようなミドルを決めてデュッセルドルフがリード。最後まで宇佐美が残りかなと思ったけど、残念ながらロスタイムに時間稼ぎの交代。そしてデュッセルドルフが王手から一発で無事ブンデスリーガへの昇格を決めた。

原口は相変わらず守備の貢献度が高く、試合の流れを読んだ的確なポジショニングで攻守に良く絡んでいたが、さすがに疲れが溜まっているのかクロスやラストパス、シュートといった得点に繋がるプレイに精度を欠いた。

宇佐美も果敢にスライディングタックルをするなど守備での意欲は高かったが、今日の試合についてはパスを出した後の動き出しが少なく、そこでスペースに動いてリターンをもらえばチャンスだったのにという機会が多かった。ただ、2人に囲まれても技術でパスを繋げるので、味方が信じて前に走るなど信頼度は非常に高い。

原口と宇佐美は明らかに互いを意識してパスを出し合っており、デュッセルドルフは来期でもチームに残れるように移籍交渉を行う意思を見せているようだが、宇佐美はともかく原口はちょっと厳しいのではという見方がされている。果たして来期も2人のコンビが見られるのだろうか。