今期のACLでJリーグ勢が低調なのは、DAZNマネーの副作用?

家のケーブルテレビを解約してからは、日テレがACLを有料放送契約のエサにしているおかげで試合を見れてないのですが、今期は残念ながらグループリーグを突破したのは鹿島のみになってしまいましたね。

以前から、ACLの賞金額に比べてクラブ側の遠征費用などの持ち出しが多いため、どのクラブも表立っては表明していないものの、ACLよりもJリーグを優先している気配は色濃かったのですが、昨日の広州恒大戦でセレッソがサブメンバー主体で負けた事に対し、尹晶煥監督がはっきりとリーグ優先と明言してしまいましたね。

セレッソ散った…主力不在で見せ場欠き、ACL1次リーグ敗退― スポニチ Sponichi Annex サッカー

一応、Jリーグ側としてもACLに出場するクラブはルヴァンカップのグループリーグを免除、そして金曜開催でスケジュールに柔軟性を持たせるという施策は行っていましたが、今期はワールドカップ開催による過密日程も相まって、優先順位を付けざるを得ない状況になった様子です。

そしてもう1つの大きな要因は、DAZNマネーでしょう。それによってJリーグで上位に入る事による旨味が、ACLで勝ち抜くよりもさらに大きくなってしまった事は間違いありません。DAZNのおかげでクラブが潤う事で、ACLへの余力を稼げるかなと思ったのですが、残念ながらそれは甘い見通しでした・・・

「日本人の歩みは遅い」 ハリルホジッチがクロアチア紙に語った本音〈全訳〉 | 文春オンライン

先日、リトアニア在住のスポーツライターである長束恭行さんが、クロアチアの地元紙に対して解任直後のハリルホジッチに対するインタビューを訳されたものが上記にまとめられていましたが、ACLを軽視するクラブの姿勢が、代表の国内組がデュエルやフィジカルサッカーに勝てない原因を作っているように思います。

長い目で見れば、代表が強くなる事や、ACLで日本勢が勝つ事でマスコミや世間の注目を浴びて、日本サッカー界がさらに大きなマーケットへと発展するはずだと思うのですが、どちらも近視眼的なマネーの論理で目先の利益確保に走り、徐々にゆでガエル化、ガラパゴス化している事が残念でなりません。

しかし思いつく有効なの方策としては、DAZNにACLの放映権を買い取ってもらい、賞金額を大幅アップしてもらう事ぐらいしか考えられないのが悩みどころですなあ・・・