「決定力不足のイタリア、VAR様様でテストのイングランドにかろうじて引き分け」国際親善試合 イングランド-オランダ
- 2018.03.29
- その他戦評
昨日は、スカパーでやっていたウェンブリー・スタジアムで行われたイングランド対イタリアのテストマッチを観戦。
前の試合はオランダに1-0で勝利したイングランドは、メンバーを5人入れ替えてヴァーディとスターリングを2トップにした3-1-4-2のフォーメーションというテスト的な布陣。一方、アルゼンチンに0-2で敗れたイタリアも4人を入れ替え、インモービレの1トップにインシーニェ、カンドレーヴァを配した4-3-3の形で臨んだ。
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まず試合開始直後に、インモービレがスルーパスに抜け出すも余裕があり過ぎたのか、ボールを足元で落ち着かせているうちにシュートまで行けず、すぐ後にもストーンズの不用意なキープをインモービレが奪うがギリギリカットされる。さらに前半17分にも右からのクロスをインモービレがフリーでヘッドもバーの上と、イタリアとは思えない決定力不足を発揮。
イングランドも慣れない3バックでビルドアップに苦しんでいたが、前半23分にカウンターからスターリングのスルーパスに抜け出したヴァーディがシュート、これはイタリアGKドンナルンマがセーブしたが、その3分後にやはりカウンターからスターリングがパローロにファールで倒され、リンガードの早いリスタートからヴァーディが抜け出し今度はニアにゴール。その後もイングランドのペースが続き、ヤングのシュートなど決定的なチャンスはあったが決められず前半を終了する。
後半もイングランドのプレッシングが早く、イタリアは反撃に出たいところだが前線が3バックに封じ込まれてなかなか攻撃の形を作れない。イタリアは中盤で攻撃を作れない分、ボールがイングランド陣内に入ったら高い位置からプレスをかけてセカンドボールを拾う作戦に出るも、良い形でボールが奪えずシュートまで持って行けない。
しかし後半30分を過ぎるとイングランドのペースが落ちてプレッシングのゾーンが下がり、この試合で初めてイタリアがボールを支配するようになり、インシーニェが2列目から抜け出しシュートという惜しい場面を作る。すると後半39分に、途中出場のんキエーザが単独のドリブルで持ち込み、PA内で倒れて一度はCKの判定になったのだが、VARによってタルコフスキーがキエーザの足を踏んだとみなされPK、インシーニェがきっちり決めてイタリアが同点。
その後はホームで勝利が欲しいイングランドがガンガンとプレスを仕掛けに行くが、こうなるとイタリアはのらりくらりとプレッシャーを外す伝統のプレイで最後まで粘りきり、そのまま1-1で試合終了。
イタリアは序盤の決定機を1つでもモノにできれば、イングランドはVARが無ければまず見逃されていたファールで同点と、どちらも消化不良気味な内容と結果になってしまったが、マリ戦、ウクライナ戦を見たこちら側からすれば、ラストパスの精度とタイミング、クロスの正確性は羨ましい限りだなあと思いました、マル。
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