これからは、日本人選手が”オワコン・ドイツ”よりもスペインへ移籍する時代になるのかも?

昨日はちょっと外で食事をした後、9時半ぐらいに自転車で帰宅したわけですが、あまりの寒さにすっかり消耗してしまい、凍えきった体で風呂に入って酒を入れたとたんにガッツリ寝落ちしてしまいました。

なので、ちょっとサッカー関係のニュースからピックアップしてみますと、乾のビジャレアル移籍について、本人はエイバルとの延長を望んでいるのにクラブ側が放出を示唆するという、ちょっと不思議な状況になっていますね。

通常の場合、活躍している選手がクラブと契約延長をする=年俸のアップを意味するわけですから、エイバル側がそれは難しいと音を上げているのかもしれません。エイバルのスタジアムは、JリーグではJ2規格にさえ足りない6267人が収容人数ですし、いくらクラブが順位を上げても使える予算に限界があります。

たとえ乾本人が残りたくても、代理人はより高い契約を結んだほうが手数料で儲けられますし、もしビジャレアルが倍ぐらいの年俸を提示して来たら断るのは難しくなるかもしれません。エイバルと契約を延長した上で、ビジャレアルに移籍金を払ってもらうという手段もありますが、それもエイバルからの評価があっての話ですからね。

しかしそれにしても、かつては日本人選手が必ず憧れるのに、日本人が一番通用しないリーグと言われていたスペインで、柴崎や乾のように同国内でステップアップが可能な選手が出て来ているのは非常に感慨深いです。

その最も大きな原因と考えられていたのが、他国では日本人の長所と見られているテクニックや俊敏さがスペインでは全く利点にならないのと、未だに4バックの組織だったゾーン・ディフェンスが主流であるため、語学と戦術理解度が足りない日本人をわざわざ監督が使おうとは思わないという点でした。

確かに、柴崎も乾も最初はポジショニングが酷いものでしたが、今ではすっかり戦術面ではチームの優等生になっています。元来監督の指示に素直な日本人選手は、きちんと戦術を教えればモノになるという認識がスペインリーグのクラブや監督の間に広がりつつあるのかもしれません。

逆に、これまでは日本人のすばしっこさが重宝されて移籍市場の中心となっていたドイツは、センターラインに大柄な選手を置くことが鉄則となっているため、日本人選手はだいたいサイドに追いやられてセンターフォワードやアンカー、センターバックでは起用されず、代表でもそれらのポジションの選手が居ない事態になっています。

そして戦術面でも、ドイツは1部リーグの下位や2部だと選手を配置して後はおまかせみたいな監督が多く、宇佐美や浅野のような戦術理解度が足りない選手は、放置された挙句に出番を失うパターンが増えて来ています。乾や酒井宏樹は、ドイツを出てからポジショニングを理解するようになったぐらいですからね。大迫と武藤はずっと戦術的には放ったらかしですし、清武もドイツでもうちょっとマシな指導者に当たっていれば、セビージャで苦労する事は無かったかもしれません。

トゥヘルやナーゲルスマン、テデスコのようにドイツの若手指導者は戦術オタクぶりを発揮していますが、これからドイツへの移籍を検討する場合、しっかりクラブや監督の手腕を見定める必要があるのではないでしょうか。