長友のガラタサライ移籍は、日本サッカーにとっても世界の戦術的にも1つの時代が終わった証明である

スポンサードリンク

昨日、ヨーロッパの冬の移籍市場が締まり、インテルで出番を失っていた長友がトルコのガラタサライに移籍する事が発表されました。一応、形式ではレンタルという事になっていますが、年齢から考えて事実上の一方通行である可能性は高いでしょう。

私にとっても冒険だ!|平愛梨オフィシャルブログ 「Love Pear」 Powered by Ameba

長友佑都のガラタサライ移籍の裏にあった親友スナイデルの助言「考えずに行け」 (GOAL) – Yahoo!ニュース

ガラタサライの監督はファティ・テリムで、長友のようなプレイスタイルを好む事は間違いないでしょうし、あのクソ暑いぐらいに熱狂的なファンが詰めかける、ガラタサライのスタジアムで長友がプレイするのは楽しみではありますが、やはりこれで20年間続いていたセリエAの日本人選手在籍記録が途絶えてしまうのは、中田英寿がペルージャに移籍した時から苦心してPerfecTVのアンテナを設置したりして活躍を追い続けて来た私にとっても、ひときわ寂しいものがあります。

しかし残念ですが、監督の好み云々ではなく世界的な戦術の潮流として、既に長友のような小兵SBが高いレベルのリーグで生きて行くには難しい時代になっているのも事実です。

欧州のトップリーグで、一時期は炎が広がるように流行した3バック戦術が、これまた潮が引くように退潮して行き、今はまた4バックが主流になっている事はここでも散々書いて来たわけですが、それは単に昔の4バックにただ戻ったわけじゃないんですよね。

3バックが一時期4バックに対して優位に立ったのは、攻撃時に5トップになる事で4バックに対して数的優位を作り、SBの外側で前線に上がったWBが基点を作って攻める形が効果的だったからです。それも単純にクロスを上げるのではなく、WBに対して守備側のSBがチェックに来た時に内側のCBとの間に生まれるスペース、いわゆる「ニアゾーン」を利用する攻めが猛威を振るいました。

ゾーン・ディフェンスのセオリーでは、ニアゾーンが空いた場合はボランチの一角が下がったり、SHがニアゾーンへ飛び込む選手に付いて行くなど中盤のスライドで対応する事になってますが、それを確実に遂行出来るのはアトレティコ・マドリーなどスペインリーグの一部チームぐらいで、ほとんどのチームは対応しきれず簡単にニアゾーンから崩されてしまっていました。

そこで対応策として考えられたのが「SBのCB化、SHのSB化」です。つまり、相手のWBが上がって来てもSBは4人目のCBのようにPAの幅から外に出ず、代わりにSHがSBの位置まで下がるという形で、中盤が横にスライドせず縦の選手だけで対応できるので、戦術練度が低いチームでも3バックに対抗できるようになりました。逆に3バックは、3トップを当てられてビルドアップに苦しむ事が多くなり、徐々に劣勢となりつつあります。

従って、SBはCBのように身長が高くてフィジカルがあり、ビルドアップが可能な選手、SHは運動量があってなおかつスピードやドリブルなど単独で崩せる選手が求められるようになっているのです。そう考えると、日本人選手の中でも酒井宏樹や原口、乾、中島翔哉が高い評価を受けている理由が分かるはずです。逆に、長友や宇佐美のような選手に対する需要はますます少なくなるでしょう。

今後、背の低い選手が生きる道はドリブラーとしてSHやWBになるか、稀有な得点力があればトップ下ぐらいになってしまう可能性は高いです。単にテクニックが優れているだけの日本人選手にとっては、さらに厳しい時代がやって来る事は避けられそうにありません。

スポンサードリンク

↓よろしければ、応援の2クリックよろしくお願いします。

サッカー ブログランキングへ
にほんブログ村 サッカーブログへ
にほんブログ村

関連記事

「研究されて得点ができないチームを救うのは、長友の必殺技なんじゃ?」コッパ・イタリア 準々決勝 ミラン-インテル

昨日はサッカーはいいかなと思って、夜はレコード大賞を見ていたんだけど、...

記事を読む

「ますますチームから”守備友”化を求められてしまう長友」イタリア・セリエA第11節 ヴェローナ-インテル

同じ都市を本拠地としながら、最近は新参のキエーヴォに水を開けられ、すっ...

記事を読む

「長友のように、サイドバックが”遠くを見るプレイ”をする重要性」イタリア・セリエA 第10節 インテル-サンプドリア

一昨日にナポリ戦を見たところなんだけど、想像以上にインテルが良いチーム...

記事を読む

「これこそが、”嫌われ者”長友が監督に重用される理由」イタリア・セリエA 

既に第10節のサンプドリア戦は終わっているのだが、開幕から破竹の8連勝...

記事を読む

新着記事

「温存の酒井は出場即アシストの余裕、チームも快勝で絶好調」UEFAヨーロッパリーグ ベスト32第1レグ オリンピック・マルセイユ-ブラガ

こちらも決勝トーナメントが始まったヨーロッパリーグ。酒井が所属するマル...

記事を読む

「確かな切り札を持つレアルと、札があっても使い方が分からないPSG」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ レアル・マドリー-パリ・サンジェルマン

今期のチャンピオンズリーグで、優勝候補と見られるレアル・マドリーとパリ...

記事を読む

「イタリア凋落の象徴になってしまうのか、外弁慶で蘇るのかユベントス」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ ユベントス-トッテナム・ホットスパー

昨日は飲み会からの帰宅後に酔っ払った状態で観戦したため、レポートは簡単...

記事を読む

「バチュアイゴールも残る攻撃面の課題、香川の”走らされ問題”はいつ解決するのか」ドイツ・ブンデスリーガ第22節 ボルシア・ドルトムント-ハンブルガーSV

ひとまず前節は新加入のバチュアイがゴールを決めて引き分け地獄から脱出、...

記事を読む

「バルサ相手に前回のようなヒーローにはなり損ねた柴崎」スペイン・リーガエスパニョーラ第23節 バルセロナ-ヘタフェ

現在リーガでは勝ち点9の差を付けて圧倒的な首位に立っているバルセロナ相...

記事を読む



蹴閑ガゼッタ(旧TOP)
RSSフィード
「温存の酒井は出場即アシストの余裕、チームも快勝で絶好調」UEFAヨーロッパリーグ ベスト32第1レグ オリンピック・マルセイユ-ブラガ

こちらも決勝トーナメントが始まったヨーロッパリーグ。酒井が所属するマル...

「確かな切り札を持つレアルと、札があっても使い方が分からないPSG」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ レアル・マドリー-パリ・サンジェルマン

今期のチャンピオンズリーグで、優勝候補と見られるレアル・マドリーとパリ...

「イタリア凋落の象徴になってしまうのか、外弁慶で蘇るのかユベントス」UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16第1レグ ユベントス-トッテナム・ホットスパー

昨日は飲み会からの帰宅後に酔っ払った状態で観戦したため、レポートは簡単...

「バチュアイゴールも残る攻撃面の課題、香川の”走らされ問題”はいつ解決するのか」ドイツ・ブンデスリーガ第22節 ボルシア・ドルトムント-ハンブルガーSV

ひとまず前節は新加入のバチュアイがゴールを決めて引き分け地獄から脱出、...

「バルサ相手に前回のようなヒーローにはなり損ねた柴崎」スペイン・リーガエスパニョーラ第23節 バルセロナ-ヘタフェ

現在リーガでは勝ち点9の差を付けて圧倒的な首位に立っているバルセロナ相...

→もっと見る

PAGE TOP ↑