「岡崎のおかげで乾がゴールゲッターに変身?」スペイン・リーガエスパニョーラ第17節 エイバル-ジローナ

今年は既に天皇杯の準決勝が終わってしまい、サッカーファン的にはプレミアリーグぐらいしか試合が無くてちと寂しい年末。昨日は乾が2ゴールを挙げたらしいエイバル対ジローナの試合をDAZNで観戦。

リーグ戦はここ5試合で4勝1分と絶好調のエイバルは、その快進撃のきっかけとなった右SHのアレホが怪我で欠場、代わりにペーニャが入った4-4-2で、アウェイのジローナは3-4-2-1のフォーメーションにして来たのだが、いきなりジローナはその選択が裏目に出る。

試合開始わずか1分、左サイドのスローインから味方がヒールが流したボールを乾が受け、カットインから相手の股を抜いたシュートがニアに決まって電光石火の先制点を決めると、10分には乾が左サイドでボールをキープ、オーバーラップして来たアンヘルにヒールパス、ダイレクトのクロスがファーに待っていたシャルレスにピンポイントで合って2点目。どちらもジローナの3バック両脇のスペースを上手くエイバルが使ったゴールだった。

2点のビハインドを負ったジローナは、ボールを奪うと前線へと早めにボールを入れるサッカーで攻勢に出ると、25分にサイドチェンジからの流れでPAやや右側の位置でファールをもらうと、これをティモールが見事な直接FKをゴール右上に決めてジローナが1点差に戻す。

その後は、前半30分に乾がPAすぐ外側でドリブルで仕掛け、マッフェオに倒されイエローカードを与えたり、34分には左サイドからカットインした乾がゴール前でスルーパスを狙うなど、エイバルに攻撃の見どころはいくつかあったがスコアは動かず後半へ。

ジローナは後半から3-1-4-2気味の形にして逆転を狙ったが、追加点を奪ったのはエイバル。後半8分にロングボールをシャルレスが流してキケ・ガルシアが持ち込み、シュートはジローナGKボノが弾いたものの、ファーサイドに詰めていた乾が楽々と決めてエイバルが3点目。

後半28分には右サイドのペーニャが前を向いた時に乾がフリーで走り込んでいたが、ペーニャはそのままシュートを打って外し、32分にも乾がフリーで待っていた場面でクロスが明後日の方向へ飛んだしまい、残念ながら乾のハットトリックはならず。

試合は後半ロスタイムに右サイドへのロングパスにペーニャが抜け出し、シュートはボノがストップしたがこぼれ球を拾ったロペスのクロスがファーに流れたところをジョルダンが押し込みダメ押しの4点目、そしてそのまま試合終了。エイバルはジローナとの順位を逆転、10月半ばには降格圏寸前だった順位をとうとう7位にまで押し上げた。

乾は岡崎のアドバイスを聞いて積極的にゴール前まで詰めるようになったそうだが、この試合の2得点もまさにその意識が結実したプレイと言え、このまま乾に得点感覚が生まれてくれば、絶対的なストライカーがいない現在の日本代表にとって心強い存在になってくれるだろう。同様にシュートが決まらない病にかかっている香川も、乾に刺激されて感覚が戻ってくればいいのだが。