「モンバエルツ監督はACLと天皇杯を置き土産に出来るのか」天皇杯 準決勝 横浜Fマリノス-柏レイソル

一昨日は忘年会で酔っ払ってサッカーなんか見る余裕すら無く撃沈、そのおかげで天皇杯の準決勝第1試合の録画を忘れてしまったので、自然と第2試合の横浜Fマリノスと柏レイソルの試合を見ることに。

フォーメーション的にはどちらも4-2-3-1のゾーン・ディフェンスがベース。しかし局面ではマンマークし合う忙しい展開の試合になったが、いきなり前半11分にセンターサークル付近からハモン・ロペスの思い切ったロングシュートが、前に出ていた横浜GK飯倉の頭上を超えて決まり、柏レイソルが先制点を挙げる。

反撃に出たい横浜だったが、ショートパスで繋ぐ柏の攻撃にサイドがジリジリと押し下げられ、仕方なく縦パスを1トップのウーゴ・ヴィエイラに集めるのだが、柏はCBと大谷がそこを狙ってしっかりパック、多勢に無勢でボールを奪われカウンターまで持ち込めず、マルティノスもイライラ来ているのか度々ファールをアピールするなど苦しい展開。

柏は前半34分に相手のパスミスを拾ってシュート、42分にはカウンターからパク・ジョンスのマークを振り切ったクリスティアーノがPA内からシュートを放つ決定機を作ったがゴールならず。ここで追加点が決まっていれば試合はレイソルのものになったはずだった。

後半早々に扇原が怪我で退き、天野がボランチに下がって伊藤翔がトップ下に投入、横浜にとっては不要な交代だったのだが、これが試合の流れを変える。伊藤翔がサイドのスペースに流れて体の強さを活かしてボールをキープ、前半は孤立していたマルティノスが高い位置で基点になり始め、徐々に柏を押し込むようになって行く。

すると後半24分、伊藤翔から左サイドに上がって来た下平にパス、そして下平のクロスがニアにフリーで飛び込んだ伊藤翔の頭にきっちり渡り、横浜Fマリノスが試合を振り出しに戻す。その後は再び柏がボールを支配し、横浜がカウンターを狙う形になるがスコアは動かず、試合は延長戦に突入する。

延長前半もペースは柏。サイドが相手陣内深くまで入って横浜を完全に包囲し、パスを左右に回しながら守備の穴を狙う展開。しかしそこに立ちはだかったのが飯倉だった。11分にクロスから竹富に至近距離からジャンピングボレーを打たれるも弾き飛ばし、12分には連続でミドルを打たれるもきっちりセーブ、柏に勝ち越しを許さない。

そして互いにチャンスを作りながらも決め切れず、PK戦へと意識が移りかけた延長後半13分、横浜は自陣でボールを奪ってからカウンター、右サイドに飛び出した遠藤がドリブルからウーゴ・ヴィエイラにスルーパス、ワントラップで鎌田を交わすと冷静にシュートを流し込み横浜が勝ち越しに成功する。

柏は延長後半ロスタイムにロングスローからキム・ボギョンが決定的なバイシクルシュートを放ったが、これも飯倉が素晴らしい反応で間一髪セーブ、そして試合終了。第1試合では同じく延長でセレッソが神戸を振り切り、これで元日決勝のカードは横浜Fマリノス対セレッソというカードになった。

ACL出場権争いでは、セレッソが既にリーグ3位で出場を決めているため、天皇杯決勝で横浜が勝てば自力で出場権獲得、逆にセレッソが勝てばリーグ4位の柏に出場権が回って来る事になる。既に退任が決まっているモンバエルツ監督が、チームにACLとタイトルを置き土産にする事が出来るのか、いろいろ興味深い決勝戦になりそうである。