「チームはアウェイで大勝、小林祐希は代表に値する貢献は出来たか?」オランダ・エールディビジ第12節 トゥウェンテ-ヘーレンフェーン

公式戦の5連敗を含む6試合勝ち星が無いヘーレンフェーンと、未だ勝ち点9のままで下位に沈むトゥウェンテとの対戦。欧州遠征に招集されなかった小林祐希は4-2-3-1のダブルボランチとして先発出場。

試合はアウェイながらヘーレンフェーンがボールを保持し、トゥウェンテが自陣にゾーンを引いてボールを奪うと前線にロングボールを蹴る流れで進み、小林も中盤で良くボールに絡むのだが、そこからのパスが相手に引っかかったりと、なかなか決定的な場面を作れない。

しかしそこで「違い」を見せたのが、鳴り物入りでレアルに入団したものの出番に恵まれずヘーレンフェーンにレンタルされた”神童”ウーデゴーア。前半22分に小林からのリターンパスを受けると、絶妙なタイミングで前線にスルーパス、グーチャンネジャドのシュートはGKに阻まれたが決定機を演出する。そしてその直後に、ショートコーナーからヘーフが上手く足先で後ろに流すゴールが決まってヘーレンフェーンが先制する。

その後は一進一退の攻防が続いたが、前半43分に中盤でボールを持ったウーデゴーアからオーバーラップして来た右SBダンフリースにサイドチェンジが通り、折り返しのクロスは相手にクリアされたが、こぼれ球をフラープがダイレクトで蹴り込み2点目をゲットし、前半を折り返す。

後半はビハインドを負ったトゥウェンテが前線から激しくプレスをかけて来るようになり、ボールを奪うと素早く攻め切る攻撃にヘーレンフェーンが圧倒され、何とかゴール前でしのいでもセカンドボールを拾われる苦しい展開。

しかしここでもチームを救ったのはウーデゴーア。GKがかろうじて弾く強烈なミドルでチームにムードを蘇らせると、中盤でのドリブルでイエローを誘発、相手のマークから入れ替わってグーチャンネジャドに絶妙のスルーパスと持てるポテンシャルを余すこと無く発揮、後半16分にはスハールスのスルーパスをGKが蹴り出したボールを拾って流し込み、ウーデゴーア自身が3点目のゴールを決める。

試合終了間際にも、GKからのボールをSBシュミットがダイレクトでロングパス、このボールに反応したフェールマンがDFのマークを抜け出し、GKの股を抜くダメ押しゴールを決めてヘーレンフェーンが4-0で快勝、リーグでの順位も10位から8位へと浮上した。

この大勝の中で小林祐希はどうだったかと言うと、守備にはしっかり戻って貢献は見せていたものの、攻撃面ではボランチでコンビを組んでいるスハールスが主に絡んで、小林はバランスを取って後ろに控えるシーンが多く、残念ながらハリルホジッチが求めるようなインテンシティは見られななかった。このままだとロシアW杯出場メンバーで選ばれるには相当厳しいんじゃないだろうか。