「欧州では強豪国ほど、自由で創造性のあるサッカーとは無縁なのだ」ロシアW杯欧州予選 グループA フランス-ベラルーシ

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ホームでベラルーシ相手に2-1と聞くと、よほどW杯出場のプレッシャーに負けてしょっぱい試合になったように思えてしまうのだが、いざ試合を見てみると想像とは全然違っていた。

現実的には、序盤からフランスがチャンスを量産し、ジルーのバーに当たったヘッドなど前半20分までに3点は取れそうな決定的なチャンスがあり、27分にバイタルでパスを受けて反転したマチュイディからグリースマンにスルーパスが通って先制すると、33分には相手のミスパスを拾ったグリーズマンからジルーが競り合いながらシュート、これがDFとジルーの足で跳ね返ってゴールインで2点目。

おそらくオランダとスウェーデンの試合経過を知っていたのだろうが、その後はフランスが露骨にペースを落とし、ちょっと気を抜きすぎたおかげで44分にクロスを中で合わされて失点してしまったが、後半は終始試合をコントロール、ベラルーシは後半ロスタイムにクロスからニアでシュートを放ったが枠外、フランスが2-1の勝利でW杯出場を飾った。

それにしてもこの試合を見ていて痛感するのは、引いた相手を崩す手段と、試合をコントロールして落ち着かせる手段についての、日本とフランスの共通理解、戦術意識の差である。

フランスが、4-5-1で自陣にコンパクトなゾーンを引いて堅く守るベラルーシに対して行ったサッカーは、攻撃陣がワイドに開いて大きく速くパスを回し、相手のゾーンを動かして出来た隙間に縦パス、もしくはサイドの高い位置で基点を作ったら、必ずSHかSBが交互にニアゾーンへ飛び込みパスを繋げ、マイナスのクロスやドリブルで崩し切る。本当にこれだけである。

日本のように、狭く小さなエリアでショートパスを回すだけでは、相手のゾーンは動かずバイタルに穴が出来ないし、ニアゾーンに飛び込めるスペースも生まれない。結果的に狭い穴に無理やりワンツーで仕掛けてみてボールを取られ、後ろに出来た大きなスペースを使われてカウンターといういつものパターン。

ビルドアップも、フランスの選手は中盤でパスを受けると、前を向いたりドリブルでマークを剥がせるかどうかを常に判断し、前に走り出すFWがいれば必ずミドルパスを合わせるといったように、常に選手の意識が前を向いて、プレイの優先順位が決められている。まず最初にバックパスありきな日本のビルドアップとは全然違う。

そしてフランスのペースの落とし方も、基本的にはハイペースの時とサッカーの質はほとんど変わらない。攻撃時にニアゾーンへのオーバーラップを無くしてSBが自陣のスペースを埋めている事と、プレスをかけるゾーンの位置が少し下るぐらいである。

ハイチ戦で2点を取った後のように、攻撃陣は前に残ってボールをキープしたい、守備陣はラインを下げて楽をしたいと、どちらも逃げの姿勢で前後が分断、中盤に広大なスペースを作ってみすみす相手に反撃を許してしまう日本。

トルシエからジーコ時代、そしてザックジャパンと、日本ではテクニックのある選手が創造的に自由なプレイをする「自分たちのサッカー」がもてはやされたが、ネイマールやメッシのような選手がいればともかく、欧州では強豪国ほど”自由が無い”、”型にはまった”サッカーが徹底されている事が良く分かる。

日本においてサッカーという競技が、甲子園に象徴される集団的な野球に対するカウンターカルチャーとして存在してきた歴史があるからなのだろうが、トルシエ時代から全く論調が変わってないマスコミのハリルホジッチ批判を見ていると、おかしなリベラリズムからいつまでも脱却しきれないのは極めて残念である。自由と創造性は、現代サッカーにおいてチームをバラバラにする方向にしか働かない事を、いい加減学んでも良いような気がするのだが。

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2017/10/14 | ワールドカップ

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