「エジプト歓喜の裏にガーナの歯ぎしり、ウェールズは60年ぶりの悲願ならず」ロシアW杯予選、各地区の状況

先週から今週にかけて各大陸で予選が行われ、いよいよ出場国の大勢が判明しつつあります。

アフリカ予選

5グループの4カ国のうち1位通過しか出場できない、相変わらず過酷なレギュレーションのアフリカ予選。何が嫌かというと、1戦の重みが極めて大きいので、八百長の入り込む余地が大きいことなんですよね。実際、今回もガーナが被害にあったようですし・・・

第5節で出場を決めたのはグループBのナイジェリアとEのエジプト。28年ぶりの出場を決めたエジプトは後半43分に追いつかれながら、ロスタイムにPKを獲得して勝利というしびれる試合になったみたいですね。もしガーナが勝ってエジプトがドローだったら、最終節はガーナホームでの直接対決だっただけに、さらにガーナは納得出来ないでしょう。

あとのグループでは、Aはチュニジアが勝ち点3差の状態で最終節がホームの最下位リビア戦なので堅そう、Dは2位と2差のセネガルが最下位南アフリカとホーム戦で取りこぼさなければ。Cは首位モロッコと2位コートジボワールの直接対決、しかもコートジボワールホームという熱戦が待っています。

北中米カリブ海予選

崖っぷちだったアメリカはパナマに4-0で快勝し3位に浮上、コスタリカはホンジュラスにドローながら2位確定で本番出場が決定。

最終節はアメリカがアウェイでトリニダード・トバゴ、勝ち点2差のパナマはホームでコスタリカ、同勝ち点で5位のホンジュラスもホームでメキシコとの試合。対戦相手との力関係的にはアメリカ有利ですがアウェイですし、パナマとホンジュラスはどちらも出場が決定しているチームとの試合なので、メンバーやモチベーション的な面で波乱がありそうな様子ですね。

欧州予選

まずグループA、B、Hは第9節が行われました。

グループAはフランスがブルガリアに勝ってガッチリ首位キープ。最終節はベラルーシなのでまず勝ち抜けは固いですね。崖っぷちのオランダはベラルーシとのアウェイ戦に勝ったものの、2位のスウェーデンがルクセンブルクに8-0で大勝したために、オランダがプレーオフへ進むためには何と最終節の直接対決で7点差以上の勝利が必要という、事実上の白旗になってしまいました・・・

Bはスイスとポルトガルが難なく勝利。最終節は両者の直接対決で、現在はスイスが勝ち点3の差を付けていますが、ポルトガルが得失点差で上回っているので、ホームのポルトガルは勝利すれば出場決定。最終節の中で最も熱い試合になりそうです。

Hは既にベルギーが勝ち抜け。2位のボスニア・ヘルツェゴビナはそのベルギーと対戦して敗れ、ギリシャがキプロスに勝利したために順位が逆転。ギリシャの最終節がジブラルタルなので、ボスニア・ヘルツェゴビナにとってはかなり厳しい状況になりました。

そしてグループC、D、E、F、G、Iについては、最終節が行われました。

グループCは既に決まっていたのでスルー、Dはセルビアがジョージアに辛勝で勝ち抜け、ウェールズとアイルランドの直接対決は、何とホームのウェールズが負けてアイルランドが逆転出場。60年ぶりの出場がかかっていたウェールズはまたしても悲願ならず、ベイルの欠場が響きましたね。

Eは首位のポーランドがモンテネグロに手堅く勝って出場決定。2位のデンマークはルーマニアに引き分けましたがモンテネグロが負けたので自動的に2位が確定。

Fのプレーオフ争いは、2位のスコットランドがスロベニアに痛恨の引き分け。これでマルタに3-0で勝ったスロバキアが勝ち点で並んで得失点差で上回り逆転。ただしスロバキアは勝ち点が他のグループに比べて引くのでまだプレーオフは確定せず。Gはどちらも辛勝ながらスペイン1位、イタリア2位が確定。

そして激戦のグループIは、前節で首位に立ったアイスランドがコソボに勝って首位通過、2位はアウェイのクロアチアがウクライナに2-0で勝って意外とあっさりワンツーで決まってしまいました。