「十八番の”クリスマスツリー”と共に心中したのは本望か」UEFAチャンピオンズリーグ グループB パリ・サンジェルマン-バイエルン・ミュンヘン

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ネイマール、カバーニ、ムバッペという世界最強クラスの3トップを擁するPSGに対して、アウェイのバイエルンがどういう戦いを見せるのか注目された試合だったが、リベリとロッベンをスタメンから外したアンチェロッティの賭けは見事に外れて結果は3-0でPSGの圧勝、この敗戦を受けてバイエルンはアンチェロッティの解任を決めてしまった。

バイエルンが採ったフォーメーションは4-3-2-1のいわゆる「クリスマスツリー」。アンチェロッティがミラン時代に黄金期を作り上げた、言わば彼にとっての十八番と言える戦術だったのだが、結果的にこれが命取りになってしまったのだから皮肉なものである。

ミラン時代のクリスマスツリーは、ワールドクラスのゲームメイカーであるピルロをアンカーに、両脇を経験豊富で運動量とデュエルに長けたアンブロジーニが固めていたのでバランスが取れていたのだが、バイエルンの場合はチアゴ・アルカンタラ、ビダル、トリッソで、特にネイマールのサイドに23歳と若いトリッソを置いた事がいかにも悪手であった。

クリスマスツリーの場合、ウイングが中に絞る分サイドのスペースはインサイドハーフが主にケアをしなければならないのだが、前半2分にトリッソが釣り出されてチアゴがサイドをカバー、そこをネイマールに軽く突破されて細かいタッチのドリブルからファーサイドをオーバーラップして来たダニ・アウヴェスへパスを出され、あっさり先制点を許してしまう。

その後はバイエルンがボールを支配してサイドから数多くのチャンスを作るのだが、前半12分にミュラーが飛び込んで合わせたシュート、19分のCKからハビ・マルティネスのボレー、22分のレヴァンドフスキと連続して訪れた決定機をモノに出来ず。そうやって相手が前がかりになったところでPSGはネイマールからムバッペに主役交代。

レンタルとは言え実質的には236億円で移籍したムバッペは、スピードが注目されているが本当に脅威なのはバランスを崩さず急減速できる身体能力である。前半31分にムバッペのカウンターからの抜け出しに、バイエルンの選手2人が対応したにも関わらず、止まってからのターンに誰も付いて行けずあっさりカバーニにパスを出され、ダイレクトでコースに決めてPSGが2点目。

後半にアンチェロッティはトリッソとハメス・ロドリゲスを下げてルディとコマンを投入、レヴァンドフスキの下で窮屈そうにプレイしていたハメスと異なり、コマンはよりウイング的なポジションでさらにサイド攻撃を強化するが、6バックで守るPSGの中央をなかなかこじ開けられない。後半4分にハビ・マルティネスがドフリーでヘディングするチャンスはあったのだがやっぱり得点ならず。

逆に後半18分、またもカウンターからダニ・アウヴェス、ムバッペとパスが繋がり、ムバッペの切り返しにアラバが背中を向けさせられてしまい、バイエルンDFがかろうじて足に当てたものの、そこに突っ込んできたネイマールに押し込まれて3点目。これでほぼ勝負は決まってしまった。

バイエルンは最後の最後になったロッベンを投入、ここに来て自慢のクリスマスツリーを放棄して4-3-3にして来たアンチェロッティだったが、3点差になってからでは時既に遅し。ロスタイムのレヴァンドフスキのFKもGKアレオラのナイスセーブにあってバイエルンは最後までゴールを決められず試合終了。

ただ結果ほどバイエルンの内容が悪かったわけではないんだけどね。先制点を奪われてPSGの大得意なカウンター戦術に持ち込まれた、チャンスにことごとく決められなかった、選手起用の賭けが裏目に出た、という3つの不運が重なってしまった。まあ、そういう運の巡りというものが監督業には意外と重要だったりするので、ここで解任というタイミングは仕方ない面もあるのかなと。

次期監督にはあのトゥヘルの名前も挙がっているみたいだが、ラームとシャビ・アロンソというチームの核が抜け、守護神のノイアーは長期離脱中、ロッベンやリベリ、レヴァンドフスキ、ミュラーという自己主張の激しい選手が残った中で立て直すのはなかなか大変だと思うけどね・・・はてさて。

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