「レガネスが仕掛けた、スペインらしからぬ塩サッカーを打ち破った乾のクロス」リーガ・エスパニョーラ第4節 エイバル-レガネス

まだリーガで1得点しか挙げられず3試合で勝ち点1のエイバルと対戦したのは、昨シーズンはギリギリ残留ながら今期は既に2勝と好調なレガネス。

そのレガネスが取ったフォーメーションは、未だ4バックが主流なスペインにあって珍しい3バック、しかもアウェイとあって実質的には5-4-1という守備的な形で、案の定エイバルはこの守備に対して非常に手こずった。

エイバルは4-4-2のフォーメーションだが、2トップは厳しくマークされて中盤もスペースを与えてもらえず、エイバルの攻撃はサイドのみ、特に乾が左SHに入ったサイドでの組み立てばかりになってしまう。

ようやく前半23分に、レガネスが両チーム通じて初シュートを放ったようなしょっぱい展開が続いたが、前半38分にようやくエイバルは右サイドへの大きなサイドチェンジから素早いクロスという、本来のサイド攻撃を見せたが得点には繋がらず前半終了。

後半は、ハーフタイムねネジを巻き直したエイバルがぐっと前に出て来てペースを握ると、8分に一旦は相手に奪われたボールをCBのガルベスがカット、クロスカウンターのような形で乾にボールが渡り、乾が切り替えして右足で上げたクロスを、そのままゴール前に上がっていたガルベスが頭で反らせてゴールイン、ホームのエイバルがやっとこさ待望の先制点をゲットする。

その後は当然レガネスが前に出て来て、空いたサイドのスペースを使ってエイバルが何度かカウンターのチャンスを作る。後半16分には乾が中央からドリブルで持ち込み、自分でシュートを打つが惜しくも枠外、17分には同じような形で乾がボールを持って中央で倒されイエローをもらうなど、ペースとしてはエイバルだったが追加点は生まれず。

後半25分を過ぎるとエイバルは守りを固める方針に転換、乾は疲れを見せず中盤で精力的にプレスバックを行って守備に貢献、そのまま塩試合に持ち込んだエイバルが相手のシュートを与えずそのまま守りきり、今期リーガでの初勝利を飾った。

シュート数は10対5というスペインらしからぬしょっぱい試合ではあったが、それだけ乾のアシストは貴重な見せ場であり、最後まで交代されなかったのを見ても、監督とチームからの厚い信頼が伺える。昨日のバルサ戦で柴崎が怪我をしてしまったようだが、乾は何とか無事で秋の代表戦に参加して欲しいところだ。