「テネリフェは中2日で疲れていたほうが良いのでは?」リーガ・エスパニョーラ 昇格プレーオフ決勝 第1レグ テネリフェ-ヘタフェ

スペインリーグ1部への昇格プレーオフもとうとう決勝。

テネリフェの相手は降格組のリーグ3位、ヘタフェで、120分戦ってから中2日という試合間隔、そして準決勝の内容からして昇格はかなり難しいのではないかと思っていたのだが、蓋を開けてみればホームでの第1戦ではアウェイゴールを与えずに1-0で勝利と、予想外の大健闘を見せたと言える。

テネリフェのメンバー、フォーメーションは準決勝と全く同じ1トップがロサノでトップ下にアマトが入った4-4-1-1。柴崎はこの試合も左SHで先発。

試合の展開は、アウェイのヘタフェが自陣に4-4-2のブロックを作るという、準決勝第2戦と全く同じ形で始まったのだが、ロサノもアマトも無理なゴリゴリドリブルが影を潜め、割りとシンプルにパスを回して中で溜めを作り、サイドにスペースが出来たところをスソがドリブルで突くという良いリズムになっていた。これなら、テネリフェは疲れているほうが良いんじゃないか(笑)。

そして前半22分、右サイドの攻撃でCKをゲットすると、柴崎が右足で鋭く落ちるキックを蹴り、中でフリーになっていたサエンスがきっちりヘディングで合わせてホームのテネリフェが先制点をゲットする。柴崎は33分にも直接FKの機会を得るが、これはGKにセーブされる。

後半に入っても、6分にはスソから柴崎にスルーパス、柴崎は外に行ったがスソのパスは中でタイミングが合わず、14分に右からのクロスが抜けて、柴崎シュートもアウトにかかってゴールを外れ、17分にロサノがボールカット後真ん中をドリブル突破もシュート正面。20分には柴崎のスルーパスからアマトが抜け出すなど、テネリフェがカウンターからチャンスを量産する。

これだけチャンスを作って決められないと同点にされてしまいそうなものなのだが、日程的に有利なはずのヘタフェの反撃は意外と淡白で、20分にカウンターからモリナが放った枠外シュートぐらいしか決定機が無く、その後は自陣でしっかり守るテネリフェの守備を崩せず、試合は1-0のまま終了、勝負は第2戦へと持ち越された。

これでテネリフェにも昇格の芽は出て来たと言えるのだが、この試合でも一瞬その片鱗を見せたように、ホームのヘタフェは最初から強烈なプレッシングをかけて来る事は間違いない。そこで慌てず粘り強く守り、柴崎のパスを中心としたカウンターでアウェイゴールを奪えるかどうかが、次戦のカギになりそうだ。